2008年10月28日

コーヒー山の厄介な問題@「ひこばえ」

コーヒー山では、
バナナロードから山に入る入口部分から重機の道へ、
そこが行き着いて、左の尾根に上がり
尾根を右に行って南山山頂、
そこから尾根伝いに引き返して中山山頂へ…
というルートでチェーンソーや草刈機で伐採しながら
コーヒーの苗木を移植する場所を確保したところで
最奥部で最南端の南山山頂から苗木を植え出したのが
今年の4月中旬のことでした。

ひこばえ0810−1.JPG
南山山頂手前のコーヒー苗木の後ろ側の切り株から
「ひこばえ」が伸びて、
コーヒーの背丈を追い越してしまっています。


木を切り倒した切り株から、新たな芽が出てくることを
「ひこばえ(孫生え)」
というのですが、
もともと根がしっかり生きている状態で
新しい芽が出てきますから
水分や養分の吸収力が充分にあることで
新芽の成長が速いのが特長なのです。

ひこばえ0810−2.JPG
南山山頂のコーヒー苗木でも
すぐ後ろの切り株から「ひこばえ」が伸びて、
コーヒーの背丈を追い越してしまっています。
コーヒーは根付こうと懸命ですが、
切り株はもともと根がしっかり張り巡らされていますから
「 ひこばえ」の成長力は異常に早いのです。


コーヒー苗木を植えだしてから
まだ半年しか経過していないのに
伐採して切り株から出てきた「ひこばえ」は、
いつの間にかコーヒー苗木の高さをはるかに超えるほど
成長を早めています。

ひこばえ0810−3.JPG
南山山頂ですが、
コーヒー苗木は画面の右端と左端、上の3点です。
黄色く囲った「ひこばえ」はどんどん成長しています。


ひこばえ0810−4.JPG
南山山頂手前です。
切り株から出た「ひこばえ」は半年で
コーヒー苗木の2倍以上に成長し、
木になりかけています。


「ひこばえ」のたくましさと森林の再生の生命力は
森羅万象のエネルギーを感じ
私も元気をもらえるのですが、
コーヒーからすると
「新築一戸建てをようやく建てたと思ったら
近所に高層建造物が出来るようなもの」

ですから、
このまま放置することは出来ないのです。

ひこばえ0810−5.JPG
南山山頂ですが、
コーヒー苗木の奥の「ひこばえ」は
コーヒー苗木より高くなっていますが、
苗木との位置関係からみると
無理に「ひこばえ」を切らずに残しても良さそうです。


ひこばえ0810−6.JPG
南山山頂手前です。
ここでもコーヒー苗木の後ろの
切り株から出た「ひこばえ」が成長して
コーヒー苗木の高さを追い越してしまいましたが、
コーヒー苗木と接近しすぎているようなので
この場合は「ひこばえ」はカットした方が良さそうです。


一般的に「ひこばえ」は、
株の切り口に近い高い位置にあるものは間引きして
株の根元にあるような低い位置にあるものから
生きの良さそうな新芽を2〜3本残すのですが
コーヒー苗木と切り株の位置関係から
「ひこばえ」を残すかどうかを判断したいと考えています。

ひこばえ0810−7.JPG
南山山頂だと思います。
コーヒー苗木は画面奥の2本です。
手前が切り株から出た「ひこばえ」です。


間引く「ひこばえ」は、
コーヒー苗木を移植しない今冬に選択して
草刈機や剪定バサミでカットする予定です。

ひこばえ0810−8.JPG
これも南山山頂だと思います。
コーヒー苗木は右奥の2本と、
中央の切り株から出た「ひこばえ」の後ろに
コーヒー苗木が有りそうですね。
草刈機も素人作業だとキックバックで刃がはじかれて
切ってはいけないコーヒー苗木の
主幹をカットしてしまうことがあるので
剪定バサミでカットしないといけません。


最南端の南山山頂から中山山頂にかけては
伐採しすぎてしまっていて
コーヒー苗木がほとんど
直射日光にあたる環境に置かれていて、
北山山麓や重機の道などの木漏れ日の当たる環境と
大きく違っているために、
「ひこばえ」の一部は残すことで、
木漏れ日の当たる環境を作り、
「ひこばえ」の成長過程でコーヒーを阻害するようなら
その時に伐採しようか、とも柔軟に考えています。

南山から中山への尾根0810.JPG
コーヒー苗木は左側で右側のは「ひこばえ」です。
ここは東西の風が入りやすいので、
「ひこばえ」対策だけではなくて
早めに防風対策も講じないといけないエリアです。


考えてみると、
「ひこばえ」対策は今後ずっと続くようですね。もうやだ〜(悲しい顔)

北山山麓0810.JPG
北山山麓は、重機の道や南山、中山と
伐採をしてきた経験が活きてきて
見事に木漏れ日が当たる栽培環境になっています。
そのために落ち葉で保湿効果もあり
薄暗いことで下草も生えにくくて
コーヒーもご機嫌の様子です。


北山山麓0810−2.JPG
ここも北山山麓です。
木漏れ日に当たった苗木の奥のほうにも
約3m置きにコーヒー苗木が植えられています。
ここでは今のところ「ひこばえ」は出てきていません。


posted by COFFEE CHERRY at 12:08| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒー山の厄介な問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月27日

コーヒー山の益虫の暫定チャンプ・カマキリ

自然農法や有機農法では
「害虫との戦い」
が課題になり、
農地では害虫を食べる天敵(=益虫)に
多く棲みついてほしいところですが、
益虫がエサとする害虫がいなくなれば、
益虫自体も生きられなくなくなりますから、
生態系ではバランスが大事だということになります。

コーヒー山のどんぐり1025.JPG
 10月下旬にもなると、
 コーヒー山もさすがに秋めいてきて
 いろいろな形をしたどんぐりが
 見つかるようになりました。


やんばるのコーヒー山や
本島南部のコーヒー圃場、自宅の庭では、
害虫・益虫・タダの虫が生息する雑草は
故意に刈らないように
出来るだけ自然に近い環境にして
多くの虫がコーヒーと共生できるようにしてあげよう、
と常々心がけています。

そのためには、大事なコーヒーが、
少しくらい害虫に食害されたとしても
忍耐強くガマンするおしんのような辛抱強さがないと、
私の目指す森林農法でのコーヒー栽培は
ストレスで頭がザビエル状態になってしまうことでしょう。

北山山麓1025-1.JPG
 コーヒー山の北山山麓では、
 作業慣れしてきた頃の間伐のためか
 木漏れ日が入る環境になっていて
 コーヒー苗木たちもご機嫌の様子です。


もともと、
「害虫・益虫・タダの虫」
という定義や概念は、
「人間側にとっての利害を基準にして、
   人間の一方的な決め付けによるもの」

で虫を勝手に分類したもので、
個々の虫自身は、
「私は害虫だ」
とかの意識は、もちろん全く無く、
それどころか、
「えっexclamation&question私って害虫なのexclamation&questionどうしてexclamation&question
という認識のはずでしょう。

北山山麓1025−2.JPG
 ここは北山頂上から北側の尾根になりますが、
 ヤンバルヤマナメクジも生息する湿気の多いエリアのためか
 きのこ類や土着菌、ミミズも豊富で
 ふかふかな土は歩いているだけでも気持ちが良いです。


今日のテーマのカマキリは貪欲な肉食性で、
枝葉に食害する蛾(ガ)の幼虫や
葉をバリバリ食べるバッタなど
「害虫といわれる昆虫を捕食することで益虫」
とされているのですが、
トカゲやカエルの子供やコオロギ、
弱ったセミ、ハエなども捕食しますし、
仲間のカマキリだって共食いするくらい
出合ったら手当たり次第に捕食してしまう
ある種、白亜紀のティラノサウルスを
スケールダウンしたようなもので、
「益虫のクモやナナホシテントウムシなどを食べるときは
  カマキリは害虫」

に認定されてしまう、
という二面性を併せ持っている虫なのです。

ハラビロカマキリ1024−1.JPG
 コーヒー山のコーヒーの葉の上で見つけた
 「ハラビロカマキリ」の子供です。
 「ハラビロ」は「腹広」という意味で
 メタボ系カマキリなのです。


