2011年04月05日

“恵みの雨”を考える

昨日はやんばるでは13日ぶりに“恵みの雨”が降りました。

コーヒー山をお借りして1年ちょっとまでは
山の数カ所にブルーシートを張って
雨水を貯めていましたが、
その後はホームセンターで、大きめの樹脂製の黒バケツを買い
それを山のあちこちに分散させて置くように至っています。

黒バケツ110401.JPG
 ホームセンターで1,980円で買った黒バケツ、
 直径1mくらいある大きさにしては安価です。
 これが山のあちこちに数十個置いてあり、雨水を貯めています。
 この中にはオタマジャクシがたくさんいますが
 カエルに成った頃には、ほとんどがヘビのエサになる運命なのです


アカマタ110405.JPG
 過疎の我が家では、今日もアカマタという無毒ですが凶暴なヘビが
 カエルを捕まえていました。
 庭にはアカマタ以外に、昨日はリュウキュウアオヘビを見ましたが
 そういえば昨年は台所にアカマタの子供や
 ガラスヒバァも入りこんでいましたね。
 引越し時はハブの子供や、
 つちのこに似ているけど動きの鈍いヒメハブも居たので
 草むらなどは要注意なのです。


山をお借りした当初は
雨が1週間以上降らないと、
雨乞い祈祷をオリジナルで念じるだけの
「お天気任せ」
でしたが、
今は雨水貯水バケツがあちこちにあって
ずいぶん楽になりました。

伊佐ダム110401.JPG
 コーヒー山のゲートを入ったバナナロード脇に
 伊佐さんがスコップとノコギリという手掘りで掘った
 リトルダムがあります。
 ここだけでも雨水が15トンはありそうです。


2週間にわたる日照り続きにたまりかねて
私が水やりを始めると、
「翌日か、近日には雨が降る」
というガッカリなジンクスがあるのですが、
先週土曜まで3日間にわたって
ポリポット苗などを中心に私が水やりをしたら
昨日(月曜)の雨ですから、
悪しき慣習はまた伝統化しつつあるようです。

恵みの雨を眺めながら“雨”について考えてみました。

「持ち家住宅敷地面積の県別ランキング(2008年)」
では、
持ち家住宅面積の全国平均が
121.03u(=36.6坪)というらしいのですが、
この住宅の建ぺい率が60%とすると、
 121.03u×60%=72.6u
が建屋の屋根の面積で、
 121.03u−72.6u=48.4u
が庭の面積になります。

この住宅に50mmの雨が降った場合、
建屋を含めた敷地に降った雨の60%は
屋根から地面に流れ落ちますから、
 @もともと庭に降った50mm
 A屋根に降った雨量
 (60%÷40%)×50mm=75mm
の合計の雨量が庭に溜まることになり、
48.4uの庭には
 50+75=125mm
の水深の雨が溜まったことになります。
また、1uに1cmの雨が降った時の容量は
 10,000cc=10リットル=10kg
ですから、
この敷地の雨の重さは、
 121.03u×10kg=1210kg
にもなるのです。

庭に駐車場屋根や玄関までの舗装された通路など、
土以外のものもあると考えると
地面の庭の面積はさら狭くなり、
水深200mm以上になることだってあり得るかもしれません。
もちろん排水や下水溝などが無いことが前提の机上計算で、
実際には“水はけ”を考えた設計がされているはずですから
雨は下水や道路を流れることになります。

こういう現象が、雨が降った地域全体で起こると
その水量は膨大な量になり、
下水管や側溝などの最大流量を超えてしまうことも充分考えられますから
集中豪雨になると排水が追いつかなくなって
マンホールが持ち上がったり、道路が冠水したり、
濁流になったりで、人が住みよい環境のはずの都市が、
以外と自然には無防備にさらされてしまうようです。

重機の道の手前の通路110329.JPG
 画像の奥(南)が重機の道で高くなっています。
 画像手前(北)は低く、手前の方から奥に向かって
 南北の一本道なので、
 北風が吹くと、まともに風が重機の道に入ってくるために
 この通路を画像のように丸太の右側を迂回するように
 丸太の三角の中は植栽をしようと考えていて、
 この通路は画像の部分と、もう一カ所
 こういう要領で迂回路を作りました。


都市の水道の蛇口では、
水圧や水道管の口径などにもよりますが、
一般的には
「1分間に10〜12リットルの水が出る」
のですが、
これは重量に換算すると10〜12kgのことで、
1uに1cmの雨が降ると10kgですから、
これと同等なわけですが、
例えば
「農地5千坪に1cmの雨が降った」
とすると、
 3.30579u×5,000坪×10kg=165289.5kg=165.3トン
もの雨量が降ることになり、
また、これを水道の蛇口からホースで水を撒いたと仮定すると、
 165289.5kg÷10kg=16528.95分=275時間28分57秒
つまり
11日11時間28分57秒
という、
わずか1cmの雨が降っただけでも、
面積が広くなると、とてつもない数字になるのですから
コーヒー山でのスプリンクラーなんて文明開化的思考は夢のまた夢のことで
広大な山での雨水は、雨ばかりでも困りますが、
まさに
“恵み”
そのものなのです。

当たり前のことですが、
「降った雨は低い方に流れて
  狭いところで流れが速くなる」

という、
誰でも知っていることですが、
今さらながらの“雨対策”をコーヒー山で昨年末から実験しています。

コーヒー山は、当たり前ですが“山”ですから
高い地点から低い方へ雨が流れされますが、
コーヒー山の南山や中山などの山頂は、
土壌がどうしても乾燥しがちになっていて地力が少なく、
また山の傾斜地は、急な斜面ほど、
雨水の流れる溝がリトル渓谷のように掘られていますし、
コーヒー山の入口のゲートには、
山から流された雨水が、栄養分あふれた貴重な土壌と共に
流れ出ていますから、
それは以前から
「もったいないことだなあ」
と、気になっていて、
昨年末から
“堤防”
を設置するようになりました。

丸太せき止め策110325.JPG
 撮影時は曇りだったので写りが悪いですが
 左上は重機の道です。
 右下に斜面になっていて、段々畑のように丸太を置いて、
 上(重機の道の上は中山)から流れてくる雨水を
 せき止めようという考えです。
 こういった丸太せき止め作戦は、
 コーヒー山のあちこちで展開し始めていますが
 なにしろ広いのでなかなか進みません。
 梅雨入り前の5月のGWあたりには完成させないといけませんが
 どこまで出来るかな…。


山をお借りした当初は
通路やコーヒー苗木を植える場所を確保するために
森林の中の木を間引くような伐採を行ない
山には切り倒した木が丸太のようになってあちこちにあり
それを置くことで、
「高い位置から流れる雨水を止める」
という考え方で、
「木が腐食したらどうするか」
とか
「丸太などで雨水が予想通り遮断できたとしても、
 それまでの雨水の流れが変わってしまい、
 それがどうなるのか?」

ということは、また後の問題だと
楽観的に取り組んでいます。

「今は恵みの雨で流される雨水を
 出来うる限り山でとどめて、貴重な雨水をムダに流したくない」

という単純な思いを最優先にしたテスト段階なのです。

中国の三国志より前、
春秋戦国時代初期の斉(せい)という国の
政治家・管仲(かんちゅう)が
「善(よ)く国を治める者は、必ずまず水を治める」
つまり
「水を治める者は国を治める」
という
2,600年以上も昔の人が言ったことを、
今になって私もほんの少しだけ理解できたような気持ちで、
まだまだ私は修行が足りないようです。
posted by COFFEE CHERRY at 21:20| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの品質を高めるための考え方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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