2006年11月30日

地元市場の盛衰を反面教師に考える

本島南部では、最近市場が増えてきました。

糸満市の「うまんちゅ市場」は
JA系列ですから立派な建屋ですが、
それ以外の市場は簡素な造りで、
むしろ倉庫に近い構造かもしれません。

消費者は、
・ 何を置いてあるのかexclamation&question
・ いくらなのか?
・ 鮮度
・ こだわり
・ 安心感
・ 季節感

などに興味があって、建物の外観なんかどうでも良いのです。

産直では、食べもの自身がメッセージであり、
情報であり、文化なのです。


市場が増えるにつれ、
それぞれの比較対象が出来るようになったことで、
その将来の明暗が見え隠れしてきました。

産直・朝市・直売所は、
「“売らんかな”の換金第一主義」
や、
「出品物が少なく回転が悪そうで、鮮度落ち」
等のところは、
次第に活気を失い、衰退するものです。

私がよく行く自宅から近い市場は、
もともとは、
「農家が市場に出せない格外品をどうにかならないか」
というのが原点で、
「農産物の格外品を消費者に格安で販売、現金化しよう」
というコンセプトでした。

最初の頃は、集客が少なく、
当初のコンセプトも守られていましたが、
客足が伸びるにつれて、価格設定が高くなってきました。

最近は、観光客が来るようになり、
土日・祝日は、駐車場が満杯状態で、
夕方に行くと、出品台が空になっていることが多くなりました。

また、農家が相場を研究するようになり、
他で高く売れるようだと、
欠品状態にして他で売る農家も出てきました。

置いてあるものは格外中心なのに、
近辺のスーパーの価格より高いときも多くなりました。

農産物の出品者は地域の近辺の農家が中心ですが、
集客が高めで安定してきたために、
出品者が調子付いてきたのです。

この市場では、
「良いものを作り、消費者に提供したい」
という生産者の誇りは、感じられなくなりつつあります。

逆に、
「ただ作れば良い、売れさえすれば良い」
「格外で家を建てる」
という意気込みが伝わってきます。

儲けが先にあるのではなく、
食べたいもの、食べさせたいものが先で、
食べて喜ばれるものを提供することが大事だということを、
この市場に行くたびに思い知らされるのです。
posted by COFFEE CHERRY at 16:24| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月23日

コーヒー園の害虫・益虫・タダの虫〜G

「農業とはexclamation&question
という質問に、
肩肘張らず力まずに、自然体で考え、
「農作物や家畜、自然に働きかけ、そしてそこから学ぶ営み」
と答えるとするなら、
良寛(江戸時代の禅僧・歌人)の漢詩を思い出します。

    花無心招蝶
    蝶無心尋花
    花開時蝶来
    蝶来時花開
    吾亦不知人
    人亦不知吾
    不知従帝則


  花、無心にして蝶を招き
  蝶、無心にして花を尋ねる
  花、開くとき蝶来たり
  蝶来たるとき、花開く
  われもまた人を知らず
  人もまたわれをしらず
  知らずして帝の則に従う



花は蝶を招きたいとも思わないし、
また、蝶も別に花を訪ねたいとも思わない。

しかし自然に出合う、めぐり合いがある、
という意味ですね。


見事に爛漫と咲き乱れる桜でなくてもよい、
草かげに人知れず咲く、一輪の草花で十分です。

そこに色彩豊かな立派な蝶でなくとも、
薄汚れた、ちっぽけな蝶でこれまた十分です。

一輪の花に二、三匹の蝶が戯れる、
どこでも見られる風景ですが、
私たちは何気なく見落としています。

良寛は、ここをとらえて
無心の出合いの真実を詠いあげた、
といわれている有名な漢詩です。


仏教的な視点で考えると、
私たちの人生も、めぐりあいの連続です。

親にめぐり合い、兄弟姉妹にめぐり合い、
友人にめぐり合い、夫や妻にめぐり合い、子供にめぐり合い、
また、苦しい事、楽しい事、悲しい事、
人生では、いろいろな事にめぐり合います。

