2011年06月30日

ヤンバルコーヒーフォーラムの記事が琉球新報に掲載されました

昨日6月29日(水曜)の琉球新報の
27面「市町村 北部圏版」に
名桜大学主催の
「ヤンバルコーヒーフォーラム」
の記事が掲載されました。

ヤンバルコーヒーフォーラムの新聞記事110629.JPG
 予想より大きな記事でした。
 今まで変人扱いされてきたコーヒー生産者にとっては
 まさに朗報です。


南風原町のテスト圃場時代では、
周りがJA系農家、つまり除草剤や農薬、
化学肥料を売るのもJAですから
JA系農家の農地は基本的に雑草がなく
見た目がきれいなので、
私の自然農法による雑草などのタネが飛散することが
たぶん気に入らないのだと思いますが、
嫌がらせをずいぶん受けていました。

テスト圃場の周りでは、
化学の手品のようにかぼちゃが急激に成長したかと思うと
収穫直後から一気に異常に枯れ出して
「こんなの食べても大丈夫なのかな」
と思っていました。
地元で頂いたかぼちゃも、
中がドロドロに溶けていたり、
タネがないものまでありました。

「コーヒーを栽培している」
というと
「いつごろ出来るの?」
と聞かれ
「数年後」
と答えると
「数年後?どうしてそんなものやるの?」
といわれてしまい、
答えに窮してしまった頃を懐かしく思い出します。

農法の理念が違う人が隣で農業をするのはなかなか難しいものです。
今のコーヒー山は自然と共生できますし、
共感できる方々が増えて来て、
本当に嬉しい日々が過ごせています。
posted by COFFEE CHERRY at 13:42| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | Business Plan Contest | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

コーヒーオーナーの2次募集のお知らせ

コーヒーオーナーの2次募集の理由
現在コーヒー山では2,000本以上は確実に移植していて
目先1万本の定植を目指しています。
また、沖縄の気候風土や土壌環境に最も合う品種を模索中で
台湾やブラジルの、今まで沖縄で栽培されていない品種での
初春に行ったタネ植えからも順次発芽してきました。
また神奈川県の方から今月初旬に頂いたブラジル3品種のタネも、
近日タネ植えをする予定で
黒ポリポットやプランターも準備してあります。
現在、コーヒー山での栽培品種は10品種を超えましたが、
さらに栽培品種を増やし、
沖縄に最も合う栽培品種をつきとめたいのです。

広大なコーヒー山の作業は、
週に数回、それもほとんど3人で行っているために
既オーナーの方々の木を選定するための
移植全数調査とユポラベル管理もずっと気になっていながら
なかなか手が回らないのも現状で、
要するに人手と資金が足りないのです。

東北では多くの方々が被災され苦しんでいるなかで
“寄付”をお願いするような厚かましいことは出来ませんから、
再度オーナーの方々を募集して、
その資金で
「国頭村に雇用を創る」
「障害者や高齢者などの弱者を優先的に雇用する」
目標達成のために、
実効性ある、さらなる一歩を踏み出したいのです。
どうかご協力いただければ嬉しいです。


オーナー制度の趣旨
私のブログのタイトルの通り
「世界最高のコーヒーを沖縄で栽培する」
のが私の最終目標です。
私がどんなに奇人変人扱いされても、
大真面目に本気でやり遂げたいと考えています。
そのためには、まず
「沖縄産コーヒーを世界に通用する沖縄ブランドに」
しなければいけません。
この目標に向かうために、
「“ホンモノ”のコーヒーづくりを、オーナー様と共に探求したい」
という考えに基づいたオーナー制度であって、
「沖縄の庭先に植えた木のオーナーになってみませんか?」
という程度のものではありません。

“ホンモノ志向”の方や“コーヒー通”の方、
あるいは、
「コーヒーを沖縄で栽培委託してみたい」
と思われる方には、
栽培面からの知識も学んでほしいのです。

だからといって、
「誰でもいい」
というのではありません。

「利益や損失、効率とムダ、生産性や合理性、リスク回避…」
といった現在の経済至上主義的なデジタル思考回路の方より、
むしろ私が行っているのは、それとは逆の方向ですから、
コーヒーを始めとした生物に敬意を表し、
「コーヒーの1粒1粒の実は“恵み”」
という、もともとの人間らしいアナログ思考の方で、
「人間は資源を収奪して生きているのだから、
  環境破壊より保護して、出来る限り自然と共生して生きるべきだ」

とか
「コーヒー栽培はリスキーなものだ」
とか、そういった考えの方に応募して頂きたいのです。

一番最初にオーナーになられたのは矢田さんというご夫妻で
5年前の6月のことでした。
当時の私は南風原町の200坪程度のテスト圃場で
試行錯誤を繰り返している頃ですが、
「どこか広大な農地を借りる」
という私を信用して頂いて
「広島の両親にコーヒー豆を贈りたい」
と、2本のオーナーになって頂きました。
その後、20人の方々が、
テスト圃場で細々と栽培テストをしている私を信用して
オーナーになって頂きましたが、
農地探しだけで数年徒労してしまい、
運良く広大なコーヒー山をお借りして
現在に至るまで事由を説明することなく不義理を続けてしまっていますが、
「初期のオーナーの方々のおかげで現在に至っている」
と心から感謝しています。
そのため、全定植数などを調べたうえで、
オーナーの方々の木の選定を急ぎたいのです。


作業計画の優先順位
 @1人数カ月臨時雇用して、移植全数調査と併せてユポラベルを貼り、
   既オーナーの方々と新オーナーの方々の木を選定
  (前オーナーは開花が近い木を選定)
 Aホームページを作成し、コーヒーブログやオーナーの木の生育状況は
   その中に含めようと考えています
 B資金がまだ残れば、さらに沖縄未入荷品種のタネを求める考えです


募集要項
1 オーナー金額 5万円/本(消費税別)
 ・ 管理費などの追加費用は一切ありませんが、オーナー様の豆は
   着払いで発送させて頂きます。
   (郵便局のレターパックが最安値であれば、
    事前に送料を頂くことがあります)
   (コーヒーの収量がやや隔年的に変動したり
    することもありますし、重さもまちまちですし、
    年間に複数回発送しなければならないこともありますから、
    送り方は個々のオーナー様とご相談することになります)
 ・ 複数本の申込みもOKです。
 ・ 入金確認後からオーナーになります。
 ・ 領収書の発行はもちろん可能です。
 ・初期が3万円で、今回の2次が5万円というのは、
  狭いテスト圃場当時になられた勇気あるオーナーの方々と
  現在は広大な山をお借り出来ていますし、
  私自身もテスト圃場当時よりは格段に
  コーヒーの栽培知識が増したことに起因しています。
  どうかご容赦ください。


2 オーナー期間は終身オーナーです
 ・「木の買い取り制」も考えましたが、
  コーヒーの木の寿命は文献によっても違い、
  ふつう70年以上はあるはずなのに、
  例えば「30年くらいで枯れた」とか、
  台風などの被災で倒壊し、木を換えたとかすると、
  期限を区切れないので、出血大サービスで
  オーナー様が亡くなるまでの終身オーナーとします。
 ・ただし名義変更は禁止です。
 ・原則として苗木からのスタートになりますが、
   先着順に2〜3年木からスタートして頂きます。
   そのため、すぐに豆が欲しい方はご遠慮下さい。
 ・オーナー様ご自身の見学、収穫は、もちろん大歓迎です。

