2011年10月30日

バナナ園の防風対策作業でヤンバルクイナのゆんたく場所を発見

我が家に隣接するバナナ園は、
昨年の8月末の台風や、
今年3度襲来した台風のために
収穫間近いバナナが次々と倒壊されてしまいました。

コーヒー山作業のかたわらに、
バナナ園の防風対策の必要性も高まり、
東側を50cm以上高くした土塀(土盛り)を作り、
その上に防風林を植えて、その根で土盛りも抑え、
しかも防風効果も高まる、という期待を込めて
ヨイトマケを行っています。

東側の土塀作り111030.JPG
 画像の右側が東になります。
 海までは直線距離で約1kmです。
 沖縄本島の台風では特に北東方面からの風を
 抑えないといけません。
 竹を支柱にして、その内側に廃材を並べ、
 その中に土を入れていくという
 重機で行えば半日もかからない作業を
 スコップと一輪車で私ひとりで行う完全手作りです。



さらにその手作り土塀の、
上記画像でいえば土塀左側には
ハイビスカス(アカバナー)での防風林を
7m置きに縦、横に植え付けして
防風強度を上げるようにしました。
これは恩納村の山城武徳先生の方式を
応用したものです。

ハイビスカスの防風林111030.JPG
 南風原(はえばる)町のテスト圃場時代では
 ハイビスカスの樹高を早く2m以上にしたかったので、
 剪定をほとんどせず放任にしたのですが、
 この方法だと柳のように枝が伸びるだけで
 防風に役立たないことを体験していますので、
 今回は、時間がかかったとしても
 剪定しながら樹高を高めていこうと考えています。


この画像のさらに左奥、つまりバナナ園の西側ですが、
こちらは土塀が出来ていますが雑草に覆われているだけなので、
雑草の草刈りをして、防風林を植える準備をしていたら、
ヤンバルクイナの休憩所が現れました。

ヤンバルクイナのゆんたく場所111030-1.JPG

ヤンバルクイナのゆんたく場所111030-2.JPG


なぜヤンバルクイナのゆんたく場所だと判るのかというと、
バナナ園にやんばるの腐葉土を撒いたり、
バナナ園の雑草を刈ると、
彼らがミミズなどを食べに必ずやってきて
腐葉土を突いたり、払ったりしていますし、
バナナ園の特定の未開地(雑草で荒れ放題のエリア)から
彼らの声が聞こえてくるからです。
また彼らが草むらに逃げ込んでいるエリアでもあるのです。

バナナ園に撒いた腐葉土111030.JPG
 ヤンバルクイナは、ヤンバルの腐葉土に紛れ込んでいる虫や
 ミミズを突いて食べています。


ヤンバルクイナが掘り出した穴111030.JPG
 ヤンバルクイナは地面の上を覆っている枯れた雑草を払いのけて、
 地面付近にいる虫やミミズも突きます。
 画像のバナナの下の赤茶部分は
 ヤンバルクイナが開けた国頭(国頭)マージという酸性土壌が
 露出した部分です。
 この中で少し濃い草っぽいのは、海岸で拾い集めた海藻です。
 海藻にはカリウム成分が多いですから、
 バナナには良いはずだと撒いています。



昨年7月にコーヒー山やバナナ園を見学に来た
神奈川県の、当時小学2年生のかずくんに
バナナ園のバナナ2本をあげると約束したのですが、
バナナ園の防風対策がされていないために
房が出来て収穫に期待すると台風で倒されることが
繰り返されていることで、
バナナ園の防風対策の必要性が迫られていたのです。

かずくんバナナ111030.JPG
 昨年7月にかずくんが選んだバナナは
 収穫直前の台風で倒壊しましたが、
 その子株が生育し、今月開花しました。
 このバナナの収穫までの様子と
 バナナ学についてのブログも先月作成し、  
 おそらくかずくんも見ていると思います。
 期待してるかな?
 「今度もダメだろう」って思っているのかな?