仏教では、これはみな偶然や宿命ではなく、
すべて因縁の法によって成って行くのだそうです。

最初、原因があり、そこに縁が働いて結果が出てきます。

結果がそのまま、結果で終わるのではなくて、
また原因となって、ある縁が加わって結果が出ます。

因縁と果が循環するのです。

これを仏教では因縁の法則といいます。


例えば1個のコーヒーの種子があるとすれば、これが因です。

畑を耕し、種子をまき、水をやり、肥料を施す、これが縁で、

芽が出て実がつく、これが果です。

縁の働き具合で果も大きく違ってきます。

悪い因でも良縁が加わればいい果が得られ、
良い因でも悪縁が加われば悪果となるのです。

これが仏教の因果律で、宿命論的なものではありません。

縁のままに花は咲き、蝶もまた、縁のままに舞う、
因縁の出合いなわけです。


昆虫や防除の話から脱線してしまいました。

テレビ番組「オーラの法則」の影響でしょうか。

posted by COFFEE CHERRY at 10:56| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの害虫・益虫・タダの虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月21日

コーヒー園の害虫・益虫・タダの虫〜F

「フジサンケイ女性起業家支援プロジェクト」
の2次審査用の資料作成が終わり、
ようやく発送することが出来ました(締切りは明日)。

2次審査は通過するでしょうかexclamation&question

この1週間は、ブログの書き込みを中断していたのですが、
その間に、あることに気づきました。

今までバラバラに考えていた、
・ 施肥・土作り
・ 栽培法
・ 病気
・ 害虫
・ 圃場環境整備

は、
実は全てを1つとして考えなければいけない問題だ、
ということに、ようやく気がついたのです。

「害虫・昆虫相の観察は、
 単にコーヒーだけでなく、
 雑草を含めた周囲の植物までも含めて、
 農地にやってくる害虫や天敵を見分け、
 天敵が何をエサにして、どこに棲み、いつ活動するのかという
 生態的な情報・分析も必要ですし、
 微生物や植物、雑草までも含めた
 耕地空間全体の生物バランスを整え、
 豊かにして病害虫の発生を抑えて防除力を高め、
 土着菌を繁殖させる力が強い米ヌカなど、
 地域の生物資源を活かし、土作りもする」

という農業スタイルにすることが、
すなわち「コーヒーの木や土壌の健康」につながる、
という考え方につながってくるわけですね。

こうなってくると、
地域の農業のOBの方々の持っている経験やデータ、情報などは、
地域の貴重な財産であり、
本来受け継がれて進歩していないといけないものだと思うのですが…

posted by COFFEE CHERRY at 18:29| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの害虫・益虫・タダの虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月14日

コーヒー園の害虫・益虫・タダの虫〜E

フジサンケイ女性起業支援プロジェクトの事業計画書を
今週中に完成させないといけませんので、
今週の記述は不定期になりそうです。

コーヒー栽培には直接影響しませんが、
“害虫”の「蚊」は、沖縄の今の季節でも、
暖かい日には出てきます。

蚊によって媒介される伝染病としては、
・ マラリア
・ フィラリア
・ デング熱
・ コロモジラミによる発疹チフス
・ ケオプスネズミノミによるペスト
・ 日本脳炎

がありますが、
現在の日本では、昆虫が媒介する伝染病は日本脳炎だけで、
昭和になってから、日本脳炎の媒介者が
コガタアカイエカであることが解明され、
・ ワクチン免疫の普及
・ 蚊と豚のウイルス循環に影響した養豚の庭先副業から
大規模専業経営化
・ 水田面積の減少、水管理方式の変化、
農薬の変化などによる媒介蚊コガタアカイエカの全国的な激減

などによって、
1970年ごろから日本脳炎は激減しています。

なぜ、日本脳炎の話をしたかというと、
正月の羽根つきが、どうやら
「日本脳炎の退散を祈願するため」
のイベントだったようなのです。

夏に発生する疫病と蚊を結びつけ、
トンボがよく蚊を食べることで、
「蚊による悪疫が流行らないように」
との願いから、
トンボをかたどった羽根を羽子板で天空へ飛ばし、
健康に過ごせることをお正月に祈った、
というのが起源のようです。

「世諺問答(せげんもんどう)」
という、
日本に古くから行なわれている四季折々の
ならわしや風習の起源や意味などを、
老人に質問して、答えてもらうという
問答形式で記した解説書で、
1544年(天文13年)に書かれた書物があるのですが、
この中で、羽根つきについては、
「ムクロジの実に長い竹ひごを刺し、
 鳥の羽根をつけ、板で突きあげた」

