2009年03月27日

戦後の沖縄コーヒーの祖の他界

終戦の翌年から沖縄でのコーヒー栽培に尽力された
和宇慶朝伝(わうけ・ちょうでん)先生は
「数年前に亡くなられた」
と5〜6年前に人づてに聞いていたことで
当ブログでも、確認もしないで
そういうように記述していたのですが、
今年の1月18日に104歳で亡くなられたことが
1月20日の新聞の「お悔やみ」欄に書かれていて
和宇慶先生に申し訳ないことをしてしまいました。

故人を偲び、故人の
「沖縄でのコーヒー栽培」
の“想い”を引き継いで
沖縄に定着させることが出来れば嬉しいです。

駅伝競走でいえば、
和宇慶先生が第1区間で、
恩納村の山城先生が第2区間、
第3区間は東村の足立さんで
私はずっと後の区間になりますが、
それでも私は最終区間ではなく
熟年開拓団の私も、あくまで
「つなぎ役」
ですから
無理せず、焦らずに
「今出来ることをやる」
という、いつもながらの微力前進で
後継者につないでゆきたいと考えています。

和宇慶先生は、
「終戦の翌年に沖縄にコーヒー苗木と種を導入された」
というだけでも素晴らしいのに、
それだけでなく、
「トックリキワタも和宇慶先生が導入された」
というお話を先月伺いました。

「トックリキワタ」という木は、
ずんぐりむっくりの、幹が膨らんでトゲがある
おそらく本土ではおよそ見たことがないような
変わった木ですが、
「幹が徳利(とっくり)のように膨らんで、
 果実から綿(ワタ)が取れる」

というのが語源、
といわれています。

トックリキワタ090303.JPG
 「トックリキワタ」は
 徳利(とっくり)のように幹が膨らんでいて
 なぜかトゲがゴツゴツあって、変な木ですが
 ピンクの花が咲くと華麗な感じがします。


「トックリキワタの沖縄への導入」
は、
「1963年に琉球政府からボリビアに派遣された
 医師・当間恵三氏が種を持ち帰って育苗された」

というのが定説で、
沖縄県内に普及したのは、
1987年にオリオンビールの創立30周年記念行事の
『花の国際交流事業』
で、
南米に移住された各国県人会の方々から、
イペーやゴールデンシャワーなど
熱帯の花の苗が100万本も寄贈されて
県内市町村に配布されたらしいのですが、
この中にトックリキワタの苗木が10万本もあって、
これが一気に広まり、
沖縄のあちこちで晩秋から冬にかけて
ピンクの花を咲かせている、
といわれています。

和宇慶先生がその前に導入された、
という証拠は
定説の1963年以前に和宇慶先生から直接、
コーヒー苗木とトックリキワタの苗木を買われた方がいて、
この方は
「ピンク色だけでなくて、白色と黄色の花の苗木も買った」
「トックリキワタは和宇慶さんが沖縄に導入した」
と言われているからです。

トックリキワタの木は、
花が咲いていない初春から秋までは
ムーミン谷に出てくるような異様な姿なのですが
確かに花は華麗で見ごたえはあって
近年見慣れて以前ほど気にならなくなりましたから
私もコーヒー山の入口部分に
並べたりしようかな、
とも考えています。


トックリキワタは
開花時期が終わった2月下旬から3月下旬ごろに
10cm程度のパパイヤのような実がぶら下がって
地面に落ちてくるのですが、
実の中には黒くて小さい種が数十粒入っているので、
犬の散歩の時には、その実を拾おうと
トックリキワタ並木の通りに行ってしまうのです。


以下は、コーヒー山の大回廊・重機の道の
一段下の“新・重機の道”のスライド写真です。
まだ間伐拡張中なので、苗木移植はこれからです。
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 画像の右上に「重機の道」があり、
 左下が「バナナロード」になります。
 画面は北側を見ています。


冬を越して移植を待つ苗木0903.JPG
 “新・重機の道”に最も近いコーヒー苗木です。
 この周辺にあるコーヒー苗木を最優先で、
 4月中には植えつけたいところです。


明日は午後から雨模様の予報なので、
コーヒー山へ行くのは
週明けに延期することにしました。
posted by COFFEE CHERRY at 22:21| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 沖縄のコーヒー栽培 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月26日

林床地でノグチゲラと出会う

ノグチゲラというのはキツツキ科の鳥ですが
国の特別天然記念物に指定され
沖縄県の県鳥でもあり、
環境省のレッドリストでは絶滅危惧種指定され
一部では
「500羽程度しかいない」
ともいわれる
“まぼろしの鳥”
なのです。