3 オーナー様のコーヒーの木の栽培生育状況は
  作成するホームページで見れるようにします

 ・台風での倒壊や立ち枯れ、育成不良などでの交換は
  一切無料で行います。
 ・個々のオーナー様にID・パスワードなどを定めて、
  ホームページからメンバー専用のページに入る方式にして、
  個々のオーナー様の木の生育の様子が、
  画像で分かるような方向で考えています。

4 受付期間と募集数量
 ・募集数量は100本程度
 ・受付期間は特に定めず、前回のように早々と締め切ることも有り得ます
 ・「まずサンプル、試供品を」には応じません


5 収穫量の目安
 ・収穫までおおむね3〜4年くらい待てるゆとりは必要です
 ・実を付け出したら、年々収量は増えて、
  10年木で4kg前後の実を付けます
 ・実から外皮や果肉を除去し、乾燥、脱穀、乾燥して
  生豆になると実の約2割程度の重さになります
 ・生豆を焙煎すると、さらに1割程度軽くなります
  例えば4kgの実を生豆に加工すると約800g、
  生豆800gを焙煎すると約720gと想定すればいいと思います。
  720gの焙煎豆は、1カップ12gとすると60杯分に相当します。
 ・オーナー様にお届けする豆は、生豆でも焙煎豆でもOKです。


6 実の買い取りもします
オーナーになられても
「沖縄産コーヒーの味がどうも合わない」
とか
「量が多すぎる」
という方も出てくることを想定して、オーナー様のご希望があれば、
実を1kg1,000円で買い取ることを考えています。
これは初期のオーナー様も同じです。
例えば成木で4kgの実が取れたとすると4,000円ですから
50,000円÷4,000円=12.5年で投下資金の元が取れることになります。


7 キャンセル
 ・実が取れるまでは全額お返しします
  (ただし振込料を差し引かせていただきます)
 ・実が取れてからは最初の年で25,000円、
  その翌年は10,000円、その後のキャンセルは不可とします。


8 申し込み順の木の選定
 ・申込みとは、お振込され、
  入金を確認した時点のことをいいます
 ・申込み順で、元気な苗木から
  選ばせて戴くことにしますが、初期オーナーの方々が優先です。
 ・お申込み数量が多くても、割引はありません
 ・万一、オーナー様の木が、
  台風や病害虫の被害、立ち枯れ、成育不良などがあれば、
  同年代の木に何度でも変更させて戴きます


9 2次募集オーナー制のお振込み先
  琉球銀行 西崎支店 
  普通口座 278980
  岡田康子(オカダヤスコ)


オーナー金額は、1本で5万円(消費税別・豆は着払い)です。

いきなり、お振込をされずに、
まずメールでお問合せをして下さい。
okinawa-coffee@cpost.plala.or.jp

生意気な言いようで申し訳ありませんが、
ホンモノを目指すという志を同じくしている方々と
農園作りをして、共に精進してゆきたいと考えているので
なにとぞご容赦下さい。

その他質問や疑問など、不明なことは何でもメールでお問い合わせ下さい。

posted by COFFEE CHERRY at 00:02| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーオーナーの募集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月27日

「ヤンバルコーヒーフォーラム」が盛況に終わりました

名護市の名桜大学の嘉数 啓理事長を始め
同大学の関係者が昨年来計画されていた
ヤンバルコーヒーフォーラムが6月25日(土曜)
午後2時から名護市民会館で開催されました。

ヤンバルコーヒーフォーラム開催要項110625.JPG

同日は台風5号が先島に接近したことで、
沖縄本島も暴風域に入り、
夜半から風雨が強かったにもかかわらず、
入場者は100名を軽く超えていたはずで、
コーヒー栽培の関心の高さを感じました。

ヤンバルコーヒーフォーラムプログラム110625.JPG
 出演者のうち玉那覇三郎さん(西原町)と
 砂川次郎さん(宮古島)は台風5号の影響で
 残念ながら欠席されました。


冒頭の「コーヒーサルサ」は、とても素晴らしかったですよ。
韓国の女性の方のダンスのセンスも抜群でした。
沖縄の風土や文化、カチャーシーまで表現されていて
見ていてとても楽しかったです。
ブログで映像をご覧いただけないのが残念ですね。

沖縄はラテン・音楽のリズムがよく合いますし、
ヤンバルを日本のラテン音楽やサルサの本拠地にして
生活の中から出る労働歌やサルサを、
一過性の流行にとどまらせず、
ヤンバルに溶け込んだ叙情歌として
永く受け継がれるようなものを
ぜひ創っていただきたいものです。

ヤンバルコーヒーフォーラムの趣旨110625-1.JPG

ヤンバルコーヒーフォーラムの趣旨110625-2.JPG

嘉数 啓先生は、
サトウキビの耕作面積も半減し
遊休地の増加傾向を危惧され
「沖縄農業の復活」
を切実に感じ、
県内のあちこちのコーヒー農園を見学されたり
(コーヒー山にも見学に来られました)
カフェの焙煎専門家や植物学者などを奔走され
「コーヒーが救世主になるかもしれない」
「沖縄産コーヒーの世界的なブランド化も可能かもしれない」
という思いから、
ヤンバルコーヒーフォーラムが開催に至りました。

県内の生産者はどこも零細で支援もなく
私たちは一種「変人」扱いされて
孤立化しているような状況の中で
このようなフォーラムは、とても勇気付けられ、
さらに背中を押される感じがして、
嘉数 啓先生を始め、主催者の方々には
本当にありがたい限りで、
お礼を申し上げたいくらいです。


以下は、私のプレゼン内容です。
20分のプレゼン原稿で長文ですから
ご興味のある方だけご覧下さい。


岡田康子と申します。
東京から沖縄に移住し、12年目を迎えました。
昨年7月に南風原町から国頭村に引越し、
コーヒー栽培に取り組んでいます。

私のコーヒー栽培歴はまだ12年目ですが、
経過報告などを交えてお話させて頂きます。
少々硬いお話も入りますが、
少しでも皆様のご参考になれば嬉しく思います。
またこのプレゼンでは、私たちの農園に生息する生き物たちも、
画面に登場してきます。
どうぞ楽しみながらご覧になって下さい。

コーヒーは赤道あたりの熱帯地域で生産されていると思っていたのですが、
沖縄に来て初めて、沖縄でもコーヒーが露地栽培出来ることを知りました。
私も自宅の庭でコーヒーを栽培してその豆を飲んでみたくなり、
コーヒー栽培に興味が沸いてきました。
県内には私のように「自宅に植えたコーヒーを飲んでみたい」という動機で
コーヒーを栽培されている方は
100人を超えるのではないでしょうか。

当時、県庁に「県内のコーヒー栽培について」聞きに行くと、
「データは何もない、生産量が少なすぎて調べてもいない」
と言われましたので、
独自にうるま市の和宇慶朝伝先生や恩納村の山城武徳先生、
東村のヒロ・コーヒーの足立 浩さんといった先輩方に何度も伺って、
コーヒーの栽培方法などを聞いて、
苗木も買い、見よう見まねで栽培を始めました。

諸先輩の農園で枝が折れるほどに、
赤や黄色の実の付いたコーヒーの木に感動し、
どんどんと、コーヒー栽培に、のめり込んでいきました。
昨年までは、南風原町で200坪の土地をお借りして
テスト栽培をしていました。

諸先輩の栽培方法と、試験栽培で得た独自の方法を応用し、
その後、試行錯誤の連続で、多くの失敗を積み重ねてまいりましたが、
この間、「こうしたら失敗する」という事例はたくさんあり、
それをひも解くと「こうすればいいのかな」という“仮説”が
少し理解出来るようになってきました。
現在はヤンバルの広大な山をお借りすることができ、
森林栽培に至っています。

