2009年03月07日

伐採で心がけていること

沖縄は亜熱帯気候ですから、
熱帯果樹のコーヒーも露地栽培が出来ることは
当ブログをご覧戴いている方々は
とうにご存知のことと思いますが、
沖縄でコーヒーを栽培する生産者の一部には
一風変わった考え方の人もいて、
沖縄産コーヒーを栽培しているのに生産量が少ないからと
安易に海外産をリッチに混ぜて増量して
“沖縄産”と偽装したり、
妨害工作をするために私のコーヒー山を探し回ったりする
ストーカー的な生産者もいるのです。

重機の道からバナナロードを見下ろす090227.JPG
 重機の道からバナナロードを見下ろした場面です。
 下のほうの明るい部分が川ではなくバナナロードです。
 画面では判りづらいのですが、重機の道の一段下には
 重機の道に並行して、やや平坦な部分があり
 今後の伐採候補地になっています。


沖縄でのコーヒー生産者は、
それぞれの“こだわり”で真摯に栽培に取組んで
栽培技術的に切磋琢磨して、
より良い品質のコーヒー豆を作り上げて、
それを競い合うことで
沖縄コーヒーのレベルアップを図りたいところですが…

伐採予定地090227−1.JPG
 伐採する前の林床地です。
 この場面では、まずリュウキュウチク(琉球竹)を
 草刈機で伐採して太い木を残し、
 その時点で直径3mのスペースが取れるかどうかを見ます。
 スペース不足であれば、
 防風林になり得る木の選定と風の流れを読みながら、
 しかも空が見えすぎないように
 注意して伐採することにしています。


まだやんばるに自宅が引越し出来ていないために
コーヒー山には本島南部から日帰り作業をしていることで
私は毎日山に入れませんから、
今のところ不審者の侵入をはばむためには
コーヒー山の場所をあいまいにせざるを得ないのです。

伐採予定地090227−2.JPG
 リュウキュウチク(琉球竹)が密集しているエリアでは、
 竹を伐採すると空がポッカリと
 見えてしまうことがあります。
 そういうエリアではコーヒーより成長が断然早い
 バナナ子株を植えるか、
 ハイビスカス(アカバナー)などの挿し木をして
 日照がコーヒー苗木に直接当たるのを
 防ぐようにしています。


ストーカー的生産者は、
私がコーヒー山の伐採をすることについて
「届け出が必要なのに
  無許可で勝手に伐採して違反している」

と騒いでいたように人づてに聞きましたが、
これは昭和26年に制定された「森林法」
「第10条の8」という条項の
「伐採及び伐採後の造林の届出」
のことを言っているのだと思います。

伐採予定地090227−3.JPG
 リュウキュウチク(琉球竹)が多いエリアを
 草刈機で伐採した直後の画像です。
 少し刈り進めては片づける、の繰り返しで
 苗木栽培エリアを広げてゆきます。



森林法
「第二章の二 営林の助長及び監督」
「第一節 市町村等による森林の整備の推進」
第10条の8(伐採及び伐採後の造林の届出)
森林所有者等は、地域森林計画の対象となっている民有林
(第25条又は第25条の2の規定により指定された保安林及び
 第41条の規定により指定された保安施設地区の
 区域内の森林を除く)
の立木を伐採するには、農林水産省令で定める手続に従い、
あらかじめ、市町村の長に森林の所在場所、伐採面積、
伐採方法、伐採齢、伐採後の造林の方法、
期間及び樹種その他農林水産省令で定める事項を記載した
伐採及び伐採後の造林の届出書を提出しなければならない。
ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、
この限りでない。