ノグチゲラの棲息分布.png
ノグチゲラの棲息区域は、
おおむねオレンジの線の内側の範囲の
沖縄本島北部の山原(やんばる)の山岳地帯で
与那覇岳(503m)や照首山(395m)、伊部山(320m)、
西銘岳(420m)周辺の鳥獣保護区や特別保護区も
この中に含まれていて、
コーヒー山は与那覇岳の鳥獣保護区域に近いですが
もちろん保護区の対象外の区域です。


地球が地殻変動で隆起や陥没を繰り返していた大昔に
アジア大陸と陸続きだった沖縄が現在の地形になったのが
すでに恐竜が絶滅した新生代第4紀の洪積世の
今から約100万年前といわれていますが、
ノグチゲラはその頃から沖縄本島に棲息していた
「生きた化石」
といわれるように
ノグチゲラは沖縄本島の生い立ちと
深く係わっている鳥なのです。

巣穴0903−1.JPG
 北山山麓のリュウキュウマツの古い巣穴

巣穴0903−2.JPG
 林床地の古い巣穴?木の名前は不明です。

巣穴0903−3.JPG
 林床地の古い巣穴、この木はリュウキュウマツです。

コーヒー山では北山山麓や林床地で
ノグチゲラと思われる巣穴がありますし、
作業中もキツツキが幹を叩く音が聞こえていましたから
「わりと近くにいるのかも」
と思っていましたが、
今月の中旬の夕方近くに
林床地でノグチゲラのツガイが
高さ10mくらいのイタジイの
横に張り出した太い枝に
仲良く並んで留まっているのを見つけました。

林床地0903−5.JPG
 林床地は広いのですが、中はこんな感じで
 アカヒゲやリュウキュウコノハズクも棲息しています。


最初はヒヨドリかと思いましたが、
全長30cm程度もある大きさで、
真直ぐな尾羽も10cmほどあり
ノグチゲラの特長が見受けられました。
ノグチゲラに出会ったのは作業終了に近い午後4時頃で
あいにくデジカメも離れた場所に置いてあり
今回は残念ながら撮影は出来ませんでした。

北山山麓のコーヒー苗木090321.JPG
 北山山麓のコーヒー苗木です。
 暖かい木漏れ日を浴びて元気そうです。


ノグチゲラのツガイは、彼らを見とれている私を警戒することなく
しばらく周辺を行ったり戻ったりしていましたが、
やがて南の方に飛んで行きました。

ノグチゲラの飛び方は、
小刻みにバタバタと翼を動かすような小鳥の飛び方ではなく、
翼を広げて胴まで下ろした力で飛ぶ鷲や鷹のような飛び方で
横から見ると、数学で習ったsin、cosの波形に
樹間を巧みにくぐり抜けながら軽快に飛んで行きました。

以下は、北山の南側斜面から山頂側に向いたスライド画像です。
アルバムを作る全ての素材を見る


posted by COFFEE CHERRY at 14:04| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒー山の動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月24日

コーヒーの白い花が開花しました!

沖縄のコーヒー栽培では
初春から初夏にかけて
新月か満月の大潮の日の前後1週間に
コーヒーの白い花が咲きます。

コーヒーの花0903.JPG
 純白の五弁のコーヒーの花は
 羽衣ジャスミンの白い花のようです。


コーヒー山では、
昨春からコーヒー苗木を移植しましたから
3年木以上の順調に生育している苗木では
ようやく花芽が出始めているところで
白い花はまだ咲いていないのですが、
南風原町のテスト圃場のコーヒー成木で
今年最初の白い花が咲き始めたのです。

コーヒーの花0903−2.JPG
 枝に集中的に開花するのが
 コーヒーの花の特長です。


西原町の玉那覇三郎さんのコーヒー園
南城市の知念コーヒー園にも
先週伺った時に、白い花が咲き始めていましたから
「一定の地域では一斉に花が咲く」
と考えてよさそうです。

コーヒーの花0903−4.JPG
 開花する部分は枝と葉軸の付け根で、
 同じ枝でも一斉に全部が開花するのではなく、
 一部が花芽や蕾(つぼみ)の状態になっていて
 次の開花時期を待っています。