ハラビロカマキリ0806.JPG
 8月上旬のにわか雨の直後に撮影した
 「ハラビロカマキリ」です。
 左下の黄色いのはアラマンダという花です。


ハラビロカマキリ0920.JPG
 9月中旬頃のにわか雨の直後に出会った
 「ハラビロカマキリ」です。


カマキリは世界に約1,500種、
日本では約10種が知られていますが
特に熱帯地方に多く分布していて、
沖縄では、
 ・ オキナワオオカマキリ
 ・ ムナビロカマキリ
 ・ ウスバカマキリ
 ・ コカマキリ
 ・ ハラビロカマキリ
 ・ ヒナカマキリ

の6種が生息しています。

カマキリの捕食0717.JPG
 7月上旬頃に自宅の庭の
 コーヒーのポット苗木の葉の裏で見つけたカマキリですが、
 メタボ系っぽいので「ハラビロカマキリ」らしいですね。
 何かを捕食して食べているように見えます。


オキナワオオカマキリ1023−1.JPG
 自宅のミニバナナ園の
 バナナの果房で見つけたカマキリですが、
 「オキナワオオカマキリ」でしょうか。
 メタボ系にも見えますから
 「ハラビロカマキリ」かもしれません。


オキナワオオカマキリ0911.JPG
 9月中旬頃に、自宅近くのテスト圃場で見つけた
 「オキナワオオカマキリ」です。


私は、自宅の庭で捕獲したカマキリは
“益虫の暫定チャンプ”
と認定して、
随時コーヒー山で開放するようにしています。

カマキリの幼体0426.JPG
 4月下旬に自宅近くのテスト圃場で撮影した画像なので
 コーヒーの白いつぼみが見えます。
 カマキリの幼体でも威嚇をするのですが、
 なんとか無事に成長してほしいところです。


カマキリの幼体0622.JPG
 6月下旬頃に自宅の庭の、
 ポットのコーヒー苗木の主幹を登るカマキリの幼体ですが、
 「ハラビロカマキリ」のようにも見えますね。
 夏ごろまでは見逃していたカマキリは
 さすがに成虫は捕まえきれませんが
 幼体は捕まえてコーヒー山で開放するようにしています。
 生態系には影響はありません。


ハイビスカス1025.JPG
 コーヒー山の北山山頂の
 ポッカリと空が見える吹き抜けエリアに
 黄色いハイビスカスを植えました。
 沖縄ではハイビスカスは1年中咲きますから
 彩(あやどり)としての役割は果たせそうですが、
 在来種ではないので防風効果は期待できません。


posted by COFFEE CHERRY at 09:12| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒー山の動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月24日

コーヒー山の益虫のチャンプ・蜘蛛(クモ)A

コーヒー山に移植したコーヒーの苗木たちの生育状況を
丹念に観察していると、
多くは大小の蜘蛛(くも)が寄生しているのですが、
やんばる特有の
「ヤンバルユウレイグモ」
にもよく出会います。

ヤンバルユウレイグモ1018−1.JPG
 コーヒーの葉の上で日向ぼっこをしている
 「ヤンバルユウレイグモ」です。


ヤンバルユウレイグモ1018−2.JPG
 電子機器の基盤を連想するような
 機械的な体をしています。


ヤンバルユウレイグモ1018−3.JPG
 髪の毛のような細くて長い脚が特長で
 脚先まで入れると、手のひらより大きいです。


食物連鎖的には、
「ヤンバルユウレイグモ」は
樹木の根元などに不規則な網を張って
蚊や、それより小さいハエや蛾(ガ)、昆虫などを食べ
カマキリやカエル、トカゲ、小鳥などに
食べられているようですが
「ヤンバルユウレイグモ」に出会うのは、なぜか
彼が葉の上で日向(ひなた)ぼっこをしている時が多いです。

ヤンバルユウレイグモ1018−4.JPG
 コーヒー山の南山山頂で見つけました。
 これはコーヒーの木ではありません。


ヤンバルユウレイグモ1018−5.JPG
 コーヒーの葉の上で日向ぼっこ中でした。

蜘蛛(クモ)にご興味のある方は、前回の記事もご覧下さい。
「コーヒー山の益虫のチャンプ・蜘蛛(クモ)@」

ヤンバルユウレイグモ1018−6.JPG
 これはコーヒーの木ではありませんが、
 珍しく2匹がゆんたくしているところに出会いました。
 「ゆんたく」というのは、
 沖縄でいう井戸端会議のようなものです。

ヤンバルユウレイグモ1018−7.JPG
 機械的なBODYが印象的ですが、
 下の彼の目が光っているように見えますね。
 彼らの目は6個あるそうですが…


彼は危険を感知すると、
髪の毛のように細い脚で網や葉をしっかりつかんで
上体だけユラユラと動かして
敵を威嚇する習性がありますから、
私も立ち止まって見詰め合うことは
避けるようにしています。

木漏れ日に当たるコーヒー苗木1018−1.JPG
 コーヒー山では、こういう
 「木漏れ日が入る栽培環境」
 を作ろうとしています。


北山へ向かう上り坂018.JPG
 コーヒー山の北山山頂へ向かう登り坂にも
 コーヒー苗木たちは約3mをメドに植えてありますが、
 ここも「木漏れ日が入る健全な栽培環境」です。


posted by COFFEE CHERRY at 10:18| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒー山の動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月23日

コーヒー山の遮光バナナA

コーヒー山の南山から中山周辺までは
尾根や山頂、それに至る重機の道が
直射日光に照らされるところが多く、
目標の「木漏れ日が当たる栽培環境」と
違っていることもあって、
バナナは、林道からの導入道路「バナナロード」に
整然と子株を植える前に
移植したコーヒー苗木の遮光用として
バナナ子株を植えつけることにしたのです。

バナナ1018−1.JPG
 これは「島バナナ」の子株ですが、
 バイオ苗ではなくて在来種の苗ですから
 とても美味しい果実になるのが特長です。


バナナ1018−4.JPG
 これは「台湾」バナナの子株です。
 バナナは子株の状態では品種の違いが判りにくいために
 多くの品種を植えるときには、
 ネームプレートなどが必要になります。


バナナ1018−5.JPG
 これも「台湾」バナナの子株です。
 台湾バナナの子株は近所から頂きました。


ご興味のある方は前回の記事をご覧下さい。
「コーヒー山の遮光バナナ@」

バナナの品種が多いために
解りやすく木札を準備していちいち立てていますが、
バナナ子株を植える穴掘りは
コーヒー苗木より大きく
さらに木札の支柱用の穴も掘らないといけないので
なかなか大変な作業なのです。

バナナ1018−2.JPG
 これは「調理」バナナとか「料理」バナナとか呼ばれる、
 東南アジアで炒め物などに使われるバナナの子株です。
 スライスして焼いたり、蒸したりすると
 “芋”の味になりとても美味しいです。


バナナ1018−6.JPG
 これも「調理」バナナの子株です。
 調理バナナは、黄色く完熟すると、
 ふつうにフルーツとしても
 美味しく食べることが出来ます。


バナナ1018−3.JPG
 これは「ブラジル」バナナの子株です。
 手前の葉や右の苗木はコーヒーです。
 左のブルーシートは雨水を貯めるために張ってあります。


バナナ1018−7.JPG
 奥は「ブラジル」バナナの子株ですが、
 手前は「ベニテング」という低木性で極早生が特長の
 パパイヤです。


バナナは樹木ではなくて草本ですから
1年で電信柱のように太くなり、
周りにタケノコのように子株が何本も出てきますから
その子株をまた掘り出してあちこちに移植すれば
1年ごとにネズミ算式に増える計算なのですがどうでしょうかexclamation&question

北山山麓のコーヒー苗木1018−1.JPG
 コーヒー山の北山山頂からさらに北側の尾根には
 移植を待つコーヒーのポット苗木が置いてありますが、
 もう10月下旬なので、移植は来春のために
 大き目のポットに移し替えて、
 ここで越冬してもらうつもりです。


北山山麓のコーヒー苗木1018−2.JPG
 この北山山麓界わいにもコーヒー苗木は
 約3m間隔をメドに移植していて、
 ここもフカフカ土壌で木漏れ日が当たる
 良い環境なのです。