とあり、
その羽根の飛ぶさまが、虫を食べるトンボに似ているので、
子供が蚊に刺されないおまじないとして始められた、
という意味で書かれています。

14世紀ころの中国では、
硬貨をつけ錘とした羽根を蹴る遊びがあり、
室町時代にこれが日本へ伝来し、
羽根つきのルーツとされています。

室町時代には、宮中のことを記録した「看聞御日記」に
羽根つきの記録があり、
「公卿や女官が羽根つきをし、負けた組が酒を振舞った」
と書かれています。

戦国時代から羽根つきに厄払いの想いがあり、
江戸時代は年末に邪気よけとして羽子板を贈ったとのことです。


昆虫と伝染病の関係は、運搬と媒介があります。
・ 運搬
  昆虫の体に病原菌が付着したり、
  糞に混じってでてくるもので、昆虫は単なる運び屋
  ハエやゴキブリが関わる消化器系伝染病の細菌や
  小児麻痺ウイルスの運搬

・ 媒介
  昆虫の体内で病原菌が増殖して感染が起こるもの
  コガタアカイエカは日本脳炎の媒介者で、
  その吸血でウイルスを感染させる


“害虫”というレッテルは、
あくまで人間から見た考え方なのです。

posted by COFFEE CHERRY at 11:40| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの害虫・益虫・タダの虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月10日

コーヒー園の害虫・益虫・タダの虫〜D

害虫退散の祈願
古代の先人は、
・ 神の怒りや祟り
・ 天罰
による災いとして害虫が大発生し、
収穫を激減させるものと信じていたようで、
そのために、
・ 祈祷
・ ざんげ
・ いけにえ
・ 断食
・ 祭りごと

など様々な方法で、神に鎮めてもらおうとしていました。

・ 虫送り
・ 虫追い

の行事は、
害虫を村落から追い払い、
五穀の豊穣を願った農民の素朴な祈りが起源のようです。

posted by COFFEE CHERRY at 16:45| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの害虫・益虫・タダの虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月08日

コーヒー園の害虫・益虫・タダの虫〜C

近代の昆虫の密入国による大発生

・ 1916年のジャパニーズ・ビートル(日本の昆虫)
  日本から輸入したユリの球根に卵が付いていたことから、
  1916年の米国ニュージャージー州から
  日本のマメコガネが大発生して、次第に米国全土に広まり、
  大豆やブドウなどの葉を食害する大害虫になりました。

  米国にはマメコガネの天敵がいなかったために、
  猛烈に繁殖してしまったのでした。

  米国の昆虫学者を日本に派遣して天敵を導入したり、
  ユージェノールなどを誘引剤とする
  トラップ(昆虫採集の仕掛け)を利用するなどの対策で、
  ようやく沈静化できました。

・ 終戦後のアメリカシロヒトリ
  米軍の荷物にアメリカシロヒトリのサナギが
  付いていたことから、1945年(昭和20年)から、
  東京のサクラ、プラタナスなどの街路樹や庭木、
  農地などに、白い毛虫が爆発的に繁殖して、
  食害を受けました。

  これは、主に殺虫剤で対処しました。

  「アメリカ生まれの白いヒトリガ」なので、
  アメリカシロヒトリと命名されたのだそうです。

  アメリカシロヒトリは、森にはいないのだそうです。
  森は自然の生態系が保たれて、天敵が多いために、
  アメリカシロヒトリなどの侵入者を
  受け付けないのだそうです。

・ 1965年(昭和40年)東京都江東区の夢の島で、
  イエバエが大発生し、
  住宅地にハエが移動して「ハエ騒動」が起こり、
  同時にアメリカシロヒトリも大繁殖しましたが、
  これは「昆虫の増殖に都合の良い気象条件が揃った」とか
  「天敵が何らかの理由で減少した」とも言われています。

・ 1918年に東南アジアから沖縄に侵入したといわれる
  ミカンコミバエ・ウリミバエは、
  沖縄農業に大打撃を与えてきましたが、
  復帰の翌年の1973年から、これらの防除事業を開始し、
  9年がかりで、作業に延べ11万人が動員され、
  25億円余の予算を投入し、
  ミカンコミバエは農薬を染み込ませた誘殺板、
  ウリミバエは不妊虫放飼法により、
  1982年に根絶に成功しました。