これは、
月が地球を一回りする約29日間のサイクルを
ベースにしている旧暦で考えると判りやすいのですが、
 ・ 新月は毎月1日(旧暦)
 ・ 満月は毎月15日(旧暦)
ごろに、
地球が月と太陽から受ける引力が最大となるので
海面も影響を受けて「大潮」になり、
逆に月が半月に見えるときは
この引力が一番小さくなる頃で「小潮」になるのですが、
コーヒーは他の植物と比べても、
特に“大潮”の影響を受けやすく
「開花の時期が判りやすい」
といえそうです。

コーヒーの花0903−3.JPG
 今回の画像は3月11日(旧暦2月15日)の
 満月の前後に咲いた花を撮りましたが
 次回は3月27日(旧暦3月1日)の新月あたりに咲き、
 その後は4月9日(旧暦3月14日)の満月
 4月25日(旧暦4月1日)の新月と
 だいたい決まっていますから
 「コーヒーの花の花見」も可能なわけです。


コーヒーの白い花は1週間も持たずに
数日で落ちてしまうデリケートな一面もありますが、
上品な癒し花でもあり、
ついつい見とれてしまいます。

しおれかけたコーヒーの花0903.JPG
 鮮やかで繊細なコーヒーの花の旬は短く
 数日で茶色く変色をしますが、
 コーヒーは自然受粉ですから
 花さえ咲けば、いずれ自動的に
 実が出来ることを意味しています。


しおれたコーヒーの花0903.JPG
 茶色く変色すると花は
 静かにポトリと地面に落ちてしまいますが、
 開花した部分に6〜7ヶ月後に
 赤い実(あるいは黄色)になって
 楽しい収穫期を迎えることになるのです。


コーヒーの花とミツバチ0903.JPG
 コーヒー山では1年中花が咲くようにして
 様々な蝶の楽園にしたいのですが、
 同時にミツバチも放し
 「コーヒーの花の蜜も含んだ蜂蜜」も
 作ってみたいところです。


posted by COFFEE CHERRY at 16:03| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの花が咲いて、散るまでの過程 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月23日

神の使いとの遭遇

先週20日(金曜)には石垣島で海開きをしたように
沖縄ではひと雨ごとに暖かくなっていますが、
コーヒー山での21日(土曜)の作業で
ついに恐れていた神の使いと遭遇してしまいました。

重ねた黒ポット090321.JPG
 苗木移植後の空ポットは重ねておきますが、
 新たな苗木の植え付けでは
 掘り出した土を入れたり、苗木栽培で使ったりと
 何度も使い回しをします。


コーヒー苗木の植え付けでは、
掘り出した土を空いた黒ポットや鉢に入れていますが
重ねた黒ポットをはがしていたら
一番下の黒ポットが重みで落ちたので
中を覗くと「アカマタ」という
南西諸島に棲息する無毒のヘビさんが入っていました。

アカマタ090321−1.JPG
 たまたま一番下の黒ポットに
 「アカマタ」が潜んでいたことで
 重ねた黒ポットを持ち上げた時に
 自然に重みで落下したので
 私もヘビさんもお互いに驚いてしまいました。


体長はまだ1m程度なので子供でしたが
成長すると2mにもなって
「アカマタの棲むところにはハブはいない」
という
ハブをも飲み込むくらいどう猛なヘビなのです。

アカマタ090321−2.JPG
 ヘビさんもどうして良いのか判らないようで
 黒ポットの中で困っているのですが
 ウトウト状態から目覚めても
 近くで作業する私も困るので
 黒ポットを横にして出てもらいました。


「アカマタ」などヘビの食べ物は、
 ・ カエル
 ・ トカゲ
 ・ イモリ
 ・ 小鳥
 ・ 自分より小さいヘビ

などで
いずれもコーヒー山では
あちこちで見かける生き物ばかりですから
また出会うことになるでしょうね。

大きな苗木090321.JPG
 昨秋林床地に植えつけた大きなコーヒー苗木ですが
 もう根付きはじめたのか、花芽が出てきました。
 コーヒー山では、このくらいの大きさが
 最も大きな苗木です。


沖縄のヘビは冬眠はしないのですが、
エサも不足気味の冬から初春は目立った活動をしませんし、
しかも夜行性ですから
気持ち良く寝ている時に見つけられてしまったようで
黒ポットの中を困ったように右往左往していましたが
作業中にまた出会っても困りますので
黒ポットを横倒しすると
スルスルと斜面を下りて行きました。
posted by COFFEE CHERRY at 18:45| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒー山の動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月12日

