2006年11月01日

コーヒー園の害虫・益虫・タダの虫〜A

・ よく耕す
・ 雑草を抜く
・ 肥料を撒く

という、
一般の農耕の常識で栽培する畑で、なぜ病害虫が多発し、
昆虫・雑草・小動物が共生する自然農法では、
病害虫の多発は起こらないのか、
という観点で考え直すには、
“昆虫”の生態系を考えた上で、
「害虫・益虫・タダの虫」という分類をしないと、
昆虫界に対しても失礼になりそうですから、
今日は「昆虫の進化史」について考えたいと思います。


昆虫の祖先が地球上に現れたのは、
今から4億年も前の古生代デボン紀で、
人類の祖先・猿人の出現は
200万年前の新生代第4紀洪積世(こうせきせい)、
私たちと同じ種類の人類(ホモ・サピエンス)が登場したのは、
まだ2万年前に過ぎません。

人類出現前の永い年月の間、
昆虫界は生態系を構成する自然の虫であって、
益虫も害虫もありませんでした。

3億年前の石炭紀には、トンボやゴキブリの祖先、
バッタ類やカゲロウ類、セミ類といった
有翅(ゆうし)昆虫類が現れ、
次の二畳紀になると、
寒冷などの環境を“サナギ”でのり切る
完全変態の昆虫が出現しました。

昆虫が永い進化の歴史の中で「翅(し)」を得たことと、
「変態」が行われるようになったことの意義は大きく、
これが生活圏の拡大につながり、
現在の繁栄が約束される基礎になっているのです。


昆虫類の繁栄
現在、地球上には100万種以上の昆虫が生息しるそうです。

これは全動物の70%を越える種類数で、
日本だけでも3万種を超えるといわれています。

昆虫の分布は、全地球的な規模に及び、
熱帯から極地まで、高山、砂漠や氷雪上にも、
陸上はもちろん、水中や海水にも生息しています。

多彩な環境への適応が昆虫の繁栄につながっているのです。


昆虫の進化の方向
昆虫は、哺乳類などとは違った方向で進化をしてきました。

その1つの特長は、「小さくする方向に進化してきた」ことです。
・ 摂取するエサが少量ですみ、小空間でも生活が可能

・ 小型化は1世代の寿命も短くなりますが、
  それを繁殖力でカバーし、進化の速度も早くなる

・ 丈夫な外骨格による保護と、老廃物を
  ごく少量の水分で排泄できる尿酸にする仕組みで
  過大な水分の損失を防いでいる

・ 温帯地方原産の昆虫は、進化の過程で、
  寒い冬を「休眠」という生理的な眠りで耐える機能を
  身につけていて、冬の到来を日長の短縮で予知して、
  体内に不凍液(糖アルコール)をためこんで越冬態勢に入り、
  眠っている間に厳しい冬が通り過ぎてしまう
  防寒術が完備されている

・ 種類によっては、「季節型」や、
  密度による「相変異」を持ち、
  ミツバチ・アリ・シロアリでは多彩な差別階級が分業して
  生活を営むようになっている

・ 大脳が進化しなかった代わりに、
  “感覚”が発達する方向で進化し、
  性・警報・道しるべ・温度・集合などの
  フェロモンなどによる「においの会話」や、
  ホタルなどの「光の会話」の仕組みを持っている



昆虫と植物の共進化
今から6,500万年前は恐竜の絶滅が起こった時代で、
そのあと「温暖な、花咲く地球」が誕生しました。

顕花植物が登場し、
以降顕花植物と花粉媒体昆虫は「共進化」してきました。

多くの顕花植物にとって、
チョウ、ハチ、ハエ、昆虫などは受粉生殖上不可欠で、
これらの昆虫を誘うために、
美しい花びらと芳香、甘い蜜を準備するなど、
さまざまな工夫をこらしています。

媒介昆虫にとっても、蜜や花粉の摂取が自分の生活や
交尾、産卵のためのエネルギー源として必須で、
両者は共存共栄関係で進化してきました。

美しい花は昆虫への呼びかけであって、
決して人間に見せるためではなかったのです。

次回に続く。
posted by COFFEE CHERRY at 17:29| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(2) | コーヒーの害虫・益虫・タダの虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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