2008年07月01日

農業害虫カイガラムシとアリの共益関係

先週の25回目の伐採(移植は13回目)の日に、
今までに移植した苗木を総点検したところ、
2本だけカイガラムシが付いていて、
その他の苗木は、
先週からの待望のにわか雨雨や雷雨雷霧もあって元気一杯で
移植後に平均で10cm以上も伸びていました。

新芽が出て元気な苗木2.JPG
  新芽が出て、元気なコーヒーの苗木

人間には免疫という病気と闘う力が備わっているのですが、
健康本を拾い読みしたところ、
免疫を左右するのに、
 ・ 心の健康
 ・ 栄養
 ・ 睡眠
 ・ 運動
 ・ 労働環境
 ・ 住まいの環境

の6つの要素があり、
ストレスを溜めずに、
それらのバランス調整をしながら
病気になりにくい身体づくりを目指すことが
健康の秘訣のようです。

健康な人の身体には抵抗力があるのと同様に
その場から動くことが出来ない樹木でも
健康な木には病害虫がとりつきにくいのです。

樹木は動物のように動くことが出来ないために、
病害虫に対して抵抗性を持っていることで、
木が健康なときには病害虫を寄せ付けないのです。

新芽が出て元気な苗木1.JPG
  移植した苗木から新芽が次々に出ています

もし、健康な樹木でも枯らしてしまうような
強力な病害虫がいるとしたら、
その樹木は地球上で全滅するはずですし、
その病害虫も、食べ物がなくなって、
自然生態系の循環システムの中で
やはり生き残れなくなるはずですから
そのへんはうまく出来ているわけです。

自然生態系として大局的にみると、
もともと「病害虫」という考え方自体が
人間の一方的な判断で、
病害虫も自然生態系の中では植物と共存していて、
植物の過度の繁茂を防いだり、
有機物を分解したりする役割を果たしている
ともいえそうです。

南側山頂に連絡する簡易階段.JPG
 南側の山頂に通じるルートの階段

ともかく、
害虫や病原菌は樹木が弱ると寄生するのですが、
植物のストレスの要因をかんがえてみると、
自然環境的要因の
 ・ 気温(高温、低温)
 ・ 日照(過度、不足、乾燥)
 ・ 水(やりすぎか不足か)
 ・ 土壌(肥えているかやせているか、
      酸性かアルカリ質か、通気性、保水性)

と、
人的要因の
 ・ 大気汚染ガス
 ・ 化学物質(農薬を含む)

などがあり、
動けない樹木は、
 「その場でストレスに耐えて、
    自身で克服しないと生き延びてゆけない」

という、厳しい自然界の掟があるわけです。

動けない植物の移植では多大なストレスが伴ない
新しい環境下では、
まず根付くことに全力をあげるのですが、
冒頭の、カイガラムシが付いた2本の苗木は、
鉢植え段階で、根がグルグル巻きになっていて、
ひと回り大きな鉢に移し替えるか、
移植するかを迫られていて、
苗木自体が苦しんでいたものです。

伊是名島方面.JPG
 西側の東シナ海沖(約30km)には
     うっすらと伊是名島が見えるのですが…


カイガラムシは昆虫の仲間で、
 ・ セミ
 ・ アブラムシ
 ・ カメムシ
 ・ ウンカ
 ・ ヨコバイ

の親戚で、
「口吻を葉や茎、幹に差し込んで樹液を吸う」
という、吸血鬼ドラキュラのようなものです。

コーヒーの苗木に取り付いていたカイガラムシは、
「ハンエンカタカイガラムシ」
という種類で、
バナナやデイゴ、ソテツ、かんきつ類など
多くの観葉植物に取り付いてしまう厄介者です。

彼を退治するには、農薬を使わない以上、
「コスリトール」
しか方法はありません。
要するに「ハンドパワー手(パー)ですね、
と言っても
Mr.マリックの
「きてます、きてますexclamation
という超魔術ではなくて、
木の小枝や爪楊枝、古い歯ブラシなどを使い、
「苗木を救いたい」という救命救助病院の精神と使命感で、
また、
「自分がどれだけ忍耐強いのか」
という試練を克服するために、
丹念に幹や葉の裏側に取り付いたカイガラムシを
こすりとるのですが、
葉や幹に傷つけないように細心の注意を払いますから、
また蚊やブヨ、アブも寄ってくるので、
けっこう大変な作業なのです。もうやだ〜(悲しい顔)

カイガラムシとアリ.JPG

画像ではカイガラムシにアリが集まっているのが
お判りいただけたでしょうか?

働き者として有名なアリは必要な時以外は働かないので、
このアリが樹木を登り始めたら
カイガラムシやアブラムシ、コナジラミという
農業害虫がいる可能性があって
“要注意”なのです。

アリはカイガラムシやアブラムシを食べるどころか、
農業害虫たちと共生関係にあって、
弱った樹木を、より困らせる働きをしているのです。もうやだ〜(悲しい顔)

アリはカイガラムシやアブラムシが出す
甘い液をもらう代わりに、
彼らの外敵であるテントウムシやハチ、
蝶の幼虫などから守る働き、
つまり、
 ・ 人間が乳牛を飼育して、代わりに牛乳をもらう
 ・ 人間がニワトリを飼って、卵をもらう

ことと同じようなものなので、
アリと農業害虫のカイガラムシやアブラムシの関係は
お互いが利益を得ながら共生する共益関係にあり、
また、この甘い液が葉や幹に付くと、
そこに「すす病菌」が繁殖して、葉や幹が黒く汚すので、
カイガラムシを発見したときには、
即座に「コスリトール」を実行しないといけないのです。

これまでにコーヒーの苗木に
アブラムシが取り付いたのを見た、
という記憶はありませんから、
コーヒーの木の樹液は
アブラムシは好まないのかもしれません。

もしかしたらコーヒーの木の樹液にも
カフェインが含まれていて、
アブラムシはノンカフェイン派なのかもしれませんね。

コーヒー山の北側山頂.JPG
   コーヒー山の北側山頂

posted by COFFEE CHERRY at 14:00| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒー山の動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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