ウグイスの大合唱の中のコーヒー苗木移植作業

先週から月曜日にかけて東シナ海の前線や
本土の高気圧のヘリの影響で沖縄は恵みの雨になり、
コーヒー山には10日(火曜)に行きました。

初春の久しぶりの長雨で冬枯れの木々も芽吹いてきて
日差しを照り返す緑がキラキラ輝いてまぶしく、
コーヒー山は新緑に衣替えの兆しを見せ始めています。

厳冬期の間に
コーヒー苗木の移植エリアを拡充していましたから
雨を吸収して充分に潤った大地に穴を開けて
コーヒー苗木の移植作業を集中的に行い、
また、火曜は満月でしたから
「満月の種まき」
ということで
コーヒーやヒマワリの種植えも
合間をみて少し行いましたが、
コーヒー山では環境省のレッドリストで
絶滅危惧種に指定されている
「ホントウアカヒゲ」
だけでなく、
ウグイスの鳴き声も
山のあちこちから合唱のように聞こえました。

初春のヒマワリ090310.JPG
 沖縄ではヒマワリは1年中咲きますから、
 夏よりもクリスマスや正月に合わせて
 咲かせるようにしたいところです。
 コーヒー山では蝶やミツバチ用の花として
 また作業の合間の観賞用として、
 さらに“緑肥”として
 ヒマワリを多く植えたいと考えています。


沖縄にはウグイスは1年中いるのですが、
沖縄のウグイスには
 ・ ダイトウウグイス
 ・ リュウキュウウグイス
の2種類が棲息していて
「リュウキュウウグイス」
は夏の間、サハリンや北海道に避暑に旅立つのですが、
「ダイトウウグイス」
は移動をしない留鳥といわれています。

沖縄本島北部の山原(やんばる)に棲息するウグイスは
「ヤンバルウグイス」
ともいわれますが、“亜種”ではなく、
上記2種類が混同されているようです。

林床地のコーヒー苗木090310.JPG
 昨秋林床地に移植したコーヒー苗木も
 無事に厳冬期を乗り切って
 ご覧の通り元気一杯です。


オスの鳴き声は本土のウグイスと同様で
メスを呼び寄せているとか縄張り宣言といわれている
「ホ〜ホケキョ」
という共通語ですが、
1m近くまで寄ってくる無警戒の
「ホントウアカヒゲ」と対照的に
「ウグイス」は警戒心が強いようで姿を見せませんが
たくさんのウグイスの鳴き声は
何やら作業を見守って
声援してくれているように勝手に解釈すると
一層心地よく聞こえてくるのです。

コーヒーの苗木植え付け作業は
当面はバナナロード脇の林床地に集中しそうです。


ビデオカメラが無いので、
デジカメで撮影したコーヒー山の一部を
スライドにしてみました。
初めての試行なのでお見苦しいのはお許し下さい。

アルバムを作る全ての素材を見る


初回はコーヒー山の大回廊・重機の道の画像です。
重機の道は中ほどに「竹の広場」という
リュウキュウチク(琉球竹)の
密集地だったところがあるのですが、
そこから重機の道の入口にかけて、
方位でいうと南から北側に移動した画像です。

重機の道の入口から撮影しようとしたら
昼前のために逆光になってしまい、
仕方なく逆ルートでの撮影になってしまいました。

最初のうちは、コーヒー苗木の
まだ移植していない黒ポットが出てきたり
道の両サイドに植えたコーヒー苗木が出てくるのですが
お解かりいただけたでしょうか?

途中からコーヒー苗木が植えてない理由は
北風(画像では奥から手前に吹く風)が
道に入り込むことで、
先々、重機の入口部分から風の侵入が防げるようになれば
苗木移植を再開するつもりです。

画面の進行方向右側は「北山」で、
左側は下り斜面(ずっと下がバナナロード)
になっています。
posted by COFFEE CHERRY at 21:38| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 移転準備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月07日

伐採で心がけていること

沖縄は亜熱帯気候ですから、
熱帯果樹のコーヒーも露地栽培が出来ることは
当ブログをご覧戴いている方々は
とうにご存知のことと思いますが、
沖縄でコーヒーを栽培する生産者の一部には
一風変わった考え方の人もいて、
沖縄産コーヒーを栽培しているのに生産量が少ないからと
安易に海外産をリッチに混ぜて増量して
“沖縄産”と偽装したり、
妨害工作をするために私のコーヒー山を探し回ったりする
ストーカー的な生産者もいるのです。