自宅のコウモリ1005.JPG
 コウモリにはオオコウモリ亜目(大翼手亜目)と
 コウモリ亜目(小翼手亜目)の2種類に分類されていて、
 それぞれの亜目でさらに科や種に分かれるのですが、
 オオコウモリ類は熱帯性で、日本では
 小笠原諸島と琉球列島でしか見られないようです。
 我が家に棲息するコウモリは、
 オオコウモリの沖縄亜種「オリイオオコウモリ」で
 方言でコウモリのことは「カーブヤー」と呼ばれています。
 翼を広げると50cm以上になり、
 グヮバ、パパイヤ、フクギ、モモタマナなどの
 フルーツを食べるのですが
 我が家では特にサポジラというチューインガムノキの
 梨のような実を好んで食べています。
 ガラスのコップに発泡スチロールをキュッキュッとこすると
 コウモリが寄ってきます。
 いつも庭の電線などに逆さにぶらさがっているのですが
 暗いので撮影が難しいのです。
 画像からはわからないでしょうが
 珍しく交尾しているところでした。


昨日のGAS1022.JPG
 昨日のガソリンスタンドの給油では
 レギュラーがまたまた値下げされていて
 1リッター122円(税込)でした。


posted by COFFEE CHERRY at 12:47| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 移転準備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月22日

コーヒーの葉の上で見つけた「クサキリモドキ」

コーヒー山では、作業に行くたびに
植えつけた全てのコーヒー苗木を丹念に観察して
成育チェックを欠かさないのですが、
この時がコーヒーの木を訪れている虫たちに
出会えるチャンスでもあるのです。

多くは大小の蜘蛛(くも)が寄生していて
夜に卵を産みつけようとやって来る
蛾(ガ)などを待ち構えているのですが、
まれに希少な虫に出会うこともあります。

クサキリモドキ1018−1.JPG
 この「クサキリモドキ」の体長は約5cmで、
 南西諸島に棲息しているという話ですが
 詳しいことはわかりません。
 コーヒーの葉の色がもう少し濃ければ
 見分けが難しかったでしょう。


この日は、コーヒーの苗木の上の方の葉で
少し葉色が違っているように思えたので
よく見ると、
「クサキリモドキ」
というバッタで、
外見からは想像も出来ませんがキリギリスの仲間なのです。

クサキリモドキ1018−2.JPG
 キリギリスの仲間ということは、
 葉を食べるのでしょうが
 コーヒーはこの山では移入種ですから
 試食に訪れたのだと思います。


昆虫には、色と形を草や樹木の葉、小枝、
花、苔などに擬態して
天敵から身を守るものが多いのですが、
この「クサキリモドキ」は、
外敵が近づくと顔を伏せて触角と前脚を前に伸ばし
後ろ足は翅(はね)の下に隠して葉にへばりついて
ますます葉になりきろうとして、
“危険”が去るまでじっと身動きしませんから
発見されにくいことが起因しているのかどうか
レッドデータブックには記載されていませんが
希少性はあるようです。

クサキリモドキ1018−3.JPG
 捕まえてリュウキュウチク(琉球竹)に移したのですが、
 触られると、平べったい形からバッタの形になるようです。
 この後、背中を押して飛び立たせようとしたら
 ドスンと落ちましたから、
 飛ぶのは苦手なのかもしれません。


モリバッタ1018−2.JPG
 脅威の大食漢「オキナワモリバッタ」の子供で、
 体長はまだ約3cmでしたが、
 地面を飛び跳ねていたので発見できました。
 これも迷彩色っぽく擬態しているので、
 静かにじっとしているとなかなか見つけにくいです。


中山山頂のコーヒー苗木1018.JPG
 コーヒー山の中山山頂に植えたコーヒー苗木たちは
 この日は東北東8〜9mの風(画像では左から右)で
 枝葉が揺らいでいました。
 コーヒー山の南山から中山あたりにかけては
 伐採が不慣れなこともあって少し間伐しすぎたことで
 直射日光が直撃で風も入りやすくなっています。
 やんばるは樹木の生長が早いので
 高木が徐々に移植エリアを覆うように
 枝葉を伸ばしてくるはずですから
 コーヒーたちは一時的に我慢してもらわないといけません。

重機の道1018−5.JPG
 コーヒー山の大回廊・重機の道のコーヒー苗木たちです。
 木漏れ日が当たって心地よさそうです。


posted by COFFEE CHERRY at 10:26| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒー山の動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月21日

コーヒーの葉の上で見つけたナナフシA

コーヒー山では多くの生き物に出会いますが、
この日は
「ナナフシ(七節)」
に何度も出会うことが出来ました。

リュウキュウトビナナフシ1018−1.JPG
 体長5cm程度なので、まだ幼体ですが、
 ややスリム体型で翅(はね)があることから
 「リュウキュウトビナナフシのオスの子供」
 だと思います。


リュウキュウトビナナフシ1018−2.JPG
 体長が12cm程度あるので成体でしょうが、
 緑色のメタボ体型で、
 小さい翅(はね)が付いていることから
 「リュウキュウトビナナフシのメスの成体」
 のはずです。
 ナナフシは多くの樹木の葉を食べるようですが、
 コーヒーは試食に訪れたのでしょう。
 お口に召さなければ良いのですが…


私がコーヒー山に入り出したのは今年の年初ですし、
山ではコーヒーなどの苗木の搬入や伐採、
植え付け作業がメインですから、
まだまだ山の観察も不十分ですし、
動植物や昆虫の生態などもよく解かっていないので、
苗木の植え付けが完了して余裕が出来てからの話ですが、
コーヒー山の季節ごとの
 ・ 花の変化
 ・ 鳥の変化
 ・ 昆虫や小さな生物の変化
 ・ 樹木の変化

などから、
コーヒー山の花暦や鳥暦、昆虫暦などを
作り出す必要もあるでしょうし、
植生調査も必要と思っていますから、
課題だけは常にふんだんにあるのです。

リュウキュウトビナナフシ1018−3.JPG
 「リュウキュウトビナナフシ」のオスの幼体でしょう。
 これでも擬態しているつもりなのでしょうか?


リュウキュウトビナナフシ1018−4.JPG
 「リュウキュウトビナナフシ」のメスの成体のはずです。
 翅(はね)が小さすぎるので、
 これでは非常時に飛びたくても飛べないでしょう。


リュウキュウトビナナフシ1018−5.JPG
 「リュウキュウトビナナフシ」の交尾です。
 上の茶色がオス、下の緑色がメスです。


7月10日掲載の記事も、ご興味のある方はご覧下さい。
「コーヒーの葉の上で見つけたリュウキュウトビナナフシ」


ナナフシは擬態していることが多いので見逃しがちですが、
コーヒーの木の1本1本が何かを訴えているなら
それをキャッチしてあげないといけませんし、
「どこかに必ず虫がいるはず」
と思って注意深く集中して見ていると、
たいてい何か見つかるものなのです。

オキナワナナフシ1018−3.JPG
 コーヒー山の南山山頂で、
 コーヒーではない樹木の葉の上で見つけました。
 翅(はね)が無いことや、腹部がややふっくらしていて
 尾が節っぽいこと、尾の先端がとがっていることなどから
 「オキナワナナフシ」の、しかも「メス」と診ましたが
 どうでしょうか?
 「オキナワナナフシ」なら、
 南西諸島に棲息しているナナフシでナナフシ亜科に属し、
 トビナナフシ亜科のリュウキュウトビナナフシとは
 従兄弟(いとこ)のようです。
 なお「オキナワナナフシ」は、
 日本の昆虫では最長なのだそうですが、
 たしかに画像のは約16pもありました。
 (MAX30cm級になるそうですが遭いたくないものです)


北山山麓1018−3.JPG
 コーヒー山の北山山麓も
 木漏れ日が当たる環境になっていて、
 コーヒーの苗木たちも心地良さそうです。
 この周囲も画像からは判りづらいですが、
 約3m間隔をメドに苗木を植えつけています。