コーヒー通の方から
「沖縄で海外産と同等かそれ以上のコーヒー豆が本当に出来るのか?」
とか
「沖縄では良質のコーヒー豆なんかとても出来ない」
と言われる方が多いと思いますが、
コーヒーの本には「コーヒーベルト」というのが書かれていて、
要するに地球を横から見て、一般に
「赤道を中心に南北23度の回帰線の間」
ということになっています。

例えばキューバは北緯23度で
コーヒーベルトからするとギリギリセーフになりますが、
キューバのコーヒー栽培地は山の中の森林栽培で
平地より気温が低い地帯なのです。

北緯24度の台湾でも多くのコーヒーを栽培しています。
宮古・石垣の先島(さきしま)諸島も台湾と同じ北緯24度です。

沖縄本島は北緯26度ですが、
沖縄より北の奄美諸島の徳之島は北緯27度で、
ここがコーヒー露地栽培の北限のようです。

徳之島の伊仙町では今年の4月から
町おこしでコーヒーをやり始めていますから、
一般論の「コーヒーベルト」には
あまりこだわる必要性はないと考えています。
むしろコーヒーベルトは「バナナベルト」と重複していて、
バナナが栽培できるところでは、基本的に
「コーヒー栽培も可能といえるのではないか」
と考えています。

沖縄で良質のコーヒー豆を生産するのであれば、
むしろコーヒーの栽培品種を見直すべきだと考えて、
現在は多くの品種のテスト栽培も始めています。

沖縄の気候風土や、土壌に最も合う品種を探し出そうとしていて、
何となく薄ぼんやりと見えてきたような感じがしています。

コーヒー農園というと、ブラジルのような地平線まで、
緑のじゅうたんのように、コーヒーが整然と植えられている
プランテーションをイメージする方が多いと思いますが、
コーヒーは19世紀までは日陰で栽培されていたものが、
産業革命以降、コーヒーの需要拡大と共に、
植民地でのプランテーション化が主流になりました。

この日なた栽培のプランテーションでは、
「自然破壊で野生生物の成長を阻害すること」
や、本来コーヒーノキは日陰で育つ陰樹植物ですから、
日なた栽培は、陰樹のコーヒーの木を、
太陽の直射日光にさらすために、光合成を異常に早めることで、
化学肥料が必要になったり、単一栽培で連作障害になったり、
木の寿命が早まってしまいます。
さらに病害虫を発生させる悪循環におちいってしまいます。

もともとコーヒーの木は、
「エチオピアの森林の中に、自生していた」
といわれています。
エチオピアは、もちろん熱帯地域に位置していますが、
コーヒーが栽培されている高原は平均気温が16度〜30度で、
那覇市の平均気温23度前後と、それほどの違いはないのです。

「コーヒー原産地のエチオピアの再現」
つまりルネッサンスが「古典古代の文化の回帰」というなら、
台風対策も加味して、
「沖縄におけるコーヒー栽培は、プランテーション前の、
日陰栽培のルネッサンスに向かうべき」
と考えています。

沖縄が目指すコーヒー栽培とは
「自然栽培や有機栽培といった環境にやさしい栽培」
「自然破壊をせず、野生動物と共生する栽培」
「台風は避けられないと考えて台風対策を考えた栽培」
をするべきだと考えています。

多くの農産物の中で、楽しんで栽培して、それほど手がかからず、
加工して販売まで出来るものは、そういくつもありません。
またコーヒーは、例えばノニのように、
「これは南方が原産地で健康に良い」
といった説明もいりません。

少量のコーヒー栽培でも、路上でワゴン販売して、
エスプレッソやカプチーノなどの、特長も出せるかもしれません。
ゆんたくも、沖縄産のコーヒーを飲みながら行えば、
さらにおしゃれだと思いますし、コーヒー論議の話題も増えるかもしれません。

また、沖縄に来る観光客も、
「沖縄に行ったら100%沖縄産コーヒーが飲める」
とするなら、
観光客にとっても新たな楽しみになるはずです。
コーヒー農園などの、「目的を持った観光客」の誘致も、
可能になりそうです。

ハワイコナのUCCでは、農園ミニツアーや焙煎工場見学ツアー、
焙煎体験ツアーといったことも、観光化されていますし、
また台湾の、雲林(うんりん)県にある、コーヒー農園では、
地域をあげて、民宿、カフェ、農園ツアーに取り組んでおり、
沖縄でも同等なことが、可能になると思います。

コーヒールンバや、バナナボートといった昔のヒット曲は、
もともとは民謡とか労働歌だったのですが、
今日のフォーラムの冒頭の、「コーヒーサルサ」のように、
沖縄に合った(ラテン系)音楽や、
ダンスを伴った地域おこしも、可能と思われます。

コーヒーサルサを歌いながら、コーヒーの実を収穫するのも、
そう遠い未来の話ではなさそうに思います。

日本のコーヒー輸入量は世界3位ですが、
近年中国の輸入量が増加傾向にあり、
将来的にはコーヒー豆の奪い合いになると、
懸念(けねん)される声もあります。

また昨年から、小麦や大豆、トウモロコシ、カカオ、コーヒーなど、
1次産品の先物取引に投機資金が流入し
高値安定傾向がしばらく続きそうでもあり、
良質のコーヒー豆を生産すれば「需要は限りなくある」といえそうです。

そのため、沖縄でコーヒー生産者が増えても、
生産者による競合は有り得ません。
ただし、本土でもコーヒー通の方はかなりいて、
私のところにも問い合わせが多いのですが、
かなりマニアックでレベルが高く、
「ただ栽培しただけ」
とか、
「除草剤や農薬、化学肥料を使用した」
また
「海外産を混ぜて水増しした」
コーヒーというのは、まったく通用しません。

「顔の見える農業」
と言って
「生産者の顔写真だけを見せる」
というのは論外で、
「どういう栽培方法なのか?」
とか
「どういう加工方法なのか?」
など、
かなり具体的に、突っ込んで聞いてきますので、
生産者も相当なこだわりが必要になるでしょう。

沖縄産コーヒーの品質をハワイコナのレベルまで引き上げるには、
どういう理念や方針で、いつ、どこで、どのように生産したのか?
どういう肥料を、どのくらいの量で、いつ投入したのか?
栽培面積や収穫量、生産量といった生産管理を行ない、
生産履歴を明らかにするという意味の、トレーサビリティも含めて、
たいへんな努力がまだまだ必要です。
これはコーヒーに限らず、どの農産物にも必要なことだと思います。

江戸時代の近江商人の
「三方(さんぽう)よし」
という理念をご存知でしょうか?
「売り手良し、買い手良し、世間良し」
という、
「生産者が買い叩かれて不幸になる」
とか、
「お客様がヘンなモノを買わされた」
とか、
誰かが不幸になるのではなく、長続きする秘訣は、
「みんなが幸せになる」
という考えが
「三方(さんぽう)よし」というのです。
この精神を取り入れたコーヒー文化を
沖縄で創り上げていけばいいのではないでしょうか。

私が何かとハワイのコナをライバル視するのは、
沖縄とハワイは、共に海洋性亜熱帯気候であり、
共にミネラル分が豊富な潮風が吹くことで、
農産物生産には良い効果があります。