ヤンバルクイナの話に戻りますが
バナナ園の草刈り後、地面が掘り返されることがたびたびあり、
 ・イヌ
 ・ネコ
 ・ブタ
 ・イノシシ
 ・ヤギ
 ・カラス
 ・マングース
 ・ヒト

などの犯行説を想定したのですが、
どれも決定打に欠けていたところ、
三本足や口ばしの跡が地面に残っていたことで、
被疑者に至ったのです。
カカオのタネ植えでも彼らにタネを食べられてしまっています。

とはいっても、
このエリアはもともと彼らの生息域で
私たちが勝手に入り込んでいるわけですから、
仲良く共存共生していかなければいけないのです。
posted by COFFEE CHERRY at 23:19| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | バナナの栽培 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月29日

コーヒー山のリュウキュウウラナミジャノメ

コーヒー山には多くの蝶も飛来してくるので、
「通年、花が咲いているようにしたい」
と考えています。

通年花が咲けば、念願の養蜂も出来るかもしれません。
つまりコーヒー山産のハチミツが出来るようになるかもしれません。

西洋蜜蜂は逃げるとか、ニホンミツバチは飼いにくいとか、
そういうのは、まずやってみないとわかりません。
出来るか出来ないかではなく、
大事なことはまず実行することだと思います。
それを長く続けるだけのことなのです。
その過程で、コーヒー栽培のように
いろいろな問題点が出てくるにしても
それをひとつずつ解決していけばいいのですから。

コーヒー山の現状は、
ハイビスカス(アカバナー)は冬場は少ないにしても
通年開花しますが、
梅雨前のイジュや夏から秋にかけての芙蓉(ふよう)、
冬のツバキなどの他は雑草、
特にサシグサ(タチアワユキセンダングサ)が目立つ程度なので、
こぼれ種で自生する花を植えたいものです。

エメロンシャンプーを使った、髪が長くて綺麗な、
後姿が素敵な若い女性が振り返る昔のCMのように
コーヒー山で出会う蝶たちにも思わず見とれてしまうことがよくあります。



最近はアサギマダラも飛来していますが、
翅(はね)を広げたところをなかなか撮影させてくれないので、
今日はリュウキュウウラナミジャノメを載せることにしました。

アサギマダラ111029.JPG
 翅(はね)の左内側には個体番号が書かれていますね。
 アサギマダラは日本本土と南西諸島・台湾の間を往復するので、
 移動研究者が捕獲した個体に
 捕獲場所や年月日、連絡先などを書いたのが個体番号ですが、
 その個体が再び捕獲された場所や日時によって、
 何日で何km移動したとかを研究されているようです。
 私はアサギマダラを捕獲しないので表の翅が撮影できれば
 アサギマダラネットに参加して
 個体番号などを報告してもいいのですが…。

 

リュウキュウウラナミジャノメは沖縄固有種で、
沖縄本島北部のほかは、
那覇から海上を西に30〜40km離れた
大小20あまりの慶良間(けらま)諸島でしか見られない
珍しい種類の蝶らしいです。

静岡県以西にはウラナミジャノメといって、
リュウキュウウラナミジャノメに似た蝶がいるのですが、
沖縄のは翅(はね)の裏面に白い帯が入っているのに対し、
本土のウラナミジャノメには白い帯はないので識別は容易です。

リュウキュウウラナミジャノメ111029-2.JPG
 リュウキュウウラナミジャノメは漢字では
 「琉球裏波蛇の目」と書きます。
  「ウラナミ」は、翅の裏面のさざなみ模様のことをいい、
「ジャノメ」は蛇の目のような紋のことを示しています。
 蛇の目紋がなければ、もっと綺麗だと思いますが、
 その紋は防衛上必要不可欠なのでしょう。


リュウキュウウラナミジャノメ111029-1.JPG
 うまい具合に表の翅を広げてくれました。
 裏の翅は綺麗ですが、表は田舎の年配者が着る服のような
 地味な色合いですね


リュウキュウウラナミジャノメは
 ・5月下旬〜6月を第1化
 ・8月〜9月を第2化
 ・10月〜11月中旬を第3化

と、
年3回春から秋にかけて出現するので、
今日出会った蝶は、昆虫学的には
「第3化のリュウキュウウラナミジャノメ」
とでもいうのでしょうか?
posted by COFFEE CHERRY at 22:35| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒー山の動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月28日

主幹切り戻しのカットバック処理

海外のコーヒー生産地では、
「量産と品質管理」
といった、
「農業の工業化」
的な考え方で主導されています。

カットバックしたコーヒー111028-1.JPG

私はその逆で、
除草剤や農薬、化学肥料は一切使わない森林栽培で
「生産効率が落ちてもいいから、いかに木を元気に生育させられるか」
ということを考えています。
「木を元気に生育させてこそ、良い実を付ける」
と考えているからです。

そのために収量が落ちたり、生産効率が悪いなら、
「それを補うように数多く植えればいい」
という考え方なのです。

カットバックしたコーヒー111028-2.JPG

“恵み”をもたらす、命ある植物に敬意をはらっていることで、
雑木や下草を刈ることにも抵抗があるくらいですから
コーヒーの木を切るなんてことは、
私にとってはなかなか勇気が要ることなのです。