北山尾根1018.JPG
 北山の南側尾根も、
 こうしてみるとずいぶん植えてきたものです。
 ここも木漏れ日が入りますが、
 いくぶん東西の風が横に吹き抜けやすく、
 コーヒー苗木の葉がたなびくので、
 両脇にハイビスカスの防風林を
 2〜3年がかりで作らないといけません。
 その間に自然林も大きくなると思いますが。


昨日のGAS.JPG
 昨日レギュラーガソリンを給油しました。
 先週は1リッター131円(税込)でしたが、
 原油安と円高のおかげでしょうか、
 さらに下がって1リッター126円(税込)で
 給油することが出来ました。
 最近は週単位で価格変動するようになりましたが、
 値下げ傾向にありますから給油も躊躇してしまいます。
 スタンドは乱売による経営悪化に拍車がかかり
 県内でもあちこちで「閉店」の看板が
 目に付くようになりました。


posted by COFFEE CHERRY at 09:55| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒー山の動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月20日

アマレロの種植え

先週18日(土曜日)のコーヒー山では
東北東8〜9mの風が吹き、
一時弱いにわか雨も降りましたが、
すがすがしい気候で、
心地良く楽しく作業することが出来ました。

「苗木の移植は10月上旬くらいまで」
と考えていたのですが、
気温は日中30度近くまで上がりますし、
最低気温でも25度程度もありますから、
コーヒー苗木移植はまだ継続していますが、
当日は“アマレロ”の種植えも行いました。

アマレロの種植え1018.JPG
 今回のアマレロの種は約200粒で、
 青い容器に入りきれなかったので、
 その周囲にも種植えすることになりました。
 発芽は来春になるでしょう。
 具志川の故・和宇慶朝伝先生から生前、
 「発芽に9ヶ月かかったことがある」
 とお聞きして、当時はピンとこなかったのですが、
 種植えの時期によっては発芽が春になることが
 ようやく最近になって解ってきたのです。
 沖縄でのコーヒー栽培の先駆者である和宇慶先生や
 その弟子で現在の沖縄コーヒーの1山城先生たちが
 試行錯誤でやられてきたことには頭が下がりますし、
 同時にそれらを活かさなければなりません。


コーヒー山は、
森林全体が生き物のように生き生きとしていて、
特に山頂よりも下に下りるほど土壌も肥沃になるようで、
現在伐採を進めているバナナロード沿いの平坦エリアでは
歩いていても弾力性があってフカフカなところが多く、
テスト圃場の苗木や成木は、
来春ここに移植する考えでいます。

落ち葉が土壌化するには、
 @ 乾いた落ち葉が地表に堆積する
 A 降雨などで落ち葉が湿り柔らかくなる
 B 土壌菌などで落ち葉がボロボロに崩れ腐葉土化する
 C 黒い土になる

という順序になり、
「黒い土」の厚さが肥沃の度合いに比例しているわけですが、
この平坦エリアでは、特に「黒い土」部分が厚いのです。

肥沃な土壌1018.JPG
 バナナロード沿いの「平坦エリア」で
 コーヒー苗木を移植するために穴を掘ると
 10cm以上が肥沃な「黒い土」なのです。


平坦エリア1008.JPG
 コーヒー山では約3m間隔をメドに
 コーヒー苗木を移植しています。
 夕方近くに撮影したので暗いですが
 手前の苗木の奥にもズラリと苗木を植えてあります。


大豆でもインゲンでもエダマメでも、
野草のクローバーやレンゲソウでも、
マメ科植物の多くは、その根に粒状の根粒を形成して、
その中に根粒菌が寄生していて
根粒菌は宿主のマメ科植物から光合成産物をもらい
マメ科植物は根粒菌が空気中の窒素からつくった
アンモニア(NH3)をもらうという
お互いに利益を得ていることで、
「マメ科植物はヤセている土地でも育つものが多い」
わけですが、
コーヒー山のコーヒーやバナナの周りに
クローバーの種をパラパラと撒いておいたのが
1週間で発芽してきました。

クローバー1018−2.JPG
 緑色の小さい双葉がクローバーの発芽です。
 うまく定着してくれるといいのですが。


クローバーを生やす目的は、
 ・ 他の雑草が生えにくくなる
 ・ 土を砕き、耕し、肥やしてくれる
 ・ 害虫の天敵を増やしてくれる
利点があるわけです。



クローバー1018−1.JPG
 これも小さい緑色の双葉がクローバーの発芽です。
 上の電信柱のようなのはバナナ子株です。


北山山麓1008.JPG
 コーヒー山の北山山頂から南側の斜面は、
 だいたいコーヒー苗木移植は終わりました。
 ここは、数本の苗木移植と、
 東側の防風対策として
 ハイビスカスの挿し木を行う予定です。


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2008年10月16日

コーヒー山のオオシマゼミ

本土の気候は秋だと思いますが、
沖縄の10月は年間を通じて最も過ごしやすい時期なのです。

コーヒー山では、先月から
沖縄の夏の終わりを告げる
「オオシマゼミ」
の鳴き声が響き渡っています。

オオシマゼミ1.JPG
 日本産のツクツクボウシ属では最大で
 南西諸島だけに棲息しています。
 沖縄本島では中北部の山間部に棲息していて
 オオシマは「奄美大島」の意味らしいです。
 このセミは体長4cmほどでした。
 レッドデータブックには記載されていません。


一見すると、
「クロイワツクツク」というセミとそっくりなのですが、
鳴き声が違うので「オオシマゼミ」と判るのです。

オオシマゼミ2.JPG
 「ジジジジ、カンカンカン…」と
 鐘を叩くような大きな金属的な鳴き声で、
 出現のピークは9月中旬〜10月下旬あたり、
 来月11月までは鳴き声が聞けそうです。
 鳴くのはオスだけで、メスを呼んでいるんですね。


移植を待つポット苗木1.JPG
 最近の充分な降雨で、
 すっかり元気を取り戻したコーヒー苗木たち


移植を待つポット苗木2.JPG
 ポットの表土の上に、山の腐葉土を載せたことで
 ますます元気になり、移植時にポットから取り出すと
 新しい白い根が伸びています。


移植を待つポット苗木3.JPG
 夕方に撮影したので画像が暗いですが
 ポット苗木は移植予定地に合わせて
 あちこちに分散して置いてあるのですが、
 どれも元気いっぱいです。


重機の道081011.JPG
 コーヒー山の大回廊・重機の道のだいぶ奥の方ですが、
 コーヒー苗木も少しずつ根付いているようですね。


重機の道081011−2.JPG
 夕方なので薄暗いですが、ここも重機の道です。
 道の両端にコーヒー苗木が植えてあります。
 手前の倒木は、左下斜面に新たな移植場所を
 開拓している案内表示として
 故意にゴロンと転がしているのですが、
 この左側の斜面を下りきると、
 バナナロードに出る近道になるのです。


与那海岸1011−1.JPG
 ふだんはほとんど波がない与那海岸ですが、
 当日夕方は北北東6mの風なのに
 激しい波が打ち寄せていました。
 寒そうに見えますが、気温は夕方でも27℃あって
 まだまだ半そでで充分なのです。


与那海岸1011−2.JPG
 与那の岬には閉鎖されている与那トンネルがあり、
 ここでは名護市のヘリオス酒造が
 トンネルを泡盛の貯蔵蔵として
 3年古酒用に樽を寝かせているのですが、
 海辺のテトラポットには激しく波が打ち付けていました。


根路銘ビーチ1.JPG
 大宜味(おおぎみ)村根路銘(ねろめ)集落には
 「道の駅おおぎみ」があって、
 このあたりから見える東シナ海はいつもきれいです。


根路銘ビーチ2.JPG
 エメラルドグリーンで透明度も高く
 コーヒー山に向かう早朝に
 このあたりの海岸線を通過するときも
 きれいな海沿いの国道58号線では車の窓を全開して
 心地よい潮風をいっぱいに吸い込んで快適なのです。


根路銘ビーチ3.JPG
 このあたりは透明度も高いですが、
 ハワイ・オアフ島のハナウマベイのように
 魚がいないのが残念ですね。


根路銘ビーチ4.JPG
 小さな貝殻や白いサンゴのかけらが混じる
 沖縄らしい砂浜ですが、
 これらをコーヒー山で花咲じいさんのように
 撒いてみようと考えています。