またハワイ島は火山島ですから酸性土壌です。
同様に沖縄本島の中北部も国頭マージという酸性土壌です。
さらに、国頭村のお借りしている山は、
標高が300メートルくらいあり、
ハワイのコナも300メートルから800メートルの
丘陵地で栽培されているなど、
標高がやや近いなどの共通点が多いことにあります。

沖縄でのコーヒー栽培の問題点、リスクについては、
いくつかの課題があります。
以下、7つのリスクについてお話しましょう。

1つ目は
「コーヒー栽培は、結果を出すまで時間がかかること」
です。
タネ植えから、収穫出来るまでの期間が約5年と長く、
その間何をして収入を得るのか?
これを考えないとコーヒー栽培に、取り組むことはできません。
そのため農地全部をコーヒー栽培に移行せず、
複合的に取り組むことが、必要だと思います。

2番目は、コーヒー栽培を目的として、
農地や遊休地を借りようとすると、
コーヒーは数十年という、長い時間栽培するものですから、
「なかなか土地を貸してもらえない」
のが、現状です。

3番目は、沖縄につきものの「台風対策」です。
コーヒーの木は成木になっても、
直径10センチにもならない細い木です。
今回の台風2号で考えると、
沖縄のコーヒーの開花は4月から5月が主流ですから、
開花後の結実した小さい実が、
強風で枝葉同士がこすられて実を落したり、
多くの葉が飛ばされたり、幹や枝が折られたりするなど、
コーヒーは風に弱いので、防風対策は絶対に必要になります。

4番目は「セキュリティ対策」です。
バナナやマンゴーなども同様ですが、
収穫泥棒を防ぐには、どうしたらいいのか?という対策も、
考える必要性があります。

5番目は、収穫までこぎつけたとしても、
「加工、脱穀、焙煎をどうするのか?」
という問題です。
今回のフォーラムのテーマにもあるように、
1次産品を出荷するだけではなく、もし加工が面倒であれば、
有償で他の農園に依頼したとしても、
「生豆や焙煎豆は、自分で消費者に売る」
という、一番収益性があることを自分でしないと、意味がありません。
自分でお客様に売るとか、インターネットを利用するとか、
ファーマーズマーケットに自ら出品するとか、
ワゴンや車など、移動カフェみたいな形もあるかと思います。

6番目は「栽培方法」です。
栽培方法とは、どういう理念や方針で、コーヒーを栽培するのか?
という農法を決めることも、大事だと思います。
例えば、私のように、
「森林栽培で、ナチュラルコーヒーを生産する」
とか、また有機栽培をするのか、あるいはEM栽培をするのか、
そういう農法を決めて、それに沿った栽培をすることが、
消費者に対する“安心”だと考えています。

最後の7番目は、
「良い豆を作るのには、こだわりが必要」
です。
「ただ作ればいい」のではなく、安定した品質が不可欠で、
そのためには栽培品種の選定も、大切になってきます。
コーヒー通は、とにかくレベルが高いので、
生産者もたいへんな勉強を、しないといけないのです。
2年前に104歳で亡くなられた、うるま市の和宇慶朝伝先生は、
復帰前の琉球政府の時代に、
1回40〜50人のコーヒー教室を4〜5回開き、
つまり延べ200人近い方が、コーヒー栽培を始めながら
そのメンバーで残ったのは、ただひとり、
恩納村の山城武徳先生だけだったと、
ご本人から直接聞いていますが、
コーヒー栽培は安易に取り組むと失敗する可能性が高いので、
よほどの覚悟と忍耐、それに準備が必要なのです。

ハワイ島のコナ地区に、
ブラジルから初めてコーヒーの苗木が渡ったのが、
1825年、今から186年前のことです。
ハワイに渡ったコーヒーも、ブラジルと違った海洋性気候や、
ハワイ島の火山灰地に適合するまで、
かなりの時間がかかったはずです。
私がコーヒー栽培している国頭村の山では、
現在2千本以上を植えて、これから移植可能な苗木も数千本あり、
目先1万本植えることを目標にして、日々頑張っています。

私は、沖縄でのコーヒー栽培における、
栽培面積や生産量での「ナンバーワン」を目指しているのではなく、
ハワイコナと同等のレベルの、ホンモノ志向のお客様を
必ず満足させられる品質のコーヒー豆を作り上げて、
「オンリーワン」になることにあります。

現在、沖縄でコーヒー栽培されている品種は、
地球でいうと、遠く離れた沖縄の裏側にあるブラジルの品種で、
しかも、日陰栽培向きの品種が主体で栽培されているのが現状です。

そのためコーヒーの木の寿命が早いように思えるために、
私はハワイや台湾、フィリピン、インドなど沖縄と緯度的に、
あるいは気候的に近いところで栽培されている
コーヒーの品種のタネを集めてタネ植えを始めています。
先日台湾の3品種が発芽してきました。

私が借りている山の所有者は大地主なのですが、
「国頭村に雇用をつくってほしい」
といわれています。
コーヒー事業は生産・加工・焙煎・出荷・販売と、
多くの人手を要するので、
障害者や高齢者などの弱者を優先的に雇用して、
弱者の自立支援モデルを作りたいと考えています。
その「国頭村に雇用を創る」という悲願を達成させるために、
取り組んでいきたいと思います。

最後に、
アメリカの発明家トーマス・エジソンの名言(めいげん)として、
「私たちの最大の弱点は、あきらめることにある。
 成功するのに最も確実な方法は、
 常にもう1回だけ、試してみることだ」
と言われたようですが、
良質なコーヒー豆を生産するには、
相当な覚悟が必要であっても、
私は「道は必ず開ける」と信じて、疑っていません。

以上で、私の話は終わらせていただきます。
嘉数先生がご尽力されて開催に至った今日のフォーラムが、
今後の沖縄産コーヒー栽培の
大きなステップになるものと確信して居ります。
事務局やスタッフ、関係者の方々に
このような機会を与えて頂き心より感謝申し上げます。



持ち時間20分のプレゼンでしたが、
緊張し過ぎて少し時間をオーバーしてしまいました。

ヤンバルコーヒーフォーラム110625.JPG
 私の隣の、懇意にさせて頂いている渡嘉敷さんのお話も含めて
 他の生産者の方々のお話や、
 海洋博覧会記念公園財団の常務理事で沖縄植物学の権威花城 良廣先生、
 EM菌の権威・比嘉照夫先生といった専門家からの
 「沖縄でのコーヒー栽培は、沖縄に合った品種を選定すれば充分可能性はある」
 といったお話を伺い、とても勇気づけられました。


こういったコーヒーフォーラムが、
恩納村の山城先生がお元気な頃に行われていたなら
さらに良かったのですが、
戦前の親川仁吉さんや戦後の和宇慶朝伝先生、
山城武徳先生、足立 浩さんといった
諸先輩方の大変な努力が実を結んだものだと
諸先輩方には心から感謝しています。

琉球新報が取材に来られていましたから
近日コーヒーフォーラムの記事が記載されると思います。
posted by COFFEE CHERRY at 17:42| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | Business Plan Contest | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月13日

キノボリトカゲのランチタイム

カカオの発芽ポットのちかくにあるリュウキュウハゼの木で、
小さな恐竜・キノボリトカゲが
メガトン級害虫のモリバッタの子供を
捕食している場面に遭遇しました。

キノボリトカゲ110613-1.JPG
 キノボリトカゲはスピルバーグ監督の映画
 「ジュラシックパーク」に登場する“恐竜”を
 思い出すような姿をしていますが、
  1980年代のTV‐CMでお茶の間の人気者になった
 エリマキトカゲの親戚なのです。