カットバックしたコーヒー111028-3.JPG

海外のコーヒー生産地では
「カットバック」
という手法がとられています。
これは
収量がピークを過ぎて古くなった樹の主幹を
 下部から思い切って切り、新しい枝(幹)を吹かせる再生方法」

で、
コーヒーだけでなく、ウンシュウミカンや栗など、
日本の果樹農家でも行われている手法です。

カットバックしたコーヒー111028-4.JPG

果樹の生育にともなって樹高も高くなると、
生産者の高齢化により、
 ・摘蕾(てきらい)
 ・収穫
 ・せん定

等の作業性や安全性が問われるようになり、
主幹をカットバックして低樹高化することで、
品質管理にも有効だという考え方ですが、
コーヒーの樹高を、収穫しやすいように
高さ約2mで主幹をピンチすることも、
日本の果樹農家は“カットバック”処理の中に
入れています。

カットバックしたコーヒー111028-5.JPG

海外では、カットバックする前に、
主幹を斜めに引っ張って、
主幹の横から新しい枝(幹)を吹かせる方法も
行っている地域があります。

カットバックしたコーヒー111028-6.JPG

コーヒー山では、3年前に苗木を植え付け始めた時に
鉢の中で、根がグルグル回ったような、
栽培地がなかなか見つからなかったことで
鉢を長く持ちすぎて、
根が苦しがっている苗木たちから最優先に植えていき、
広大な栽培地の開拓を優先したことで
また移植した苗木の、その後の大事な水やりも出来ずに放置したことで、
さらに、移植する鉢の中の土が、
本島南部のジャーカルというアルカリ土壌だった、とか
もろもろの悪条件を与えてしまい、
当初植えたコーヒー苗木たちには、
かなりのストレスをかけてしまったのです。
そのために、収穫前の苗木でも一部が枯れたことで
コーヒー自身が自然な形でカットバックを行って蘇生してきました。
枯れた部分が新芽の妨げにならないように
ノコギリでカットしたのですが、
このくらいのことでも、私にとってはなかなか勇気が要ることなのです。

カットバックしたコーヒー111028-7.JPG

苗木たちは
「まず根付くこと」
を最優先にしたことで
元気がなかった苗木は一部が枝葉を落としてしまい、
外見からすると枯れたように見えるのですが、
幹の周りをこすってみて、固く緑っぽいのは
根付いてきている証拠なので、
これは放置していても、そのうち新芽が出てくるのです。
コーヒーは弱いようですがけっこう丈夫な木です。

カットバックしたコーヒー111028-8.JPG

カットバックしたコーヒー111028-9.JPG

カットバックしたコーヒー111028-10.JPG

カットバックしたコーヒー111028-12.JPG


カットバックした苗木111028-11.JPG
 幹の中央あたりから新芽が出てきたのが見えますか?

自宅庭で再生111028.JPG
 コーヒー山に移植したものの、
 うまく根付かずに苦しんでいる苗木は、
 そのまま放置すると枯れてしまうので、
 地面から取り出して鉢に入れ直し、
 我が家の庭を再生工場にしています。
 移植した時から根が伸びずに
 すっぽりと抜けてしまう苗木もあります。
 工場といっても特別なことはしませんが。
 毎日見てあげられるし、水やりも出来るので
 ほとんどが復活してきます。
 それでもコーヒー山に戻すかどうかは思案中です。
 元気な苗木を移植した方が当然成長が早いので
 コーヒー山で順番を待っている苗木たちを優先しているからです。
 自宅に隣接するバナナ園などに植えてあげようかな。

posted by COFFEE CHERRY at 17:30| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの品質を高めるための考え方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月13日

星の王子さまから学ぶ無念無想の境地

「星の王子さま」
というと、
三遊亭圓楽師匠が
生前、笑点で自身のキャッチフレーズに使われていたことが
想い出されますが、
今日はサン・テグジュペリの名作の方の話です。

著者のサン・テグジュペリは作家でありながら戦闘機のパイロットで、
祖国フランスがナチス・ドイツに講和したことに嫌気がさして
アメリカに亡命してしまうのですが、
第二次世界大戦の終戦3年前(1942年)に
クリスマス用の子供の絵本の創作を出版社から依頼されて、
それまで書きとめていた、
おとぎの国の王子たちの話をまとめた物語が
「星の王子さま」
です。