根路銘ビーチ5.JPG
 コーラルは風化したサンゴでアルカリ質ですし、
 カルシウム、マグネシウム、マンガン、
 鉄、モリブデンなど
 500に及ぶ微量元素が含まれていますし、
 サンゴ粒は多孔質で通気性、透水性も高いうえに
 保水性、保肥性にも優れていて、
 コーラルは「天然の総合ミネラル肥料」であり、
 土壌改良剤でもあるはず、と考えているからです。
 海水を500倍に希釈して農地に撒く方や
 自然塩や岩塩粒を果樹園に撒く方が紹介されているのを
 現代農業という月刊誌で何度も見たことがありますので、
 それならコーラルを撒く方が
 より効果が長続きするはずだと思うのです。
ちなみに「星の砂」は、有孔虫の死骸が風化したもので
 “砂”とは少し違うのですが、
 西表島や竹富島、石垣島、久米島などのビーチで
 見られますが、
 沖縄本島のビーチでも探せば見つかりそうですね。


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2008年10月10日

コーヒー山へのバニラの植え付け

「バニラ」
というと
アイスクリームやシュークリームが思い浮かびますが
コーヒーでもフレーバーオイルとして
バニラを利用することがありますね。

バナナロード1004.JPG
 コーヒー山のバナナロードは石が敷いてあり、
 その上に土盛りして踏み固めてあることで
 とてもしっかりとした道です。


数年前にバニラの苗を2本入手して
自宅の庭で栽培していたのですが、
熱帯植物のわりには直射日光に弱くて1本が枯れてしまい、
木陰で栽培させた1本が成長して3本に分け
それぞれが12mほどまで大きくなりました。

間伐した移植用地.JPG
 幹が細い樹木やリュウキュウチク(琉球竹)を伐採して
 大きな木を防風林として残すと、木漏れ日が当たる
 コーヒーにとって成育しやすい環境になるのです。
 自然の山なら平坦部分がなくほとんどが傾斜地ですが、
 コーヒー山が恵まれているのは、
 自然林も豊富で落ち葉もふんだんにありますが、
 なにより平坦エリアが多いところにあり、
 まさに「コーヒー栽培に最適な山」なのです。


「バニラ」を栽培して解かったことは、
 ・ 木ではなく蔓(つる)性植物
 ・ ラン目ラン科バニラ属という、バニラは“ラン”
 ・ 日本国内ではほとんど開花させられていない
 ・ 木陰で木漏れ日に当たる環境で成長する

などですが、
コーヒーやヤシ、バナナなどのコーヒー山への引越しに際し
「バニラ」もコーヒー山に移植することにしました。

バニラ1004−1.JPG
 左右はコーヒーの苗木ですが、
 中央の陽に当たっている大きな木に
 グルグルと巻きついてツル性植物が「バニラ」です。


バニラ0920−2.JPG
 約12mのバナナつる3本を
 それぞれ別々で栽培することにして、
 何箇所か麻縄でゆるく縛りながら
 樹にバニラつるを巻きつけました。
 植えたのは3週間前の9月20日(土曜日)です。


「バニラ」は南北の緯度が20度以内の
熱帯地域で栽培されているようですが、
国頭村最大の都市・辺土名(へんとな)は北緯26度42分、
ここからコーヒー山は近いのですが、
緯度は1度で約111km、1分で約1.85kmだそうですから
北緯20度あたりの沖の鳥島やハワイ(香港は北緯22度)から
約740km離れていて、
これは東京駅を起点とすると
青森駅や岡山駅までに相当する距離ですから、
「遠いといえば遠い」
し、
アバウトで楽観的に考えれば、
「地球的規模で考えたら、それほどの違いはないでしょう」
という
「近いといえば近い」
判断を下し、
12mほどのバニラつる3本を
コーヒー山に9月20日に植えましたが、
果たしてうまく開花するでしょうかexclamation&question

バニラ0920−1.JPG
 葉は多肉質で長細くとがっていて、
 先端部分は少し丸まっています。
 「バニラ」はつる性植物ですから
 他の樹木などにからんで寄生して成長し、
 気生の根で自らを支えます。
 右奥のうっすらした苗木は移植したコーヒーです。


バニラ0920−3.JPG
 バニラは「多湿で10ヶ月で2000mm以上の雨量と
 開花期の2ヶ月の乾燥期があり
 21〜30℃の暑い気候を好む」
 といわれていますが、沖縄は雨量はOKですが、
 12月から3月までは月平均気温が17〜19℃なので
 冬季と初春の気温が少し気になりますね。
 右側はコーヒー苗木です。


今週の沖縄は雨天雨が多く、
コーヒー山の南5kmほどの
国頭(くにがみ)村・比地(ひじ)での降雨量は
アメダスによると
 ・6日(月曜) 4mm
 ・7日(火曜) 67mm
 ・8日(水曜) 3mm
 ・9日(木曜) 91mm
 ・今日10日(金曜)正午まで16,5mm
で、
ここでの標高は8mですから
コーヒー山では、もう少し降雨量が多いものと予想され
植えつけて水が必要なコーヒー苗木たちにとっては
まさに天水なのです。

バニラ1004−4.JPG
 熱帯地域でのバニラ栽培では、
 1ヘクタール(10反、3,000坪)で
 バニラビーンズが600〜800kg収穫できて
 6kgの青い実から、1kgの加工済みバニラビーンズが
 出来るのだそうですが、
 コーヒー山では、まず開花できるのかどうかですよね。もうやだ〜(悲しい顔)


バニラ1004−5.JPG
 白い根は葉とは反対側に出てきて、
 先端部分からヒルのようにペタリと
 寄生した樹に貼り付いてゆきます。
 根付いてしまえば、葉は陽が当たるほど
 大きくなるそうですから
 コーヒーと同じように考えればいいのでしょう。


国頭村では、まだ
 ・ 最高気温 30℃
 ・ 最低気温 25℃

ありますから、
もうしばらくコーヒーなどの移植作業を続けられそうです。

バニラ1004−3.JPG
 気が早い話ですが、もし開花したとすると
 カトレア風の直径6〜8cmの花なのだそうですが
 熱帯地域では2〜3年で開花し
 7〜8年で成熟するそうですから
 コーヒー山ではまだ2年くらいは
 待たないといけないのかもしれませんね。
 もし開花しても授粉しなければ、
 花はたった1日で枯れてしまうのだそうです。
 バニラはとても受粉しにくい植物のようで、
 バニラの花のおしべとめしべの間に
 小嘴体(しょうしたい)という壁があって
 メキシコや中央アメリカでは蜜蜂(メリポナ)やハチドリが
 この“壁”を押しのけて、受粉させることが出来て、
 他の地域では、人間がこの“壁”を
 楊子のような小さな竹で押しのけて、
 おしべとめしべを触れさせるという
 人工受粉させることで実を付けさせているのだそうです。
 この人工授粉を開花後すぐにやらないと
 花は1日で枯れてしまうのだそうですが、
 コーヒー山では、まず開花させられるかどうかの
 段階ですからね。もうやだ〜(悲しい顔)
 画像の白いモヤシのような根はピッタリと
 寄生した樹に貼り付いています。


バニラ1004−6.JPG
 また気が早い話ですが、
 もし開花して人工授粉も成功したとすると、
 約9ヶ月に長さが10〜25cmほどの
 インゲン豆とかサヤエンドウのような果実ができて
 その中に直径が1.5cmほどの堅くて黒い種子が
 数万粒も入っていて
 しかしこの段階では香りはまったく無いらしく、
 ここから1年ほど発酵・乾燥を繰り返す
 キュアリングという加工をして
 ようやく独特の甘い香りがするようになるそうで、
 気が遠くなるような面倒くさい加工が
 待ち受けているのですが、
 まず開花しないことにはどうにもなりませんよね。
 バニラは16世紀のアステカからスペインへ
 広まったといわれていますから、
 アステカ時代の薬草学は
 ずいぶん進んでいたことになりますね。