キノボリトカゲ110613-2.JPG
 コーヒー山でのモリバッタは、
 コーヒーのアルカロイド(毒性、コーヒーではカフェイン)
 にも無関係で無差別に葉を大量にむさぼる
 メガトン級の害虫ですから、
 キノボリトカゲが捕食してくれるとありがたいのですが、
 キノボリトカゲはヘビや野鳥に狙われるという
 食物連鎖が構築されていて、
 コーヒー山は生存競争が厳しい
 弱肉強食の世界なのです。
 ランチで食べ放題なら、いくら食べ盛りとはいえ
 もう今日は充分でしょう。


キノボリトカゲ110613-3.JPG
 キノボリトカゲは木陰で擬態しているために
 茶色だったり、画像のように黄緑色だったりと変身しています。
 画像のキノボリトカゲは、葉に隠れてチャンスを待っていたので
 黄緑色なのです。


キノボリトカゲ110613-4.JPG
 一般のトカゲよりも、カメレオンとかガラパゴス諸島を
 イメージ出来るトカゲなので、
 見れば見るほど魅力的ですよね。


キノボリトカゲ110613-5.JPG
 撮影している私を警戒して彼はカメラを見ています。
 野鳥を含む野生動物はカメラのレンズを“目”と
 とらえているようですね。


沖縄地方は、過去もっとも早く、
平年より2週間も早く梅雨明けしましたが、
ヤンバルはにわか雨が降ったりして
恵みの雨水に頼るコーヒー山では
ありがたい限りです。
posted by COFFEE CHERRY at 20:42| 沖縄 ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | コーヒー山の動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月11日

カカオのタネ植えポットから7本発芽しました…。

フィリピンと中米のベリーズからカカオのタネやフルーツを取り寄せて
4月中旬に自宅庭でタネ植えしたのですが、
どうもヤンバルクイナに黒ポットに植えたタネを
早朝に突かれて食べられているらしく
「コーヒーはとっくに発芽しているのにカカオはまだなの?」
という切実な期待を裏切るように
ここからはまだ1本も発芽してきません。

被害のポット110611.JPG
 画面右側の土が出ている部分が
 ヤンバルクイナに突かれたところで、
 カカオのタネはポット内にありませんでした。
 黄色く見えるのが国頭(くにがみ)マージ、
 黒いのが土に還ったヤンバル腐葉土です。
 左の黒ポリポットは今のところ無事です。
 カカオのタネの両端がかじられたようなのも
 ありましたが、それはヤンバルクイナなのか
 ネズミなどがやったのかは今のところ不明です。


自宅でタネ植えした総数は、実に約600個弱もあったはずです。
・フィリピン産カカオのタネ 391個
・ベリーズ産カカオのタネ 約200個

 (ベリーズ産の5個のカカオフルーツは、
  最初の1フルーツから41個のタネを取りだしましたが、
  その後のフルーツのタネは記録したものの、
  書き忘れてしまったようで正確なタネの数量が不明なのです。
  1フルーツ40個のタネとして5フルーツなので
  200個というアバウトな見積もりです


今日のテーマの「カカオの発芽」とは、
ヤンバルクイナによる災難現場の我が家の庭ではなく
コーヒー山でのもので、
実は7個が発芽しているのです。

cacao110611-1.JPG
 中央と右の黒ポリポットの発芽苗がカカオです。
 葉は細長く、双葉はようやく緑色になりましたが、
 最初の発芽は黄緑色と銀色を混ぜたような
 不思議な見たことのない色でしたね。


カカオの発芽1104.JPG
 最初はこんな感じで発芽してきました。
 奇妙な色で、葉も細く、最初はカカオなのか
 在来植物の発芽なのか見分けがつきませんでした。


盗難を恐れてブログには書かなかったのですが、
昨秋カカオの成木1本と、カカオの苗木56本を
県内の熱帯果樹園から購入していて
(カカオは果樹園の在庫全部を買い取りました)
それを我が家で越冬させれば良かったのに
「コーヒー山の環境に慣れさせる」ために、
標高300mのコーヒー山に置いてしまったのです。

cacao101103.JPG
 昨年11月にコーヒー山に置いたカカオの成木です。
 この後、厳冬で全部落葉してしまい、
 4月にようやく移植してあげました。


カカオにすれば著しく環境が違って、
しかも沖縄では最も寒い本島北部の、しかも山ですから
旧暦12月8日(1月中旬前後、今年は1月11日)の
ムーチービーサーという風が吹く一番寒い頃のコーヒー山は
気温5℃くらいには下がっているはずです。

カカオはコーヒーと栽培ベルトは同じですし、
ブルーマウンテンでは霜も降りる農園もありますから
「無事越冬してもらえるはずだ」
と楽観視していたら、
寒さで葉が全部落ちてしまったのです。

cacao110611-2.JPG
 発芽した葉や双葉は、交差するように出てきています。
 葉を何でも食い荒らすモリバッタの登場はご遠慮願いたいものです。


春になって、葉が落ちたカカオ成木を移植したのですが、
この45リットルポリペールの、ふつうゴミ箱にするペール内の土の、
表面に近いあたりからカカオのタネが8粒出てきました。
おそらく成木が実を付けていたのが知られずに
ペール内に実を落していたのではないかと思います。
カカオの実の外皮はパパイヤのように厚く堅いのですが、
これが朽ちてタネが出てきたのでしょうか。

このカカオのタネは、全部少し根が出始めている状態で、
これを黒ポリポットに植えたので、
タネ植え2週間後の4月下旬頃には発芽していたのです。

cacao110611-3.JPG
 左下のポットからは発芽しませんでした。
 移植時に根が取れたか、発芽して折れたのかもしれません。
 以上の7個はもう心配いらないと思いますので
 自宅庭のタネ植えポットからの発芽を期待したいところです。


そういうわけで、
我が家のタネ植えポットからの発芽ではないのですが、
現在コーヒー山には7個のカカオの発芽苗があるのです。
カカオ成木や苗木たちは、
越冬のために葉を落してしまいましたから
現在、
「まず根付くことが第一」
として、
3本の苗木が、今日現在新芽を出して来ました。
他も暖かい春と充分な降水量があった梅雨を越して
順次回復の見込みです。

cacao110611-4.JPG
 苗木の主幹から2本の新芽が伸びてきました。
 他の葉を落した苗木からも、
 早く新芽がどんどん出てきてほしいですね。


ノボタン110611.JPG
 コーヒー山に自生するノボタンが
 梅雨が終わったことを知らせるかのように次々に開花しています。
 画面で見るよりも紫色がやや濃く、
 花の外径も7cmはあって、目立って綺麗な花ですが、
 どうも亜熱帯系植物にしては沖縄に似合わないような
 違和感を感じてしまいます。
 花札では6月が「牡丹と蝶」、7月は「イノシシと萩」ですが、
 牡丹肉はイノシシの肉…、
 なんだかよく判らない組合せですね。
posted by COFFEE CHERRY at 20:27| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | カカオの栽培 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月08日