重機の道からバナナロードを見下ろす090227.JPG
 重機の道からバナナロードを見下ろした場面です。
 下のほうの明るい部分が川ではなくバナナロードです。
 画面では判りづらいのですが、重機の道の一段下には
 重機の道に並行して、やや平坦な部分があり
 今後の伐採候補地になっています。


沖縄でのコーヒー生産者は、
それぞれの“こだわり”で真摯に栽培に取組んで
栽培技術的に切磋琢磨して、
より良い品質のコーヒー豆を作り上げて、
それを競い合うことで
沖縄コーヒーのレベルアップを図りたいところですが…

伐採予定地090227−1.JPG
 伐採する前の林床地です。
 この場面では、まずリュウキュウチク(琉球竹)を
 草刈機で伐採して太い木を残し、
 その時点で直径3mのスペースが取れるかどうかを見ます。
 スペース不足であれば、
 防風林になり得る木の選定と風の流れを読みながら、
 しかも空が見えすぎないように
 注意して伐採することにしています。


まだやんばるに自宅が引越し出来ていないために
コーヒー山には本島南部から日帰り作業をしていることで
私は毎日山に入れませんから、
今のところ不審者の侵入をはばむためには
コーヒー山の場所をあいまいにせざるを得ないのです。

伐採予定地090227−2.JPG
 リュウキュウチク(琉球竹)が密集しているエリアでは、
 竹を伐採すると空がポッカリと
 見えてしまうことがあります。
 そういうエリアではコーヒーより成長が断然早い
 バナナ子株を植えるか、
 ハイビスカス(アカバナー)などの挿し木をして
 日照がコーヒー苗木に直接当たるのを
 防ぐようにしています。


ストーカー的生産者は、
私がコーヒー山の伐採をすることについて
「届け出が必要なのに
  無許可で勝手に伐採して違反している」

と騒いでいたように人づてに聞きましたが、
これは昭和26年に制定された「森林法」
「第10条の8」という条項の
「伐採及び伐採後の造林の届出」
のことを言っているのだと思います。

伐採予定地090227−3.JPG
 リュウキュウチク(琉球竹)が多いエリアを
 草刈機で伐採した直後の画像です。
 少し刈り進めては片づける、の繰り返しで
 苗木栽培エリアを広げてゆきます。



森林法
「第二章の二 営林の助長及び監督」
「第一節 市町村等による森林の整備の推進」
第10条の8(伐採及び伐採後の造林の届出)
森林所有者等は、地域森林計画の対象となっている民有林
(第25条又は第25条の2の規定により指定された保安林及び
 第41条の規定により指定された保安施設地区の
 区域内の森林を除く)
の立木を伐採するには、農林水産省令で定める手続に従い、
あらかじめ、市町村の長に森林の所在場所、伐採面積、
伐採方法、伐採齢、伐採後の造林の方法、
期間及び樹種その他農林水産省令で定める事項を記載した
伐採及び伐採後の造林の届出書を提出しなければならない。
ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、
この限りでない。

一  法令又はこれに基づく処分により
   伐採の義務のある者がその履行として伐採する場合
二  第10条の2第一項の許可を受けた者が
   当該許可に係る同項の開発行為をするために
   伐採する場合
三  第11条第四項の認定に係る森林施業計画
  (その変更につき第12条第三項において準用する
   第11条第四項の規定による認定があつたときは、
   その変更後のもの)
   において定められている伐採をする場合
四  森林所有者等が第49条第一項の
   許可を受けて伐採する場合
五  第188条第二項の規定に基づいて伐採する場合
六  法令によりその立木の伐採につき
   制限がある森林で農林水産省令で
   定めるもの以外の森林
   (次号において「普通林」という。)
   であつて、立木の果実の採取その他
   農林水産省令で定める用途に
   主として供されるものとして市町村の長が
   当該森林所有者の申請に基づき
   指定したものにつき伐採する場合
七  普通林であって、自家の生活の用に充てるため
   必要な木材その他の林産物の採取の目的に
   供すべきもののうち、市町村の長が
   当該森林所有者の申請に基づき
   農林水産省令で定める基準に従い
   指定したものにつき伐採する場合
八  火災、風水害その他の非常災害に際し
   緊急の用に供する必要がある場合
九  除伐する場合
十  その他農林水産省令で定める場合


以上が「届け出」に関する条項ですが、
冒頭に出てくる
「地域森林計画の対象となっている民有林」
とは、沖縄県では
『沖縄北部地域森林計画』
のことで、
これに関する条項は、
以下の森林法第5条に出てきます。