一  法令又はこれに基づく処分により
   伐採の義務のある者がその履行として伐採する場合
二  第10条の2第一項の許可を受けた者が
   当該許可に係る同項の開発行為をするために
   伐採する場合
三  第11条第四項の認定に係る森林施業計画
  (その変更につき第12条第三項において準用する
   第11条第四項の規定による認定があつたときは、
   その変更後のもの)
   において定められている伐採をする場合
四  森林所有者等が第49条第一項の
   許可を受けて伐採する場合
五  第188条第二項の規定に基づいて伐採する場合
六  法令によりその立木の伐採につき
   制限がある森林で農林水産省令で
   定めるもの以外の森林
   (次号において「普通林」という。)
   であつて、立木の果実の採取その他
   農林水産省令で定める用途に
   主として供されるものとして市町村の長が
   当該森林所有者の申請に基づき
   指定したものにつき伐採する場合
七  普通林であって、自家の生活の用に充てるため
   必要な木材その他の林産物の採取の目的に
   供すべきもののうち、市町村の長が
   当該森林所有者の申請に基づき
   農林水産省令で定める基準に従い
   指定したものにつき伐採する場合
八  火災、風水害その他の非常災害に際し
   緊急の用に供する必要がある場合
九  除伐する場合
十  その他農林水産省令で定める場合


以上が「届け出」に関する条項ですが、
冒頭に出てくる
「地域森林計画の対象となっている民有林」
とは、沖縄県では
『沖縄北部地域森林計画』
のことで、
これに関する条項は、
以下の森林法第5条に出てきます。

伐採予定地090227−4.JPG
 こういう低木密集地でも草刈機で刈ると
 コーヒーが10本くらい植えられるスペースが作れます。
 右奥の明かりエリアは、竹林帯を伐採した部分で、
 光っているのは、おそらくイノシシ除けの
 不要CDの反射だと思います。


第5条(地域森林計画)
都道府県知事は、全国森林計画に即して、
森林計画区別に、その森林計画区に係る民有林
(その自然的経済的社会的諸条件及び
 その周辺の地域における土地の利用の動向からみて、
 森林として利用することが相当でないと
 認められる民有林を除く。)
につき、五年ごとに、その計画をたてる年の
翌年四月一日以降十年を一期とする地域森林計画を
たてなければならない。

2  地域森林計画においては、
   次に掲げる事項を定めるものとする。
一  その対象とする森林の区域
二  森林の有する機能別の森林の所在及び面積
   並びにその整備及び保全の目標その他森林の整備
   及び保全に関する基本的な事項
三  伐採立木材積その他森林の立木竹の
   伐採に関する事項(間伐に関する事項を除く。)
四  造林面積その他造林に関する事項
四の二  間伐立木材積その他間伐及び保育に関する事項
四の三  公益的機能別施業森林の区域
    (以下「公益的機能別施業森林区域」という。)
     の基準その他公益的機能別施業森林の
     整備に関する事項
五  林道の開設及び改良に関する計画、
   搬出方法を特定する必要のある森林の所在
   及びその搬出方法その他林産物の搬出に関する事項
五の二  森林施業の共同化その他森林施業の
     合理化に関する事項
六  樹根及び表土の保全その他森林の土地の
   保全に関する事項
七  保安林の整備、第四十一条の保安施設事業に関する
   計画その他保安施設に関する事項
八  その他必要な事項
3  第四条第三項の規定は、地域森林計画に準用する。
4  都道府県知事は、森林の現況、経済事情等に
   変動があつたため必要と認めるときは、
   地域森林計画を変更することができる。


移植予定地090227−1.JPG
 すでに伐採が終わったエリアで、
 刈った枝葉や竹などを積み上げて
 防風柵にしてありますが
 この場面でも中央やや左の細い木を切れば
 栽培エリアはさらに拡張出来ますが、
 この場合は木を切った後の空がどのくらい見えるのかを
 考えながら切るかどうかを決めています。


沖縄北部地域森林計画」の具体的な対象区域は
国頭村の中央から東側(太平洋側)に位置する
前・米軍北部訓練場の現・国有林のあたりですから

コーヒー山の区域は該当していませんし、
コーヒー山は保安林でもなく保安施設区域内でもなく
もちろん沖縄海岸国定公園の公園区域内でもなく、
地形を変えるような開発・開墾も行っていませんし、
「計画森林に入っていない森林(私有地)」
ですから、
コーヒー山の所有者からも
「何ら届け出義務の必要性はない」
と伺っていますので
周辺の環境悪化を考慮して伐採するように
心がけてさえいれば
コーヒー山の伐採は法的にも問題はないのです。