  ミバエがいるために果樹、ウリ類の
  本土出荷が出来なかった沖縄も、
  現在では芋の特殊病害虫イモゾウムシの
  本土侵入を阻止するために、
  生の紅イモ(サツマイモも)だけが
  本土への持ち込みが禁止されています。


外国からの進入昆虫は、新天地に到着すると、
天敵が少ないので急速に分布を広げて
大発生する傾向にあるようです。

空港の植物検疫カウンターは、無人のことが多くて、
通過されがちですが、
本当はよく注意しなければならないのです。

posted by COFFEE CHERRY at 15:58| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(2) | コーヒーの害虫・益虫・タダの虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月06日

コーヒー園の害虫・益虫・タダの虫〜B

昆虫と人類との利害関係
人類が登場する前の山林原野では、
すべての生物はあまり増加することなく、
お互いの均衡を保ちながら共生していたようです。

紀元前5千年頃、
メソポタミア文明でムギ栽培が行われたのが
“農耕の起源”らしいですが、
以降人類による農耕が進歩するにつれて、
食用価値のある植物だけを集中的に栽培するようになり、
また自然林を代伐して人工林に変えてきました。

自然環境改変の始まりです。

植物相の単純化は生態系のバランスを壊し、
特定の昆虫の大発生を招来するようになりました。

近年でも自然の山林が切り開かれてゴルフ場に変貌し、
豊かな生態系が壊れたことで、
芝草の害虫(蛾やコガネムシの幼虫)が多発するのも当然で、
そのため農薬(殺虫剤)を撒き、
環境汚染を招きながら、昆虫は抵抗性系統が進化して、
殺虫剤では死ななくなる、
という悪循環が繰り返されています。

「害虫化」はつねに、
昆虫と人間社会とのかかわりによって起こってきました。

害虫・益虫という区分は、
「人間にとって有益かどうか」
という、一方的な見方で分類されたものであって、
昆虫界にとっては、はた迷惑な区分でしかないのです。

posted by COFFEE CHERRY at 20:20| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの害虫・益虫・タダの虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月03日

「フジサンケイ女性起業家支援プロジェクト2006」の1次審査が通りました!

1次審査通過の書類が、先ほど届きました。
沖縄ブロックでは、はたして何名が応募して、
何名が通過しているのでしょうかexclamation&question
 1次審査通過1.jpg
2次審査は、指定のフォームによる「事業計画書」で、
今月22日必着ですから、
2週間程度で仕上げなければなりません。もうやだ〜(悲しい顔)
 1次審査通過2.jpg
2次審査が通過できれは、
・ 3次審査(プレゼン、面接) 年明けごろexclamation&question
・ 最終審査
となっていますが、
どこまでゆけるでしょうかexclamation&question


参考記事
9月13日 女性起業家ビジネスプランコンテスト

ちなみに、1次審査に応募した
「事業内容の概要(400字程度)」
は、下記の通りです。


沖縄は、コーヒーの栽培北限地で、
現在数人が高品質のコーヒーを生産しています。

トレーサビリティやポストハーベストの問題から、
生産者の「理念やこだわり」と「より安全な」食材を求める層が
着実に増加しており、
この層をターゲットにした「ホンモノ食材」は
有望と考えられます。

単に品質的な「安心・安全」だけではなく、
“世界最高水準の品質と味”を求め、
ハワイのコナコーヒーのように
「Okinawa Coffee」をブランド化出来ると考えています。

コーヒーは、焙煎技術は進んでいるものの
栽培技術は知られておらず、
自家農園で生産する沖縄コーヒーは、
優位な立場で寡占化出来ると確信しています。

沖縄コーヒー事業の優位性
・ 沖縄で初めて栽培・生産するのではない
・ 競合先が出にくく、独占できる
・ コーヒーは生豆として長期保存が効く
・ 完全無農薬栽培で、くん蒸処理もされない
・ 木の寿命が長い(40年以上)
・ 「こだわり」を理解する層では売り手市場
・ 本土、海外富裕層がターゲット
・ 最終消費者への直接販売で収益性が高い
・ 「観光」とも連動できる
・ ロングセラーが可能

posted by COFFEE CHERRY at 13:33| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | Business Plan Contest | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月01日