伐採予定地090227−4.JPG
 こういう低木密集地でも草刈機で刈ると
 コーヒーが10本くらい植えられるスペースが作れます。
 右奥の明かりエリアは、竹林帯を伐採した部分で、
 光っているのは、おそらくイノシシ除けの
 不要CDの反射だと思います。


第5条(地域森林計画)
都道府県知事は、全国森林計画に即して、
森林計画区別に、その森林計画区に係る民有林
(その自然的経済的社会的諸条件及び
 その周辺の地域における土地の利用の動向からみて、
 森林として利用することが相当でないと
 認められる民有林を除く。)
につき、五年ごとに、その計画をたてる年の
翌年四月一日以降十年を一期とする地域森林計画を
たてなければならない。

2  地域森林計画においては、
   次に掲げる事項を定めるものとする。
一  その対象とする森林の区域
二  森林の有する機能別の森林の所在及び面積
   並びにその整備及び保全の目標その他森林の整備
   及び保全に関する基本的な事項
三  伐採立木材積その他森林の立木竹の
   伐採に関する事項(間伐に関する事項を除く。)
四  造林面積その他造林に関する事項
四の二  間伐立木材積その他間伐及び保育に関する事項
四の三  公益的機能別施業森林の区域
    (以下「公益的機能別施業森林区域」という。)
     の基準その他公益的機能別施業森林の
     整備に関する事項
五  林道の開設及び改良に関する計画、
   搬出方法を特定する必要のある森林の所在
   及びその搬出方法その他林産物の搬出に関する事項
五の二  森林施業の共同化その他森林施業の
     合理化に関する事項
六  樹根及び表土の保全その他森林の土地の
   保全に関する事項
七  保安林の整備、第四十一条の保安施設事業に関する
   計画その他保安施設に関する事項
八  その他必要な事項
3  第四条第三項の規定は、地域森林計画に準用する。
4  都道府県知事は、森林の現況、経済事情等に
   変動があつたため必要と認めるときは、
   地域森林計画を変更することができる。


移植予定地090227−1.JPG
 すでに伐採が終わったエリアで、
 刈った枝葉や竹などを積み上げて
 防風柵にしてありますが
 この場面でも中央やや左の細い木を切れば
 栽培エリアはさらに拡張出来ますが、
 この場合は木を切った後の空がどのくらい見えるのかを
 考えながら切るかどうかを決めています。


沖縄北部地域森林計画」の具体的な対象区域は
国頭村の中央から東側(太平洋側)に位置する
前・米軍北部訓練場の現・国有林のあたりですから

コーヒー山の区域は該当していませんし、
コーヒー山は保安林でもなく保安施設区域内でもなく
もちろん沖縄海岸国定公園の公園区域内でもなく、
地形を変えるような開発・開墾も行っていませんし、
「計画森林に入っていない森林(私有地)」
ですから、
コーヒー山の所有者からも
「何ら届け出義務の必要性はない」
と伺っていますので
周辺の環境悪化を考慮して伐採するように
心がけてさえいれば
コーヒー山の伐採は法的にも問題はないのです。

移植予定地090227−2.JPG
 高木の枝葉が被って上空が閉ざされるよりも
 この画像のように木漏れ日が入るような環境になるように
 伐採を進めています。


コーヒー山でコーヒー苗木を移植する場所を作るために
心がけていることは、
苗木が成木になる高さや枝葉の幅(直径約3m)を想定して、
・「なるべく自然を残す」
  コーヒー山の生態系を残し、自然と共生しながら
  コーヒーを栽培したいのですから、
  最も大事なことは
  「出来る限り自然を残す」
  ことにあります。

・「安全の配慮」
  伐採にはチェーンソーや草刈機、ノコギリなどの
  農業機械・器具を使いますし、
  作業中に切り株につまづいたり、
  傾斜地をすべったりすることで
  事故や怪我をすることにも充分な注意を払うことは
  当然ですが、
  コーヒー山と自宅の往復の交通事故も同様ですし、
  暖かい時期は神の使い(ヘビ)との遭遇にも
  注意しないといけないのです。

・「傾斜の度合い」
  コーヒーは果樹ですから、
  急斜面でも植えられるのですが、
  実が付いて収穫をする場面を想定して
  子供でも老人でも安全に実が摘み取れるためには
  急斜面は避けて平坦に近いゆるやかな場所を
  選ぶようにしています。

