2008年07月18日

「縁起が良い」といわれる松を優先的に切るその理由とは…

日本で“松”というと、
「松は常緑で不老長寿につながる縁起の良い木」
とか
「松の木のこずえに神が宿る」
と信じられていたようで
「松竹梅」という慶事の象徴の最初に登場したり
「松飾り」として
正月の門の前に立てられたりしてきました。

また、
能の舞台の背景の鏡板には松が描かれていたり
歌舞伎の背景画も松ですし、
さらに
安藤広重の「松に鷹」や
東海道五十三次の「近江八景之内 唐崎夜雨」など
日本の絵画にも松が多く登場し、
銭湯の背景画でも、
末広がりの富士山と松は欠かせないものになっています。

そんなめでたい松は、
日光に当たるのが大好きで「陽樹」の代表格ですが、
「松の木の下は樹木が育たない」
ともいわれています。

沖縄の薬草・月桃の効用として
 ・ 防腐作用
 ・ 殺菌効果

があることは知られていますが、
松の葉にも、まったく同様の効用があり、
これが良し悪しで
「松の木の下は樹木が育たない」
要因の1つになっているのです。

落ち葉が腐敗して黒く
土にかえりそうになったものが腐葉土ですが、
腐葉土が植物にとって良い理由は
「土壌を活性化して微生物の生育を助ける」
から、というのはご存知の通りです。

重機の道.JPG
 ここもやがてコーヒーを植えてゆきます
 現在南側の奥から順に移植しています


植物は土の中に根を張り、
その細かい毛根から養分を吸収しますが、
その養分は無機質でないと吸収できず、
有機物を無機質に分解する微生物の助けを借り、
また微生物を求めてミミズが集まり、
それらが相互扶助の関係にあることで
土の通気性が良くなり、
保水力や保肥力が増加して
ジュータンのようにフカフカな土壌になる、
という構図ですから、
「松の殺菌効果」
は、樹の下の有益な微生物群まで
殺菌してしまうことになるわけです。

松の廃材.JPG
 松の葉は防腐効果でなかなか腐らないし
 殺菌効果もあって微生物も死んでしまうので
 松の下は土壌が活性化しにくい


「陽樹の松の下では日光不足で陽樹は育たないだろうけど
陰樹のコーヒーなら肥料をあげれば育つんじゃないのexclamation&question

といわれれば、
たしかにそうなのですが、
「人の手が入らない自然の森林が最も植物の生育が良い」
ことを考えると、
「出来る限り自然を残した森林栽培で
 化学肥料は一切与えない」

という私の理念の基では、
「たとえ畜産堆肥であってもあげなくていい」
(以前は鶏糞以外の牛や豚、ヤギなどの堆肥を
 南風原のテスト圃場で使ったことがあるのですが、
 害虫が多く発生するようで、以降使わなくなりました。
 以降コーヒーは肥料よりも栽培環境の方が大事と
 考えるようになりました)

ことになり、
松の木に恨みはないのですが、
やむなく切らせて戴いているのです。

伐採した松1.JPG
 松は一度切ってしまうと、もう出てきません

伐採した松2.JPG
 「松は片っ端から切る」のではなく、
 あくまでバランスを考えて切るように心がけています


また、すくすくと大木に成長する松が
台風で幹や枝葉が折られたり、
腐敗して倒壊したときに
下のコーヒー群の一部が
2次災害的に被災する可能性もありますし、
「陰樹であっても陽に当たって健康で長生きしたい」
という(=と言っているように聞こえる)コーヒーの木に
「少なくとも木漏れ日くらい当てさせてあげたい」
という親心から
松の木に
「ごめんねもうやだ〜(悲しい顔)
と謝りながら切らせて戴いているのです。

直射日光下での栽培ももちろんOK.JPG
 沖縄では直射日光に当てさせた方が成育が良いです

陽に当てさせたいコーヒーの木.JPG
 「陰樹」のコーヒーの成長のためには
  沖縄では日光は必要不可欠です


「松の木を切ると祟られる」
というイヤな迷信もあることですし、
松だけに限らず、森林の木は
出来る限り木は切りたくないのですが
森林に今まで生えていないコーヒーの木を
新たに移入させて仲間に入れてもらうためには、
最小限度の間引きは避けられないところなのです。もうやだ〜(悲しい顔)

自宅近くのマニラヤシヤシ0807.JPG
 自宅近くの犬の散歩コースの立派なマニラヤシ
 この苗木も大量にあるのですが、
 ヤシは根を横に張り、水分を多く取るので
 コーヒー山ではどこに植えようか思案中です。


posted by COFFEE CHERRY at 19:04| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 移転準備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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