リュウキュウイノシシとの遭遇U

コーヒー山から帰宅する途中で、
リュウキュウイノシシの母子に遭遇しました。

子供にはウリ坊特有の斑点もないし、
大きくなっていますから、独り立ちが近いようですね。

リュウキュウイノシシ110606-1.JPG
 リュウキュウイノシシは、
 日本本土に生息するニホンイノシシの琉球列島亜種で、
 奄美諸島、沖縄本島、先頭諸島で生息している小型イノシシで
 豚に近い姿をしています。
 「子連れでは親が子を守ろうと凶暴化する場合がある」
 と聞いていて注意はしていますが、
 今のところイノシシの方が、早々と
 「ヒト=危険」
 と察知して、山奥に去っていきます。
 ハブも同様で、カエルが多いコーヒー山には居ないわけないのですが、
 おそらく先にヒトをキャッチして逃げてしまうのだと思います。
 「ハブとマングースの闘い」
 のように、出くわしたり逃げられない局面だった時は
 命を懸けて攻撃してくるのだと思いますから
 食物連鎖の弱肉強食社会であっても、
 「無益な殺生はしない」
 という平和オーラを発信するようにしています。
 そのため撮影時も彼らから警戒されつつも
 なかなか逃げず、悠々と去って行きました。


リュウキュウイノシシ110606-2.JPG
 シングルマザーです。
 彼らの植生は雑食で、森林ではスダジイなどのドングリや
 昆虫やミミズなどの小動物、
 果実やバナナ・ユリの株などを捕食しています。
 コーヒー山の導入路「バナナロード」は
 街路樹をバナナ並木にしようと、バナナ小株を植えていきましたが、
 (数十本は植えたはずです)次々に彼らに掘り出されて
 株を食べられてしまいついに全滅してしまいました。
 コーヒーのアルカロイド(カフェイン)はどうも彼らは嫌いらしく
 まったく無関心なので安心してコーヒー栽培に集中することが出来ます。
 イノシシは外見に似合わず知能が発達していて
 「サル並み」のようですよ。
 電気柵でも鼻に当たらないと効果がないようですね。
 垂直ジャンプも70〜80cmが可能なようですし、
 ドラえもんのジャイアン、ジャイ子が恐れる
 厳しい母親みたいなものでしょうか。


リュウキュウイノシシ110606-3.JPG
 子供画像です。
 右の子が頭を突っ込んでいるのはヘドロではなく
 土に還った黒い腐葉土です。
 中にはヤンバルオオフトミミズがいるんじゃないかな。
 ジャイアン風の母親から食餌の獲り方や
 ヒトからの危険回避などを教わり、近く自立するんですね。
 ヤンバルの山々を巡回しているので、
 おそらくコーヒー山にも来るはずですよ。


雨上がりのコーヒー山110603.JPG
 雨上がりのコーヒー山です。
 ヤンバルの森林は那覇市の約3〜4倍も雨量がある多雨林で
 本島の最高峰・与那覇岳(503m)もコーヒー山に近く、
 そのため年間を通して霧が発生します。
 そのため大気中には水分濃度が高く、
 コーヒー山は湿度が高く保たれているわけです。


コーヒー山近くの山110606.JPG
 コーヒー山から谷をはさんでフエンチヂ岳(390m)が見えます。
 コーヒー山の標高は約300mあり、
 県内のコーヒー園では、コーヒー山より標高が高いところは
 “絶対”といえるくらい無いと思いますよ。
 ハワイ島のコナ地区の標高は400〜800mですから
 コーヒー山は「沖縄のコナ」みたいなものなのです。


普久川ダムから照首山方面1009.JPG
 国頭村を東西に横断する県道2号線の
 普久川(ふんがわ)ダムから
 照首山(395m)山頂にかけて撮影した画像です。
 ブロッコリーのような樹形をした木がたくさんありますが、
 これはヤンバルの山を密生する
 ブナ科のイタジイ(正式名はスダジイ)という
 シイ属の常緑照葉樹です。
 高さが20mくらいになり、山肌を隠すように枝葉が覆い
 コーヒー山でも乾燥を防いだり強力な防風林にもなっています。
 秋には実(ドングリ)をたくさん地面に落とし、
 イノシシの貴重な冬のたんぱく源に貢献しているのです。
 ヤンバルにはイタジイだけでなくタブノキ、イスノキなど
 本土の照葉樹林帯と共通する樹種もありますが、
 ヤンバルの林床には恐竜を連想するようなヒカリヘゴ(木性シダ類)や
 林床に生えるシダ類、背の高いクワズイモなどの草本が生育しているのは
 本土の森林と異なります。
 ヤンバルは多くの野生動物たちと会えるサファリゾーンで
 毎日が楽しみの連続ですが、
 保護と開発が同居する不思議な地域でもあるのですが
 Pax Kunigamina(国頭の、特に野生動物たちの平和)
 が強く望まれるのは当然でしょう。


RIU110607.JPG
 リュウキュウイノシシのようですが
 我が家の家族、ラブラドール・レドリバーのRIUです。
 股関節亜脱臼で9カ月歩けませんでしたが
 自力で歩行出来るように回復しました。
 自宅近くの海岸でご機嫌状態ですね。


ハイビスカス110604.JPG
 台風2号が本島接近の日(5月28日)に
 東村の森のハーブ園に行って撮影した
 ハイビスカスです。
 花たちは台風で飛ばされたはずなので、
 いろいろ撮影してきて良かったです。
 こちらの10個400円のこだわり卵を買いに行ったのですが
 “こだわり”はハンパじゃないですよ。
 こちらのハーブ園も
 「自然の森の再現を目指し、その中にハーブがある」
 という考え方なので、
 私と同年齢の比嘉さんとはとても気が合うのです。



コーヒー山では、リュウキュウイノシシを排除することなく
野生動物たちと仲良く共生出来るように
していきたいと考えています。


昨年の9月にはコーヒー山でリュウキュウイノシシに遭遇しましたが、
その記事はこちらでご覧下さい。
posted by COFFEE CHERRY at 19:58| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒー山の動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月06日

カカオの天敵はヤンバルクイナだった…?

世界中で沖縄県本島北部のヤンバルだけに生息している
絶滅危惧種のヤンバルクイナは
5〜7月という梅雨時期が繁殖期らしく、
国頭村内の県道2号線や70号線などでは
“わ”ナンバーのレンタカーが道路脇に停まり
観光客が派手なリゾートウェアに身を包み、
デジカメを持って草むらにカメラを構えている姿も
よく目にするようになりました。

自宅のブロック塀を歩くヤンバルクイナ110605.JPG
 どうもヤンバルクイナの大生息群の真っただ中に
 私は引越して来てしまったようです。
 彼らは深夜の2〜3時頃の約1時間おとなしくなるだけで、
 朝から夜中までいろいろな鳴き声で、
 しかも大きな鳴き声を出して騒いだり、
 ケンカして追いかけ廻したり、あるいは求愛など
 いろいろな鳴き声があることがわかってきました。
 先日は私と1mくらいの至近距離で出くわし、
 私が威嚇されてしまいました。


要するに、ヤンバルクイナが車の前5〜20mを横断したことで、
「絶滅危惧種を撮影したい」
という思いで、
草むらに入りこんだヤンバルクイナが
再登場する瞬間を撮影しようと
ドキドキしているのだと思います。

でも、これは結論から言わせていただければ
残念ですが
「撮影は99%以上ムリ」
だと思いますよ。

ヤンバルクイナの通り道110605.JPG
 ヤンバルクイナは茂みにも“けもの道”のような通り道があり
 緊急時以外は「通り慣れたいつもの道」を通っているようです。
 画像では中央部の丸くなっている部分が通り道の入口です。
 その中は、あちこちに枝分かれしたり交差点になっていたりしています。
 彼らは一度茂みに入ると、立ち止まったり、
 Uターンするようなことはほとんどなく、
 茂みに入り込むと、そのまま茂みの奥に進んで
 どこかに行ってしまっているのです。
 なので観光客がカメラを構えてチャンスを狙っていても、
 まず出てこないと思いますよ。