・「風の入り具合」
  沖縄でのコーヒー栽培での最大のネックは
  「防風対策」です。
  台風の風は時計と反対回りですが、台風の進路が
  太平洋上か東シナ海海上なのか
  沖縄本島の直撃上陸コースなのか、
  あるいはフィリピン東海上から北上コースか
  八重山諸島迂回コースかなどによっても
  風向きが違いますから、
  沖縄でよく言われる「北風対策」だけでは不十分で
  防風対策は全方位を対象に
  考えておかないといけないのです。
  森林の木々の中でも特に高木を見ると
  かつての強風のために木が曲がっていたり
  枝が折れたりしていますから
  その地点での風の流れを考えながら
  伐採するようにしています。

・「日当たり」
  コーヒーは陰樹ですが、
  北限あたりの沖縄でのコーヒー栽培では
  日照を浴びさせても問題なく成長します。
  コーヒー山で昨年から行っている苗木移植では
  移植自体がコーヒー苗木には
  相当なストレスになっていますから
  日照を直接浴びるエリアでは
  コーヒーの葉がやや黄色くなっていて
  木漏れ日が入る木陰エリアでの
  成育が順調になっています。
  そのために伐採は極力最低限度に控えて
  木陰での栽培エリアを作り出すようにしています。
  コーヒーが根付いてから必要に応じて
  付近の伐採をするように考えています。

元気な苗木090227−1.JPG
 木漏れ日が入るような環境に植えたコーヒー苗木は
 厳冬期も無事に乗越えて元気一杯に成育しています。
 ここは北山の南側山麓あたりです。


元気な苗木090227−2.JPG
 高木が防風の役目を果たしてくれるものと
 期待していますが、当初考えていた
 ハイビスカス防風柵とは比較にならないくらい
 頑強のはずです。
 木漏れ日が当たる環境では地表もなかなか乾燥せず、
 キノコや白いはんぺん(土着菌)が出て、
 栽培環境的にも良いようです。


元気な苗木090227−3.JPG
 北山山頂はフランシスコ・ザビエルの頭頂部のように
 伐採されているのですが、
 画像はその山頂の端のあたりです。
 ここは高木が回りにあるので太陽の位置によっては
 一時直射日光が当たる程度で、
 コーヒー苗木たちは元気一杯に成育しています。


posted by COFFEE CHERRY at 17:24| 沖縄 ☔| Comment(1) | TrackBack(0) | 移転準備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月05日

コーヒー苗木移植の再開

沖縄は12月から梅雨前までの降雨量が少ないのですが、
東シナ海に発生した前線の影響で、
今日も明け方から恵みの雨が降っていて、
ひと雨ごとに春が近づいているのを
実感出来るようになりました。

濃霧に包まれるコーヒー山.JPG
濃霧に包まれたコーヒー山の入口部分です。
この後、霧雨になりました。
このポッカリとした約2千坪は
剪定した“ひこばえ”の成長が急で
山が復元を急いでくれています。


今日は二十四節季の
「啓蟄(けいちつ)」
で、
江戸時代の後期、
徳川家斉(いえなり)が15歳で第11代将軍に就任した
天明7年(1787年)に出版された暦の解説書
「暦便覧」
によると、
啓蟄(けいちつ)は、
「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出れば也」
という、
「大地が暖まって、冬の間地中にいた虫が穴から出てくる頃」
とされています。

バナナロード沿いの松.JPG
コーヒー山の入口部分には松の大木が並んでいます。
この松は東側(画像左)の枝が折れていて、
西側の枝が残っていますから、
この地形では過去に何度も
東側からの強風があったことがわかるのです。
コーヒー山では地形ごとに大木の姿を見て
風の流れを読むようにして伐採しています。


古代中国で太陰太陽暦を使用していた時代に、
季節を現すための工夫として
太陽の黄道(こうどう)上の視位置を24等分して、
365日 ÷ 24 = 15.20
約15日ごとに季節を表わす名称が付けたものが
「二十四節季(にじゅうしせっき)」
ですから、
今日から15日後の3月20日が
「春分(しゅんぶん)」
となるのですが、
その15日間を、さらに細かく5日ごとに3等分したのが
「七十二候(しちじゅうにこう)」
で、
それぞれ5日ごとに
「初候、次候、末候」
という分類になっています。

バナナロード090227.JPG
山の所有者が30年前に自ら作った私道で、
コーヒー山では「バナナロード」と呼んでいますが、
山に来るたびにこの道路の頑強さには感嘆してしまいます。
この道を作るだけでも相当な難儀だったと思いますが、
この道路から重機を入れ、
山を縦横無尽に開拓されたそうですから、
そのバイタリティには敬意を払うのは当然ですが、
これがあってコーヒー山のあちこちが平坦になっているので
他の山とは地形が違い、
コーヒー栽培に最適な環境になっているのです。