星の王子さま.JPG
 「TBS新訳・星の王子さま」で、全部読めますので、
 興味のある方はご覧ください。



「星の王子さま」は終戦2年前(1943年)に出版されるのですが、
彼は本がベストセラーになることを知らずに
1944年7月31日、彼は単独で北アフリカ方面の偵察飛行中に
地中海でドイツ空軍主力戦闘機メッサーシューミットに遭遇して撃墜され、
44歳で亡くなってしまいました。
 ・1944年6月6日ノルマンディー上陸
 ・1944年8月25日パリ解放

ですから、
ナチス・ドイツが連合軍の侵攻で劣勢になった時期でもあり、
残念なことです。

「星の王子さま」は、
飛行機が故障して砂漠に不時着した飛行士(ぼく、作者本人)と、
不思議な金髪の少年(王子さま)の出会いを綴った物語です。

王子さまの小さな星には、たった一本、薔薇が咲いていて、
王子さまとその薔薇は恋をしていたのに、
薔薇は我がままで高慢だったため、
二人の恋はうまくいかないまま、王子さまは自分の星を離れ、
旅に出てしまい、星を転々と渡り歩いて最後の星・地球にやってきて、
地球でいろいろな生物や人間に出会い、
王子様の星に戻っていく、というSTORYで、
素直で真摯に美しく、人生を深くみつめて生きる意味を問いかける、
子供より大人が読むべき哲学書です。

SMAPの
「世界に一つだけの花」
というヒット曲の歌詞は
「いくら他にたくさんのバラがあろうとも自分が美しいと思い、
精一杯世話をしたバラはやはりいとおしく、
自分にとっては一番のバラなのだ。
かけがえのない大切な人、大切なものには時間をかけること。」

という、
「星の王子さま」の小説の内容が元になっているようです。

なぜ「星の王子さま」を取り上げたのかというと、
王子さまがキツネに出会う21章の場面に深く感銘したからです。
21章を詳しく知りたい方は、下記のWEBをご覧ください。
これも「TBS新訳・星の王子さま」です。

コーヒー山111013.JPG
 今日は晴れのち曇り、夕方から恵みの雨
 今年は雨が多く、コーヒーたちは元気に生育しています。



21章では、キツネが王子さまと別れるときに
心で見ないと物事はよく見えないってことさ。
 肝心なことは目には見えないんだよ。』

というのですが、
私はもともと、特に植物に接するときの気持ちを重要視しています。
植物にも敬意をもって接するようにしています。
コーヒーの実を収穫しても
パーチメント豆は植えれば発芽する“生命”ですから
脱穀以降の工程は「酷」に感じるときもあるくらいなので、
「心で見る」
という部分には深く共鳴してしまうのです。


作家・評論家の宮崎正弘さんの
「国際ニュース・早読み」
というメルマガの
読者の声に対する宮崎先生のコメントに
「アラブのタッチウッド慣習」
という記述があり、
そこにはこんなことが書かれていました。
縁起の悪いことを見たり聞いたら
 木に触ると厄を回避できるという信仰」

がアラブにある、というのです。

京都の須賀神社の厄塚の柱を触ると
「厄払い」
になるといわれているようですし、
古来から
「木は精霊を宿す」
といわれて
樹木に宿る精霊を木霊(こだま)といい、
山に「ヤッホー」と大声をあげると
山びこで反響して声が還ってくるのは
「因果応報の教訓」
だけではなく、
木霊(こだま)の仕業、という迷信もあります。

また、沖縄県に伝承される木の精は
「キーヌシー」
といって、
妖怪・キジムナーはキーヌシーの一種だともいわれています。

また、山には神が宿るとされて、
古来から日本人は
山や海、川、森林、大木、石などの
自然そのものに神が宿るという自然崇拝・自然信仰の考え方があり、
沖縄の御嶽(うたき)はまさにその典型です。

私も意識はしていないものの、
周りからみれば自然崇拝派なのでしょうが、
実際にコーヒー山でも、邪心あふれる方は
次々に山に入れないような状況に陥っていますから
コーヒー山も、スピリチャルスポットといえそうなのです。

今日のテーマの
「無念無想(むねんむそう)」
というのは、
仏教では、
「無我の境地に入りすべての想念から離れること」
を意味し、
あらゆる雑念をはらい、すべての想念から離れ、心が透明になり無我、無心の
禅宗で行われる“坐禅(ざぜん)”の境地になることで、
老子の
「無為自然の瞑想」
も、これに近い意味があります。

