“防風対策”は必須条件になります。
過去、多くの人がコーヒー栽培を断念・撤退したのは、
コーヒーの栽培よりも、
この「台風対策」に対する考え方の問題にあります。
防風対策の種類
・ 人工防風ネット
・ ビニールハウス(ネットハウス)
・ 鉄骨ガラスハウス
・ 防風林(ハイビスカス、カボック等)
防風ネットは、コストアップになるわりには、
その効果があまり期待できません。
また、台風の風は、
ネットを丸ごと持ってゆくだけの破壊力がありますから、
防風ネットを支えるための支柱も、
深さ1m以上に、コンクリートブロックを付けて設置するなど
しないといけません。
そうまでしても、その効果自体が期待できないのであれば、
使う意味はありません。
ビニールハウスは、
大型台風ではアルミパイプを押しつぶすくらいの
破壊力がありますから、万全とは言えません。
ビニールの代わりに防風ネットを貼り付けたハウスは、
風の通気性もありますから、
それなりの効果は期待できそうですが、
コストアップになります。
鉄骨ガラスハウスは、最も台風対策には優れていますが、
コスト的にも最大ですから
よほど資金力がないと出来ないはずです。
となると、残るのは、
「防風林(ハイビスカス、カボック等)」
による防風対策になります。
山城先生は、
「自然(台風)には、自然(防風林)で立ち向かえ」
「人間は知恵を使え」
という主義で、
台風対策が万全とはいえないまでも、
それなりの効果を出しています。
山城方式
ハイビスカスやカボックの垣根を、
台風の風の向きに垂直に作り、
この垣根を平行に並べて、その間にコーヒーを植える、
という方法です。
・ 垣根の幅は70cm、高さ2.5mという、
ベルリンの壁を連想するような大きな垣根です。
・ 垣根は7mおきに、平行に並べるように作ります。
・ 間の7メートルにコーヒーの木を2列に植えてゆきます。
・ コーヒーの木の高さは、手を伸ばした高さ(=約2m)で、
ピンチしてそろえます。
以上が、山城先生が考案された独自の防風対策です。
この方式は、それなりに効果があるのですが、
1つ大きな弱点があります。
それは、農地の3割近くが
防風柵の面積になってしまうことにあります。
でも、台風の通り道である沖縄でコーヒーを栽培するには、
私も山城先生の方法が最適だと思っています。
私は、さらに農地面積を減らすことになりますが、
山城方式をより堅固にした方法で、
「ブロック状に囲う」
ようにしています。