移植予定地090227−2.JPG
 高木の枝葉が被って上空が閉ざされるよりも
 この画像のように木漏れ日が入るような環境になるように
 伐採を進めています。


コーヒー山でコーヒー苗木を移植する場所を作るために
心がけていることは、
苗木が成木になる高さや枝葉の幅(直径約3m)を想定して、
・「なるべく自然を残す」
  コーヒー山の生態系を残し、自然と共生しながら
  コーヒーを栽培したいのですから、
  最も大事なことは
  「出来る限り自然を残す」
  ことにあります。

・「安全の配慮」
  伐採にはチェーンソーや草刈機、ノコギリなどの
  農業機械・器具を使いますし、
  作業中に切り株につまづいたり、
  傾斜地をすべったりすることで
  事故や怪我をすることにも充分な注意を払うことは
  当然ですが、
  コーヒー山と自宅の往復の交通事故も同様ですし、
  暖かい時期は神の使い(ヘビ)との遭遇にも
  注意しないといけないのです。

・「傾斜の度合い」
  コーヒーは果樹ですから、
  急斜面でも植えられるのですが、
  実が付いて収穫をする場面を想定して
  子供でも老人でも安全に実が摘み取れるためには
  急斜面は避けて平坦に近いゆるやかな場所を
  選ぶようにしています。

・「風の入り具合」
  沖縄でのコーヒー栽培での最大のネックは
  「防風対策」です。
  台風の風は時計と反対回りですが、台風の進路が
  太平洋上か東シナ海海上なのか
  沖縄本島の直撃上陸コースなのか、
  あるいはフィリピン東海上から北上コースか
  八重山諸島迂回コースかなどによっても
  風向きが違いますから、
  沖縄でよく言われる「北風対策」だけでは不十分で
  防風対策は全方位を対象に
  考えておかないといけないのです。
  森林の木々の中でも特に高木を見ると
  かつての強風のために木が曲がっていたり
  枝が折れたりしていますから
  その地点での風の流れを考えながら
  伐採するようにしています。

・「日当たり」
  コーヒーは陰樹ですが、
  北限あたりの沖縄でのコーヒー栽培では
  日照を浴びさせても問題なく成長します。
  コーヒー山で昨年から行っている苗木移植では
  移植自体がコーヒー苗木には
  相当なストレスになっていますから
  日照を直接浴びるエリアでは
  コーヒーの葉がやや黄色くなっていて
  木漏れ日が入る木陰エリアでの
  成育が順調になっています。
  そのために伐採は極力最低限度に控えて
  木陰での栽培エリアを作り出すようにしています。
  コーヒーが根付いてから必要に応じて
  付近の伐採をするように考えています。

元気な苗木090227−1.JPG
 木漏れ日が入るような環境に植えたコーヒー苗木は
 厳冬期も無事に乗越えて元気一杯に成育しています。
 ここは北山の南側山麓あたりです。


元気な苗木090227−2.JPG
 高木が防風の役目を果たしてくれるものと
 期待していますが、当初考えていた
 ハイビスカス防風柵とは比較にならないくらい
 頑強のはずです。
 木漏れ日が当たる環境では地表もなかなか乾燥せず、
 キノコや白いはんぺん(土着菌)が出て、
 栽培環境的にも良いようです。


元気な苗木090227−3.JPG
 北山山頂はフランシスコ・ザビエルの頭頂部のように
 伐採されているのですが、
 画像はその山頂の端のあたりです。
 ここは高木が回りにあるので太陽の位置によっては
 一時直射日光が当たる程度で、
 コーヒー苗木たちは元気一杯に成育しています。


posted by COFFEE CHERRY at 17:24| 沖縄 ☔| Comment(1) | TrackBack(0) | 移転準備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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