「リンゴの奇跡」
というと、
青森県の木村秋則さんが、
堅忍不抜(けんにんふばつ)の末に
絶対不可能といわれたリンゴの自然栽培を成し遂げた
立派な方ですが、
今回名護市図書館からお借りした本、
「ニンジンの奇跡(赤峰勝人・著)」
でも、
私にとっては実に興味深い記事を発見しました。

著作権に触れたら、以下の転用は削除することにして
興味深い部分をそのまま書き写しましたので
まずはご覧ください。

ニンジンの奇跡.JPG

第五章 循環の中に生かされる
種を撒くときは心穏やかに
 植物は本当に繊細です。
 私たちの心を
見透かしているのではないかと思うときさえあります。
 種を撒くときも、その種に気持ちを集中していないと、
 見事に発芽しなくなります。
 ましてや怒りをもって撒くと、種が死んでしまいます。
 うそだと思うでしょうが、何度も経験しましたし、
 そういう例を嫌というほど目撃しています。
 あるとき、かつて学校の教師だったという人が畑を手伝いに来ました。
 とてもプライドの高い人で、何かのことでカッとなったのでしょう。
 一緒に畑でキュウリの種を撒いていたのですが、
 突然、怒って口をきかなくなりました。
 振り返って顔を見ると、真っ青な顔をして、かなり怒っている表情でした。
 「ははぁ」と思って、彼女が撒いたところに、
 あとで印をつけておいたのです。
 キュウリは四、五日で発芽するので、四日経って畑に行ってみると、
 案の定、印がついているところだけ、
 まったくキュウリが生えていませんでした。
 「種を撒いている途中に、あんた怒ったやろ。だから、ここから生えんやったんよ」
 と言いましたが、プライドの高い人だったので、納得がいかないようでした。
 とにかく怒りの心で種を撒くと、種は発芽しません。
 …


著者の赤峰勝人さんは、
大分県臼杵(うすぎ)市で
無農薬、無化学肥料の循環農法で野菜を育て
問答塾、百姓塾、なずなの会を組織されている
生産者です。

私は新聞やNHK、本などは
今まで誤っているところが多々あるし、
変に洗脳しようと感じるので、
基本的に全部は鵜呑みにしないことにしてします。
前述の記事も、
単純に「面白い」とか「興味深い」というだけではなくて、
私自身もそういう経験というか、
似たような経験がけっこうあって、
この記述を見て
「なるほど、やはりそういうことだったのか」
と“ガッテン”したわけです。

キツネが王子さまにアドバイスしたように
「心で見る」
なら、
私はなおさら
「コーヒーの立場」
で考えてあげなければいけないことに
改めて気づきました。

夏目漱石が英国留学から帰国し、
本郷区駒込千駄木町(現・文京区向丘)の借家で書き上げた、
 吾輩(わがはい)は猫である。
 名前はまだない。
 どこで生まれたかとんと見当がつかぬ。
 何でも薄暗いじめじめした所で
 ニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。
 吾輩はここで始めて人間というものを見た。
 しかもあとで聞くとそれは書生という
 人間中で一番獰悪(どうあく)な種族であったそうだ。
 この書生というのは時々我々を捕えて煮て食うという話である。
 しかしその当時は何という考もなかったから別段恐しいとも思わなかった。
 …

で始まる「吾輩は猫である」でも、
「猫の立場」
から見ていますよね。

生まれて間もなく捨てられて名前もないくせに
エラソーに自分のことを吾輩という猫が、
苦沙弥(くしゃみ)先生の家に転がり込んでくる。
人間は不徳なものだと車屋の”黒”から教えられた吾輩は、
人間ウォッチングを鋭く行う。
苦沙弥先生の門下生・寒月、美学者の迷亭、
詩人の東風などがやって来ては太平楽や俗世間に対する攻撃などを並べて語り、
さまざまな人間模様が垣間見える。
というSTORYです。

明日からなお一層
「コーヒーの立場」
に立って作業をしないといけません。
posted by COFFEE CHERRY at 21:14| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの品質を高めるための考え方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月04日