伐採前の状態.JPG
 伐採前は、こんな感じで
 どこから手をつけてよいのかわからない状態ですが、
 細い木やリュウキュウチクを草刈機で伐採して
 まずけもの道風の通り道を作りながら
 それを拡大してチェーンソーで仕上げるような方法で
 今のところ栽培地を広げています。


伐採中の現場.JPG
 草刈機とチェーンソーで栽培地を作り出している
 現場の夕方頃です。
 切り出した廃材を端に寄せるのが、
 また大変な労働なのです。


posted by COFFEE CHERRY at 14:48| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 移転準備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月08日

沖縄が北限の「リュウキュウアサギマダラ」

自宅の庭にはコーヒー山へ搬入しなければならない
コーヒーやヤシの苗木、バナナなどが
まだまだうんざりするほど大量に残っているのですが、
近郊で除草剤や農薬を使わない農地や遊休地が少ないことで
我が家の庭には多くの昆虫が集まってきます。

リュウキュウアサギマダラ1.JPG
奥にあるのはポット栽培のコーヒー苗木群です。

今朝は「リュウキュウアサギマダラ」
コーヒー苗木の上を優雅にゆっくり旋回して
タチアワユキセンダングサというやっかいな雑草
白い花に止まったところを撮影しました。

リュウキュウアサギマダラ2.JPG
 タチアワユキセンダングサの
 白い花の蜜を吸いに立ち寄ったようです。


タチアワユキセンダングサは、
ベトナム戦争でソンミ村が虐殺された翌年の1969年に
米軍によって嘉手納基地にもたらされた移入種ですから
兵士の軍服などにとがった種が着いてきたのでしょう。

リュウキュウアサギマダラ3.JPG
 明るいところが好きで、
 人も怖がらずに近くを緩やかに旋回します。


「リュウキュウアサギマダラ」は
南国らしい翅(はね)を持ったきれいな蝶ですが
沖縄では1年中出会うことが出来ます。

リュウキュウアサギマダラ4.JPG
 翅(はね)には淡くて青いまだら模様があって、
 綺麗な蝶です。


「アサギ」というのは、
ネギの若芽の青みがかった
浅い緑青色のことをいっていますから
「リュウキュウアサギマダラ」は
「琉球列島に棲むアサギ色をした斑(マダラ)模様の蝶」
という名前なのです。

リュウキュウアサギマダラ5.JPG
 「リュウキュウアサギマダラ」は
 食草のガガイモ科植物に含まれるアルカロイドを
 体内に持ったまま成虫になることで、蝶の味が苦いらしく、
 鳥に食べられるのを防いでいるらしいです。
 それでこれみよがしに故意に優雅に緩やかに
 飛ぶのかもしれませんね。


日本(本土)と南西諸島、台湾を往復する
アサギマダラという蝶

「リュウキュウアサギマダラ」は外見が似ていて、
分類上では
 ・ チョウ目
 ・ タテハチョウ科

までは同じですが、
 ・ アサギマダラはアサギマダラ属
 ・ リュウキュウアサギマダラはリュウキュウアサギマダラ属

と“属”が違うだけなので親戚のようです。

圃場のコーヒー1008−1.JPG
 圃場の実も順調に成育していますが
 栽培面積のさらなる拡張のために
 今回も全部種植えに回す予定です。


熱帯アジアに棲息するリュウキュウアサギマダラは
沖縄が北限ですから、
「コーヒーベルトやバナナベルトでの北限が沖縄」
と同じことから、
よけいに親近感がわいてしまうのです。

圃場のコーヒー1008−2.JPG
 赤く熟す順番がバラバラになると、
 採り忘れて自然に落下し自生えすることが多いので、
 農地は自宅近くで毎日行って様子をみることが
 改めて大事なことだと悟りました。


「リュウキュウアサギマダラ」は
海岸近くの草地のつる性のガガイモ科の
ツルモウリンカやホウライカモメヅルなどの
葉を食べるといわれていますから
コーヒーにとっては「タダの虫」なわけです。

圃場の成木1008.JPG
 この圃場に移植して3年くらいのコーヒーの成木です。
 高さを2mでピンチしてあったのが、
 移転に際して木に負担をかけさせたくないので
 ピンチせずに放置していたら
 いつの間にか3mくらいに伸びてしまいました。
 圃場のコーヒーやハイビスカス、バナナなどは
 来春重機で全部掘り出してコーヒー山に搬送する予定ですが
 何とか無事に搬送出来て
 山で元気に成育してほしいと願っています。


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2008年10月07日

コーヒー山の至宝「はんぺん」とは

おでんの具の半片(はんぺん)は、
スケトウダラなどの魚肉のすり身に
すりおろしたヤマノイモを混ぜて
薄く四角形にしてゆでた魚肉練り製品で
江戸時代の駿河の料理人・半平(はんぺい)が創案したから
その名がついたとかいわれていますが、
コーヒー山の「はんぺん」とは、おでんの具ではなくて
落ち葉や小枝が白い菌糸で固まっている
『土着菌の塊り』
のことで、
腐葉土がたっぷりのコーヒー山には
あちこちにあふれているのです。

土着菌1.JPG
 土着菌は湿った落ち葉が堆積しているところに
 特に多いです。


土着菌2.JPG
 こういう落ち葉をどけると、白い菌糸体が現れます。

土着菌3.JPG
 土着菌は何億年も前から
 それぞれの土地に適応しながら生息しているので
 地域環境にも強く、
 EMなどの微生物資材より有効性が高いはずです。


ホームセンターや園芸店では、
EM菌や東江(あがりえ)菌、平井菌などの
いろいろな微生物資材が手に入りますが、
それよりも
「その地域に昔からあり、
   その地域環境に強い土着菌こそが大切」

というのが私の持論ですから
コーヒー山では、
コーヒー山の土着菌(はんぺん)に敬意を表して
活用してゆきたいと考えています。

土着菌4.JPG
 間伐、伐採した枝木でも朽木化するのが早いです。

土着菌5.JPG
 こういったところも、
 落ち葉をどけると白い菌糸体が現れますが、
 これらをポット苗木の表土に盛ると、
 ポット苗の根がぐんぐんと伸びてきます。


土着菌6.JPG
 木漏れ日が当たる場所でも、
 終日同じところに日が差すわけではないので
 土着菌(はんぺん)はあちこちに拡散しているのです。


土着菌(はんぺん)には、
たくさんの種類のこうじ菌、納豆菌、乳酸菌、
酵母菌、放線菌などが
含まれているといわれていて、
落ち葉などの有機物を
養分たっぷりの土に分解してくれるので
森林の木々や植物は
旺盛に成長することが出来るのです。

土着菌7.JPG
 土着菌(はんぺん)のおかげで腐葉土が堆積してゆきます。

土着菌8.JPG
 土着菌(はんぺん)は善玉菌の集まりなので、
 腐敗臭ではなくてすがすがしい香りがします。


土着菌9.JPG
 山を元気にさせる源が土着菌(はんぺん)なのです。

また、土着菌(はんぺん)に
 ・ 米ヌカ
 ・ 糖蜜
 ・ にがり(海のミネラル)

などを加えてパワーアップさせれば、
さらに効果的なはずで、
年内の移植作業が出来なくなる晩秋あたりから
“オリジナルぼかし”
を作ってみようと思います。

移植した苗木1004−1.JPG
 コーヒー山の大回廊・重機の道のコーヒー苗木です。

移植した苗木1004−2.JPG
 右の斜面の上の方は中山頂上です。

移植した苗木1004−3.JPG
 コーヒー山の中山から南山に向かう稜線に移植した
 コーヒー苗木たちです。


キノボリトカゲ1004.JPG
 ミニ恐竜・キノボリトカゲは、目が合うと
 スルスルと樹の裏側に回ったり、
 上の方にあがってゆきます。


posted by COFFEE CHERRY at 12:46| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 移転準備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月06日

コーヒーの葉を試食にやってきたマダラコオロギ

コーヒー山に移植しているコーヒー苗木は、
山では移入種になりますから、
いろいろな昆虫や蛾(ガ)が
デパ地下の食材サンプルの試食のように
珍しがって集まってきます。