コーヒー園の害虫・益虫・タダの虫〜A

・ よく耕す
・ 雑草を抜く
・ 肥料を撒く

という、
一般の農耕の常識で栽培する畑で、なぜ病害虫が多発し、
昆虫・雑草・小動物が共生する自然農法では、
病害虫の多発は起こらないのか、
という観点で考え直すには、
“昆虫”の生態系を考えた上で、
「害虫・益虫・タダの虫」という分類をしないと、
昆虫界に対しても失礼になりそうですから、
今日は「昆虫の進化史」について考えたいと思います。


昆虫の祖先が地球上に現れたのは、
今から4億年も前の古生代デボン紀で、
人類の祖先・猿人の出現は
200万年前の新生代第4紀洪積世(こうせきせい)、
私たちと同じ種類の人類(ホモ・サピエンス)が登場したのは、
まだ2万年前に過ぎません。

人類出現前の永い年月の間、
昆虫界は生態系を構成する自然の虫であって、
益虫も害虫もありませんでした。

3億年前の石炭紀には、トンボやゴキブリの祖先、
バッタ類やカゲロウ類、セミ類といった
有翅(ゆうし)昆虫類が現れ、
次の二畳紀になると、
寒冷などの環境を“サナギ”でのり切る
完全変態の昆虫が出現しました。

昆虫が永い進化の歴史の中で「翅(し)」を得たことと、
「変態」が行われるようになったことの意義は大きく、
これが生活圏の拡大につながり、
現在の繁栄が約束される基礎になっているのです。


昆虫類の繁栄
現在、地球上には100万種以上の昆虫が生息しるそうです。

これは全動物の70%を越える種類数で、
日本だけでも3万種を超えるといわれています。

昆虫の分布は、全地球的な規模に及び、
熱帯から極地まで、高山、砂漠や氷雪上にも、
陸上はもちろん、水中や海水にも生息しています。

多彩な環境への適応が昆虫の繁栄につながっているのです。


昆虫の進化の方向
昆虫は、哺乳類などとは違った方向で進化をしてきました。

その1つの特長は、「小さくする方向に進化してきた」ことです。
・ 摂取するエサが少量ですみ、小空間でも生活が可能

・ 小型化は1世代の寿命も短くなりますが、
  それを繁殖力でカバーし、進化の速度も早くなる

・ 丈夫な外骨格による保護と、老廃物を
  ごく少量の水分で排泄できる尿酸にする仕組みで
  過大な水分の損失を防いでいる

・ 温帯地方原産の昆虫は、進化の過程で、
  寒い冬を「休眠」という生理的な眠りで耐える機能を
  身につけていて、冬の到来を日長の短縮で予知して、
  体内に不凍液(糖アルコール)をためこんで越冬態勢に入り、
  眠っている間に厳しい冬が通り過ぎてしまう
  防寒術が完備されている

・ 種類によっては、「季節型」や、
  密度による「相変異」を持ち、
  ミツバチ・アリ・シロアリでは多彩な差別階級が分業して
  生活を営むようになっている

・ 大脳が進化しなかった代わりに、
  “感覚”が発達する方向で進化し、
  性・警報・道しるべ・温度・集合などの
  フェロモンなどによる「においの会話」や、
  ホタルなどの「光の会話」の仕組みを持っている



昆虫と植物の共進化
今から6,500万年前は恐竜の絶滅が起こった時代で、
そのあと「温暖な、花咲く地球」が誕生しました。

顕花植物が登場し、
以降顕花植物と花粉媒体昆虫は「共進化」してきました。

多くの顕花植物にとって、
チョウ、ハチ、ハエ、昆虫などは受粉生殖上不可欠で、
これらの昆虫を誘うために、
美しい花びらと芳香、甘い蜜を準備するなど、
さまざまな工夫をこらしています。

媒介昆虫にとっても、蜜や花粉の摂取が自分の生活や
交尾、産卵のためのエネルギー源として必須で、
両者は共存共栄関係で進化してきました。

美しい花は昆虫への呼びかけであって、
決して人間に見せるためではなかったのです。

次回に続く。
posted by COFFEE CHERRY at 17:29| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(2) | コーヒーの害虫・益虫・タダの虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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