ヤンバルクイナは、人間が襲わないことを知っているためか
我が家の周囲はもちろん、
庭のブロック塀の上を歩き廻ったり、
朝方は庭にも下りて来て、
ミミズや昆虫、シリケンイモリ(尻剣イモリ)、ヤスデ、
ヤモリなどを捕獲しているようです。


熱帯果樹のタネ植えは、
鮮度が高ければ高い方が発芽率が高いのですが、
「パラミツは実からタネを取りだしたらすぐにタネ植えした方がいい」
と、
本島南部で熱帯果樹を栽培されている大城さんからも
聞いていましたし、
また米本仁巳先生の著書でも同様のことが書いてあるので
フィリピンからカカオのタネを送って頂いただけでなく、
わざわざ2万円強もかけて5個のフルーツカカオを輸入して
タネ植えを行ったわけです。

フィリピンカカオのタネは、
現地でカカオフルーツからタネを取りだして
洗わずに天日乾燥させてから
沖縄に送って頂きましたし、
到着後、早春ということもあってすぐにタネ植えしなかったので
我が家でのタネ植えまで約1〜2カ月が経過してしまいましたが
ベリーズのフルーツカカオは
私が自宅で実から取り出したタネは
同日中に黒ポリポットでタネ植えしました。

しかも、コーヒー山だと微妙な変化が判らないと思い、
始終管理出来る自宅庭に黒ポットを置いたのですが、
いままでカカオのタネ植え経験が無いので、
どのくらいの時期で発芽するのかまったく判らない状況の中で
「まだ発芽しないのかな?」
と毎日タネ植えポットを見ては発芽を待っているのです。

ヤンバルクイナの足跡110605.JPG
 自宅周囲には、画像のように
 ヤンバルクイナの足跡が無数にあります。


毎日明け方になると、
庭のすぐ外側の巨大なモクマオウ並木に
ウグイスやリュウキュウアカショウビンなどの声に混じって
ヤンバルクイナたちも、
目覚まし時計のように合唱してうるさいくらいですが、
先日、早朝に何げなく私がお風呂場から
網戸を引いて庭に出てみると
ヤンバルクイナがカカオのタネ植えポットを
突いているのを目撃しました。

「黒ポット内のミミズなどを獲っているにしても
   カカオのタネも突くなど、影響がなければいいけど…」

と最初の頃は見守っていましたが、
その後何度もヤンバルクイナがカカオポットを突く現場を目撃するし、
とにかく待てど暮らせどなかなかカカオが発芽してくれないので
試しにフィリピン産カカオのタネの黒ポットを指で掘って、
「タネが今どうなっているのか?」
を恐る恐る確認すると、
タネがどこにも無いポットがあることが判明。

「タネが溶けた?」
そんなわけないので、
「誰かが食べた」
として、容疑者を想定すると、
最初の疑わしい被疑者は
やはりカカオのタネ植えポットで見たことがある
「ヤスデとかムカデ」
ですが、
どうも推定無罪っぽい。

となると、真犯人はどうやら
「ヤンバルクイナ」
の可能性が高いようです。
なぜって、
黒ポットを突いているのを見たのもそうですが、
ヤンバルクイナは雑食性で
昆虫や両生類、爬虫類だけでなく、
なんと、彼らは
「種子」
まで食べてしまうことが判明したので、
ますます怪しい。

現状の被害は、
 ・フィリピン産カカオ 相当数のはず
 ・ベリーズ産カカオ  一部?
で、
被害数はかなりアバウトですが、
黒ポットは全部調べていません。
これから発芽してくるかもしれないので、
調べられないのです。

自宅前のヤンバルクイナ110606.JPG
 昨年7月に引越したころはヤンバルクイナを見るたびに
 デジカメを構えていましたが、今から思うと、
 ちょっとミーハー的だったかも…。
 今はとにかくうるさい…。


コーヒー山に出没するリュウキュウイノシシは
コーヒーノキにはまったく無関心なのです。
おそらくアルカロイド(毒)のカフェインを嫌がるからだと思います。
カラスやヤンバルの野鳥たちもコーヒーには無関心ですよ。
カカオにもコーヒーと同じようにカフェインがありますから、
もしヤンバルクイナがカカオのタネを食べているとしたら
カフェインには鈍感なのかな?
コーヒーのタネ植えも自宅庭で行っていますが、
これにはヤンバルクイナは無関心だったような気がしますが…。
貴重なカカオにだけ興味があるなんて困りますね。

ベリーズ産カカオは、黒ポット内にタネがあり、
根が少し出ているのもありましたから、
それはこれから発芽してくるはずだと期待しています。

最近見た熱帯果樹栽培の本では
・オガクズの中でカカオのタネを発芽させ
・発芽した方を下に、タネの半分だけ地面に埋める

というのがありました。

これをタネ植え前に知っていれば、
「腐葉土の中でカカオのタネを発芽させてからタネ植えする」
という方法も試されたのに…。

今はとにかく、
「なんとかカカオのタネが発芽してほしい」
と、祈るような毎日なのです。

posted by COFFEE CHERRY at 22:38| 沖縄 ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | カカオの栽培 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月05日

台風2号によるコーヒー山の被災状況

コーヒー山における台風台風2号は
5月28日(土曜)夜10時頃から
5月29日(日曜)未明にかけて
最も暴風雨が吹き荒れました。

沖縄では台風2号の2週間ほど前の
5月11日に台風1号が
本島西海岸を北東(奄美大島)方面に進んでいて、
その影響が特になかったことで
「強い台風」台風2号を楽観視していました。

台風2号の最大瞬間風速
 ・那覇市樋川 55.3m
 ・久米島空港 53.5m
 ・那覇空港  52.0m


林床地110530.JPG
 林床地の地面は、一面“緑色”でした。
 イタジイやスダジイ、イジュなどの
 コーヒー山の防風林となっている照葉樹が
 激しい暴風雨で枝葉が吹き飛ばされて
 地面に落ちているのです。
 コーヒーは森林内なので折れたり倒される被害は
 ありませんでしたが、
 葉が飛ばされているのが多かったです。


林床地の防風林110530.JPG
 林床地の防風林、樹高20m前後の照葉樹林は
 台風前は鬱蒼(うっそう)として
 木漏れ日が差すような涼しい“木陰”を演出していましたが
 台風で枝葉が吹き飛ばされたことで、
 空がよく見えるようになり、
 森というより林の中にいるような感じになってしまいました。
 コーヒーノキはもともと陰樹ですし、
 直射日光下でも対応出来うる木ですから
 コーヒー山では
 「特に被害はなかった」
 といえると思います。


沖縄での台風による農産物被害では
8年前の2003年9月6日の台風14号が
被害額としては最も大きかったのですが、
今回の2号はそれに次ぐ過去2番目となりました。
 ・2003年台風14号の農産物被害総額 65億9800万円
 ・2011年台風2号の農産物被害総額 64億8300万円

県内ではゴーヤーなどの夏野菜が収穫時期を迎えていて、
また葉タバコが本格的な収穫に入り始めた矢先の
台風2号ですから、被害が拡大してしまったのです。

地域別被害状況
 ・宮古地区 26億2831万円
 ・本島南部 17億3394万円
 ・本島北部 14億800万円
 ・本島中部  4億1782万円
 ・八重山地区 2億9499万円