先日はコーヒーの葉を試食している
「マダラコオロギ」
に出会いました。

大事なコーヒーの葉を食害するので、
コーヒーの木にとっては「害虫」ということになりますね。

マダラコオロギ1.JPG
 胴体の体長は約3cmです。

マダラコオロギ2.JPG
 レッドデータブックには出ていませんから
 希少種ではありません。


「コオロギ」という名がついていますが、
マツムシの仲間のようで
琉球列島以南の林床に棲息しているようです。

マダラコオロギ3.JPG
 沖縄の夏の終わりを告げる虫です。

北山付近1004.JPG
 コーヒー山の北山山頂付近です。
 あちこちに苗木を移植してありますが、
 木漏れ日があたり、なかなか快適な環境のはずです。


南山への階段1004.JPG
 コーヒー山の南山へ向かう階段で、
 登りきると南山と中山の稜線に出ます。
 右が南山、左が中山に行くルートですが、
 道中や山頂にはコーヒー苗木が移植してあります。


リュウキュウキノボリトカゲ1004−1.JPG
 コーヒー山ではミニ・恐竜
 「リュウキュウキノボリトカゲ」によく出会えます。
 小さな虫を見つけては、音も立てずに
 走りよって捕食しています。
 アリも食べていますが、
 出来れば蛾やハエなどを食べたいようです。


リュウキュウキノボリトカゲ1004−2.JPG
 擬態が上手ですが、人が近づくと動いてしまうので
 すぐに発見されてしまいます。
 見れば見るほどジュラ紀の恐竜やイグアナを
 連想してしまいますが、
 コーヒー山では害虫の捕獲器のようなヒーローですから
 頑張ってもらわないといけないのです。


中山山頂1004.JPG
 コーヒー山の中山山頂は、ぽっかりと空が見えます。
 ということは、日照に照らされ風が通ることになりますから
 バナナ子株を植え始めました。
 バナナは草本で成長が早いので、
 じき木陰をつくってくれることでしょう。
 木札の「イスラエル」というのは
 沖縄に10年くらい前に導入したバナナの品種です。
 高さが低いことで台風の被災を免れやすく、
 また島バナナの2倍の収量があるというのが
 島バナナと比較した利点ですが、
 味は島バナナにはかないません。
 酸味がやや弱めで甘みがやや強い味ですが
 総じて淡白な味です。
 もちろんフィリピンの輸入バナナよりは
 断然美味しいですよ。
 イスラエルバナナは土壌によって味が微妙に変わるので、
 コーヒー山ではどういう味になるのか楽しみにしています。


根路銘の夕陽1004.JPG
 大宜味(おおぎみ)村の中央部に位置する
 根路銘集落での夕陽です。
 「ねろめ」と読むのですが
 「ニャロメ」と言い間違いそうです。
 昔は林業と漁業が盛んな大きな集落だったようで
 風情がある町並みが残っています。
 夕陽が沈む山々は本部半島です。


posted by COFFEE CHERRY at 11:13| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒー山の動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月02日

コーヒーの種子のメカニズムについて考える

「眠れる森の美女」
は、ヨーロッパの古い民話で
グリム童話より前のペローの童話集を基に
チャイコフスキーがバレエ音楽を作曲したり、
ディズニーのアニメ映画も作られているのですが、
あらすじは、オーロラ姫の祝宴に呼ばれなかった魔女が
「オーロラ姫の指に糸車の針が刺さって死ぬ」
という呪いをかけ、妖精が
「針が刺さっても死なずに百年の間眠るだけ、
  恋人のkissで呪いを破る」

という呪いに変え、その後紆余屈折の末、
フィリップ王子がオーロラ姫にkissをしたことで覚醒し
2人はその日のうちに結婚、幸せな生活を送る、
という誰もが知っているHappy EndのStoryです。

コーヒーの種.JPG
 赤く熟したコーヒーの実を収穫し、
 実をつぶして水槽に入れて、
 沈んだ種を天日乾燥させたもので、
 パーチメント付きの状態ですが
 一般的にはこの状態で種植えをします。
 年初にコーヒー山をお借り出来たことで
 今年は鉢やポットに入っている苗木の搬入や移植、
 自宅の引越しなどでゴタゴタすると思い
 種植えを来春に延期しようと持っている種で、
 私は収穫直後に種のまわりにベトベトする“ぬめり”が
 付いている状態で種植えを行っています。
 品種はムンド・ノーボ種で画像はほんの一部です。


「コーヒーの木を幸せに生きてもらう」
つまり
 「コーヒーの木のHappy Lifeを重視することが
            美味しい実の恵みを受けるはず」

というのが私の基本理念で、
「そのためにはどう栽培したら
  コーヒーの木がHappy Lifeになるのか」

を考えながら栽培努力を重ねているのですが、
今日は「種子」について考えてみましょう。

自生え苗1.JPG
 コーヒーの成木の下には、自生えした苗木がたくさんあり、
 それをポットに移し替えたものですが、
 人を介さない自生え苗は元気でたくましいです。


植物の種子が“美女”かどうかはともかく「眠れる」時があるのです。

植物の種子は、
 ・ 母体の植物から落下する
 ・ 風で飛ばされて母体と離れた所に落下する
 ・ 鳥などに果実を食べられたことで
   母体と離れた所に落下する
 ・ 人間が介在する

など、
様々な方法で種子が地面に散布されるのですが、
このときに種子の中の胚は
成長を一時休止した状態になるのです。

自生え苗2.JPG
 右側は自生えした幼い苗木です。
 左側の大きい方の黒ポットもコーヒーで
 コーヒー山への搬送を待っています。


種子が発芽するために必要不可欠な三要素とは
 ・ 水
 ・ 酸素
 ・ 適当な温度

と、小学校で習いましたが、
これらの環境条件が整うと、
種子の胚が成長を再開して種皮を破り、
芽生えへと成長を始め、
これが「種子の発芽」なのです。

自生え苗3.JPG
 見た目はデリケートですが、
 なかなか丈夫なのです。


それでも、この三要素が与えられてもすぐには発芽せずに、
さらに一定の条件が満たされるのを待ってから
発芽する種子もあって、
このような現象を「種子の休眠」というのです。

コーヒーの発芽1002-1.JPG
 コーヒーの発芽では殻を付けてモヤシのように出てきます。

種子が休眠から覚めるための条件は、
植物の種類によって様々ですが、
多くの樹木の種子は0〜5℃程度の低温にさらされると、
その後の温かい温度でよく発芽するようになり、
発芽可能な温度域が広がります。

コーヒーの発芽1002−2.JPG
 少しピンボケ画像で済みません。
 カツラのようにかぶっている殻は
 双葉が大きく開こうとするときに
 自然にポロリと落ちます。


これは自然界で秋に種子が地表に落ちて
その種子の上に冬に雪が積もることで種子が凍り、
そして春に雪が融け気温が上昇してくるにつれて
眠っていた種子が発芽する、という現象を
人工的に行なう低温処理方法で、
冷蔵庫の野菜室に種子を入れることで種子に“冬”を感じさせ
そこから出して常温にさらすことで、種子に
「もう春になったから発芽してもいいよ」
と暗示させる、
ある意味催眠療法的な方法として
多くの野菜や果樹などの発芽で応用されています。

コーヒーの発芽1002−3.JPG
 まだ発芽したてのモヤシ状態で
 土から出してみました。


それでも、
「冷蔵庫の野菜室に入れておく時間」
は、厳密には植物でまちまちで
例えば「松」では、
 ・ アカマツ 3週間程度
 ・ ハイマツ 4ヶ月程度
 ・ ゴヨウマツでは6〜9ヶ月

と、種類によっても冷蔵期間はバラバラですし、
チョウセンゴヨウ(朝鮮五葉)という寒冷地の松になると
低温だけでは不十分で、
20〜25℃の温かい温度に2ヶ月間、
さらに3ヶ月の低温を経てようやく発芽するような
やっかいな種子もあるのです。

コーヒーの発芽1002−4.JPG
 本当は根が真直ぐに伸びないといけないのですが、
 圃場の土壌がジャーカル(クチャ)で固いために
 根が曲がってしまったのです。