啓蟄(けいちつ)では、
・ 初候(3月5日〜9日)
「蟄虫啓戸(ちっちゅう こを ひらく)」
冬蘢りの虫が出て来る
・ 次候(3月10日〜14日)
「桃始笑(もも はじめて わらう)」
桃の花が咲き始める
・ 末候(3月15日〜19日)
「菜虫化蝶(なむし ちょうと けす)」
青虫が羽化して紋白蝶になる
となっていますが、
沖縄では桃の花が咲くのは毎年2月で、
東北・北海道では4月下旬〜5月上旬というように、
季節の事象は地域で時期が異なりますから、
沖縄の気候風土に合わせた
「沖縄での二十四節気」
を、
コーヒー山での虫たちを観察しながら
いずれ作成するつもりなのですが、
コーヒー山では厳冬期でも
「オキナワキノボリトカゲ」
の子供たちと何度も遭遇していました。

キノボリトカゲ090227−1.JPG
 冬に見かけるオキナワキノボリトカゲの子供は
 全長3〜10cmと、大人の約20cmの半分以下で
 自衛隊の斑点型迷彩のような擬態色をしています。
 時々もう少し濃いバージョンも見かけますが、
 オスとメスの違いなのかもしれません。


オキナワキノボリトカゲは夏ごろに卵を数個産んで、
約2ヶ月で孵化するといわれていますから
ヘビや鳥などから逃れられた子供たちが
厳冬期では凍えてスローモーになりながらも
懸命に生き抜こうとしている姿は元気をもらえるのです。

キノボリトカゲ090227−2.JPG
 ふつうのトカゲと比べるとオキナワキノボリトカゲは
 「ミニ・恐竜」のようでとても愛嬌があります。
 冬の時期は地表をゆっくり歩いたり
 木の幹で動かなかったりと
 動きが鈍いので鳥のピンポイント攻撃に
 遭いやすいのではないかと心配してしまいます。


オキナワキノボリトカゲはもちろん爬虫類ですから
分類上の
「爬虫綱(はちゅうこう)有鱗目(ゆうりんもく)」
では
トカゲはヘビと仲間同士になり、
トカゲが出始めたということは
同時にヘビも活動し始めたことになり、
コーヒー山での作業も油断禁物になるわけです。

沖縄では毎年ヘビ咬症被害が100名前後いますから
この「100選」には入らないようにしないといけません。

大人のキノボリトカゲ.JPG
 大人のオキナワキノボリトカゲはこんな感じです。
 ますます「ミニ・恐竜」化していますが、
 頭部がもっと大きなタイプや背中がゴツゴツして
 イグアナっぽいようなタイプもいます。


昨年末から中断していたコーヒーの苗木の植え付けは
先週の2月27日(金曜)から再開しました。

イッペー090303−1.JPG
 那覇市の漫湖公園では
 「イッペー」が満開に咲いていました。
 「イッペー」はノウゼンカズラ科の木ですが
 南米原産の落葉高木で
 春に葉を出す前に花を咲かせます。
 約20年前にオリオンビール社が、
 「花の国際交流事業」として
 南米から苗木を持ち込んだのが
 沖縄で普及するきっかけだったようですが、
 沖縄では黄色の花が主流です。
 トランペットのような形状の通り、
 英語名ではGolden trumpet treeとなっています。
 (和名ではコガネノウゼンといいます)


現在のコーヒー苗木の移植場所は
バナナロードに隣接した林床地で
ここは北側にまだまだ植えられる場所はあるのですが、
重機の道の1段下にも並行して割り合い平坦なエリアもあって
当面栽培面積的には困らないはずです。

イッペー090303−2.JPG
 南米原産の「イッペー」は
 ブラジルの国花のイペー(Ipe)のことですが
 (アルゼンチンやパラグアイでは「ラパーチョ」)
 南米ではモモイロノウゼンというピンクの花が多いようで
 “南米の桜”と言われているそうです。
 沖縄方言で「イッペー」というのは
 「とっても、たくさん」という意味だそうで
 ブラジルのIpeと混同して
 「イッペー」になったのでしょう。
 我が家の庭の我が家のイッペイは
 数年前の台風で被害があってから
 まだ咲いていませんが花の色はピンクです。

posted by COFFEE CHERRY at 15:03| 沖縄 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 移転準備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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