被害はJA組合員農家の集計ですから
実害はもっと大きいのですが、
ひとつの目安としては参考になりますね。

台風2号の主な被害額(総額64億8309万円
 ・葉タバコなど 30億5492万円
  (昨年の生産高の約6割に相当)
 ・野菜(ゴーヤー、オクラなどの夏野菜) 11億6884万円
 ・サトウキビ 10億4146万円
 ・農業用施設(ハウスなど) 4億7610万円
 ・果樹(マンゴー、バナナなど) 4億2449万円
 ・水産業(海ブドウ、エビ養殖など) 1億9932万円


2003年の台風14号の翌日、
当時糸満市に住んでいた私が
恩納村の山城武徳先生の
コーヒー農園の被災状況を見に伺ったことを思い出します。
沖縄では、ある意味ランチのセットメニューのように
単品(コーヒー栽培)として考えるだけではなく、
ご飯や味噌汁のごとく台風対策も一緒に考えていかないといけないので
「あれだけの台風で山城先生のコーヒー農園がどうなったのか?」
「台風の通り道の沖縄でコーヒー栽培が本当に可能なのか?」

という被災状況を確認しておきたかったのです。

山城先生の農園では
7mごとに建てられたハイビスカスの防風林、というより
防風柵のような、高さ2.5mに揃えられた堅固なものでしたが、
台風の荒れ狂う暴風下で、これの葉がほとんど飛ばされて
ハイビスカスは幹と枝だけのようになっていたものの、
2列に配置させられたコーヒーノキはほとんどが無事で
当時の私は
「台風に配慮した山城方式を継承すべき」
という熱烈な信者で、
ハイビスカスを過信していたように思います。

竹の広場110530.JPG
 コーヒー山のやや南の中腹“竹の広場”にさしかかる手前の
 重機の道でも、画像は原色が出ていないので判りにくいのですが、
 今までよりずいぶん日差しが入りこむようになっています。
 まあ1か月もすれば元通りの木陰に戻るでしょう。


クロカキ110530.JPG
 林床地から重機の道に抜ける、
 コーヒー山のスーパー林道には
 いろいろな果樹を植えているのですが、
 その中の1つ「クロカキ」という
 完熟すると黒い柿になるという
 沖縄の気候風土や国頭マージに向くといわれている
 柿の木が台風でやや倒されていたので
 撮影後、修復しておきました。


重機の道110530.JPG
 いつもは薄暗い重機の道でも
 台風後は日差しが入るようになっていて
 中高木の倒壊などがあり道をふさいでいます。
 それでも幼い苗木の黒ポリポットは
 飛ばされていませんでした。


南太平洋で生まれた黒潮は、
 ・フィリピン
 ・台湾
 ・南西諸島
 ・日本列島
 ・アリューシャン列島
 ・北米大陸沿岸

へと流れ、
約3年かかって北太平洋を一周して
元の発生場所に戻るといわれています。

沖縄近海を流れる黒潮は、
沖縄本島の南北の長さ(約135km)に相当する幅で、
水深約700m、水中温度は冬場でも平均20℃、
夏場には最高28℃にもなって、
冬は北東の風が吹いて沖縄にも寒さや乾燥を運びますが、
梅雨時期以降は南東の風になり
黒潮の影響を強く受けて暑さと湿気を運んできます。

黒潮の水量は毎秒5,000万トンもあり
東京ドーム(124万㎥)に換算すると
実に40杯分の水量が1秒で流れている水量になり、
また、平成19年度の日本の年間水使用量は、
 ・都市用水(生活用水+工業用水) 285億㎥
 ・農業用水 546億㎥
合計831億㎥ですから、

この数字を参考にすると、   
 831億㎥÷5,000万㎥=1,662秒
つまり、27分42秒で日本が年間に使う水量が流れているという
とてつもない数量が流れていて、
この流れに乗って、クジラやウミガメ、マグロ、カツオ、
サンマなども移動しているのですが、
ついでに台風も黒潮海水温度の上昇に伴って北上し、
秋の海水温度の低下とともに
台風シーズンが終えんを迎えるのです。
そのため、沖縄での台風との闘いはまだまだ序盤戦なわけです。

山城先生が言われた
「自然(台風)には自然(防風策)で立ち向かう」
という素晴らしい言葉に、
私は強く感銘を受けているために
私は農薬、化学肥料はもちろん、
人工的な防風ネットやハウスも使わない主義ですから
コーヒー山は、まさに自然栽培をするための天然の要塞で、
多少被災を受けても森が自身で復活していく環境が好きで、
 (実際には照葉樹が倒れて空間が出来ると、その空間を得るために
   植物間の弱肉強食の争いが繰り広げられているのですが…)

過言を恐れずに言えば
「沖縄でのコーヒー栽培は台風対策が必須なので森林栽培が最も適合する」
と考えています。

東村の渡嘉敷さんや西原町の玉那覇さん、
南城市の知念さんなどは露地栽培ですから
今回の台風ではかなりのダメージがあったのではないかと
心配しています。

苗木置き場110530-1.JPG
 ハワイコナのモッカ種の黒ポットに
 頭上から落ちてきた松などの枝葉が散乱していました。
 数が多いので、こういう枝葉を取り除くだけでも
 ひと仕事です


苗木置き場110530-2.JPG
 これも重機の道のハワイコナのモッカ種の苗木たちです。

苗木置き場110530-3.JPG
 林床地のアマレロ種の苗木たちにも
 頭上からイタジイやスダジイなどの枝葉が
 降り注いでいました。


苗木置き場110530-4.JPG
 これも林床地のアマレロ種の苗木たちですが、
 ここでは沖縄の梅雨を象徴するイジュの枝葉が
 降り注いでいました。
 イジュの幹には毒があるのですが、このアルカロイドは
 植物同士に作用させるものではないので、
 コーヒー苗木たちもそういう意味では安心なのです。


苗木置き場110530-5.JPG
 これも林床地のアマレロ種の苗木たちです。
 森林内では一帯ではありませんが、
 こういった大きな枝も落ちてきます。
 今回はありませんでしたが、
 これがコーヒーに直撃すると大変なのです。


苗木置き場110530-6.JPG
 重機の道のハワイコナ、モッカ種の苗木置き場です。
 ここでは移植間近い苗木の葉が茶色く塩害を受けています。


ヤマモモ110530.JPG
 林床地の奥の方(北側)では、
 地面にヤマモモの実がたくさん落ちていました。
 ジャムでも充分作れるくらいの量です。
 これを目当てにいろいろな野鳥の声も聞こえています。


塩害110530.JPG
 6月1〜3日にかけての雨で
 台風が撒き散らした“潮”は流されたものの
 台風2号通過後の台風一過で
 2日間晴れてしまい、
 そのために塩害が広がってしまいました。
 “立ち枯れ”という症状です。
 画像では元気一杯のムンド・ノーボの苗木ですが
 葉の周りの茶色は塩害で焼けてしまっています。
 この程度では問題はありませんが。


沖縄でのコーヒー栽培は
台風とセットで、その対処法も考えないといけませんから、
「本島に、どういう進路で来た台風は、
  どこからどういう風が吹いて、どういう被災をしたのか?」

というデータを残す必要があります。

毎回、台風が来るたびに、
同じような対策を取ってみたり、
「今回は何でも無かった」
とか
「今回は被害が大きかった」
と、一喜一憂しているだけでは
靴を飛ばして天気予報するようなレベルですから
それではとても高品質化には向かえませんからね。

posted by COFFEE CHERRY at 13:04| 沖縄 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 台風の被害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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