さらに気難しい種子として、
休眠から目覚めるための温度と、
発芽に適した温度とを区分できないものもあり、
例えばヤマザクラは2〜3ヶ月の低温の後に、
5〜10℃で発芽するという、
比較的低い温度が発芽に適しているのですが、
これより高い温度になると
再び休眠してしまうというやっかいな種子で、
「2次休眠」と呼ばれるこの現象は、
リンゴや、野球のバットや家具などの材料に利用される
ヤチダモなども同様らしいです。

コーヒーの発芽1002−5.JPG
 双葉が四葉になるあたりですが
 殻がかろうじて付いていますね。


また、発芽開始のサインとして
光も重要な要素とする種子もあり、
葉ものではレタスやシソなどが、
樹木ではシラカンバやクロマツなどが
発芽に光が必要といわれていますが、
その逆に、ナス、トマト、ダイコンなどは
光が当たると発芽しにくい種子もあるのです。

コーヒーの発芽1002−5a.JPG
 双葉の状態の苗を出してみました。
 これも本当なら根が真直ぐになっていないといけないのに
 ジャーカル土壌が粘土質であるために
 乾期が続くとカチカチに固まる性質があり
 そういう悪条件で根が曲がってしまったようです。
 この状態の幼い頃は、マイマイが軟らかい葉を食べに
 やって来ることがあって注意が必要です。


椎(シイ)類の種子「どんぐり」は、
いったん乾燥させてしまうと発芽しなくなるのですが、
母体から熟して落ちるとすぐに根を出すコナラ、クヌギなど
落葉性の種と、
やんばる特有のスダジイなど常緑性の椎(シイ)は
翌年春暖かくなって根と芽を一斉に出してくるのもあるのです。

コーヒーの発芽1002−6.JPG
 レタスのように見えますが、コーヒーの双葉の状態です。

ネムの木の種子は、同じ木から取れた種子でも
虫のついた種子はすぐ発芽して、
虫のつかない種はなかなか発芽しないという
ヘンテコな種子もありますし、
山ウルシの種子は、1ヶ月程度冷蔵庫に入れて
その後28℃の恒温器に10日間入れる、
という複雑な処置でやっと目を覚ますとか
豆科のアカシヤの種子は、容器に種子を入れて
その中に、なんと沸騰したお湯を入れて、
「お湯が自然に冷めてから種植えすると7割以上が発芽する」
という過激なものとか、
8月中旬にコーヒー山に植えたバオバブの種のように
胚の周りの肉厚でガチガチに硬い頑丈な種皮に覆われて
「硬実種子」と呼ばれている種は
「種皮が傷つかないと水を吸収せず、発芽もしない」
というやっかいな硬い種子で、
そのために先月の種植えでは
紙やすりでバオバブの種子を手が痛くなるほど削ったとか、
種子によってもいろいろなパターンがあるのですが、
ほとんどの野生植物は気温5℃〜20℃ぐらいで発芽し、
25度以上になると発芽は止まって休眠に入るという、
植物の種子が発芽するというだけをみても
なかなかDramaticなMysterious Worldなわけです。

コーヒーの発芽1002−7.JPG
双葉がしっかりと開きつつある状態です。

前置きが長くなりましたが、
それでは
「コーヒーの種子や発芽では
  どういうメカニズムになっているのかexclamation&question

というと、
ブラジルなどのコーヒー主要生産国には
おそらく専門の研究所などがあって、
実証実験などのデータも豊富にあるものと思いますが
沖縄では農業試験場でもコーヒーはテストしていませんし、
沖縄でコーヒー栽培に取組んでいる方々も
ほとんどが零細農家ですから
沖縄では残念ながらきちんとしたデータなどは
残念ながらありません。

コーヒーの発芽1002−8.JPG
 四葉がきれいに開いた状態です。

それでも、私がコーヒーの種植えを8年間行ってきた経験では、
 @「種を冷蔵庫に入れる」という方法や
   種植えの前に水に浸すなどをしなくても、
   発芽率自体は8割くらいあります。
   ただし、乾燥状態で長期間保存すると
   カビたりすることもありますが、
   それよりも発芽能力自体が落ちてくるようで、
   コーヒーの種子も“鮮度”や“旬”があるようです。
   パパイヤも同様ですし、
   今後栽培予定のカカオもそうらしいです。
   乾燥したコーヒーの種子を冷蔵庫に保管しても、
   種子の保存にはなり得ても、
   低温処理にはならないのではないかと思います。


 Aコーヒーの赤い実を収穫し、種をつぶし、
  水槽の中に入れて、沈んだ種を天日で乾燥させてから
  種植えさせていますが、
  浮かんだ種でも発芽するものもあります。
  不良豆のDNAが遺伝すると思って成育させていませんが。


 B種植えから発芽までは早くて1ヶ月、
  遅いと半年以上かかります。
  コーヒーは沖縄ではどうも春に発芽したいらしく、
  春に種植えすると発芽までは2〜3ヶ月ですが、
  秋に植えると翌春に発芽することもあるのです。
  実が赤くなっても採りそこねて、
  ひからびて落下した種子が自然生えするのも
  春から夏にかけてが多いので、
  「コーヒーの播種適期は収穫期が終わった直後
    =春から秋ごろ」
  と言えそうです。
  秋ごろに種植えをして越冬させ、
  春になって休眠打破で自然発芽させる、
  という故意に時間をかけて発芽させる「自然に近い」方法を
  収穫直後に種植えするようにしています。
  「困った時は原産地に聞け」
  という、実際には聞く手段はありませんが、
  原産地の栽培環境や気候(気温や降水量など)をimageすると
  手がかりがわかってくることもあります。


 C月のリズムを利用して
  「満月の5日前〜前日」
  に種植えを行うのが良いようです。
  新月に種植えをしたコーヒーの木は、
  どうも徒長が長いようにも思えます。


 D種植えの深さは1円玉(=2cm)程度で
  深すぎると発芽しにくいですし、
  浅いと水やりで種が表土に出てしまいます。


 E木漏れ日のある木陰で発芽させるのが良いと思います。

 Fコーヒー山をお借りした今年から始めた方法ですが、
  播種用土の表土に腐葉土を敷くと、
  発芽した後の成育が健全で早いように思えます。
  これは、より自然生えに近いからではないかと思います。


 Gコーヒーの実をつぶすと、
  落花生のように種が2つ入っていますが
  (まれに1つのもあります)
  オクラのように粘膜状のヌルヌルとした“ぬめり”があり、
  「この“ぬめり”にも“意味”がある」
  と判断して
  “ぬめり”を洗い流さないで種植えしています。
  実に落花生のように種が合わさって入っているのにも  
  何か意味があるのではないかと
  「実のまま種植えした方がいいのかなexclamation&question
  とさえ思っているのです。


というところで、
種植えから発芽については
コーヒー山の苗木移植が完了後に
再度検証してゆきたいと考えています。

コーヒーの発芽1002−9.JPG
 双葉が開き、四葉になりかけの状態ですね。

植物の生存にとって、
発芽のタイミングはとても重要な意味があり、
種子の段階では環境に対する耐性が強いのですが、
発芽して間もない芽生えはとてもデリケートで弱い存在です。

コーヒーの発芽1002−10.JPG
 四葉からもう1段進んだ状態です。

種子は、自らの遺伝情報を確実に次の世代に伝えるのが
任務ですから、発芽の確率をあげるために、
自分が育ちやすい環境になってはじめて
芽を出すようにプログラムされている、
という、種子のメカニズムの神秘性には
「たかが種子、されど種子」
という奥深さと敬意を感じ入ってしまうのです。

コーヒーの発芽1002−11.JPG
 幼い四葉の状態です。

コーヒーの発芽1002−12.JPG
 四葉の状態を上から見下ろしたところです。

ヘビの毒吸引器1.JPG
 フランス製の
 「ヘビなどの毒動物に咬まれたときの、毒吸出し器」
 です。


ヘビの毒吸引器2.JPG
 コーヒー山には見ただけでも5種類のヘビがいて、
 先週は「ハイ」というオレンジ色と黒色の縦しまに
 白い横じまがあるきれいな毒ヘビ(体長約70cm)も見ました。


ヘビの毒吸引器3.JPG
 ヘビに咬まれるのもイヤですが、
 この毒吸引器も痛そうですね。


posted by COFFEE CHERRY at 19:44| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの品質を高めるための考え方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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