コーヒー山のヘビを見て、ヘビの前進メカニズムを考える

コーヒー山では今まではヒメハブには出会っても
ハブは見たことがありません。

ハブは夜に活動することが多く、どちらかというと夜行性ですから、
夕方帰宅する私と入れ違いで山で活動しているために
たぶん遭わないのだろうと思います。

それでも我が家に隣接するバナナ園では夕方ハブを見ていますし、
また、ビバリーヒルズの豪邸のように
我が家から新聞受けまでは約100mも離れているのですが、
そこまでの道では、日差しが強い日中に
道を横断しようとした2m級大物ハブが、
地元の人の軽トラックで、ハブを轢くときにハンドルを切ったことで、
ハブがタイヤで摺り切られている無残な
礫(れき)死体を見たこともありますから、
「ハブは太陽を浴びたら死ぬ」
というような迷信は信じないことです。

私はたまたまハブと出会わないだけで、
やんばるでは特に
「日陰はヘビに要注意」
ですから、私も気をつけていますし、
コーヒー山の見学に来られる方も、
軽装の方には事前に
「冬以外は長そで、長ズボン、長靴、手袋、帽子は必需品」
と注意するようにしているのです。

沖縄の冬ではヘビは冬眠せず、
寒さで動きが相当ニブくなるだけで
外見からは固まっているように見えても
冬眠しているわけではないのです。

冬以外の日中のコーヒー山では
昼行性のヘビとよく出会うことになります。

リュウキュウミドリヘビ111003-1.JPG
 黄緑色が綺麗で俊敏なリュウキュウミドリヘビが
 とぐろを巻いて、スダジイの木の方を見ていました。
 おそらく獲物がいるのだと思います。
 ヘビがとぐろを巻いた時は、近寄らない方が賢明です。
 とぐろを巻いた状態では、ヘビは360度の全方向に
 注意を払うことが出来て、迫り来る敵に対して
 瞬時に攻撃が打てるからです。
 そのため、こういうとぐろ状態では不用意に近づくと危険です。


リュウキュウミドリヘビ111003-2.JPG
 これもリュウキュウミドリヘビです。
 実際はもっと綺麗な黄緑色なんですが、
 私の撮影技術が未熟なために
 なかなか原色の綺麗さがデジカメで撮影出来ませんね。
 画像のようにクネクネと前進して長くなっているときのヘビは
 攻撃態勢にすぐに入れないので無防備でスキがある状態なのです。


ヘビを見ていて、不思議に思うのは
「脚がないのにどうやって前に進むことができるんだろう?」
ということです。

「クネクネ蛇行するからだよ」
と言う方もいるでしょうが、
クネクネ蛇行しても前に進むとは限りませんよね。

野球場やサッカー場で観客が行う「ウェーブ(波)」のように
ヘビの全身の筋肉が波打っているわけでもなさそうだし、
ヘビの腹部が特別な動きをしているわけでもなさそうです。

ガラスヒバァ111003-1.JPG
 俊敏だけど臆病な
 ガラスヒバァ(烏+沖縄方言のヘビという意味)です。
 ヘビの腹部はキャタピラ風ですね。
 枝を動いているときでも、
 キャタピラが波打っているようには見えません。


ガラスヒバァ111003-2.JPG
 雨水を溜める黒バケツの中で
 オタマジャクシを食べるガラスヒバァを発見。
 アナコンダのように俊敏に水中を縦横無尽に泳ぎます。
 水中に潜って1分くらい水面に出てきません。
 それにしてもどうやって中に入り込んだのかは不明。


ヘビがクネクネ蛇行することが前進することに
つながっているとするなら、
プールで泳ぐ時の泳法の要領とか
ローラースケートやアイススケートの前進する要領、
あるいは陸上自衛隊の歩伏前進など
そういったことにどうもヒントがありそうです。

特にスケートや歩伏前進では
身体の動きや足の動きが、
ヘビの蛇行と何となく似ていますよね。

ヒメハブ111003-1.JPG
 ヒメハブの子供です。
 画像では大きそうに見えますが体長は17〜18cm程度です。
 ヒメハブは私が“地雷ヘビ”と名付けているように
 ジッと動かずに獲物が近くに近づいた時に一気に襲うヘビですから、
 「子供が居た」ということは近くに親がいる、ということになります。


ヒメハブ111003-2.JPG
 私と出会った時に、
 子供ヘビはすでに臨戦態勢の状態に入っていました。
 頭が三角形をしていますし、ヒメハブというように
 「ハブ」という名前が付いているように
 “毒ヘビ”の必要条件は充分満たしています。
 また、ハブは身を護るために
 「子供の方が毒性が強い」といわれていますから
 ヒメハブでも子供といえども注意は必要なのです。


ヒメハブ111003-3.JPG
 作業する場所で子供ヘビは怒ってとぐろを巻いていますから
 何かの拍子で咬まれても困るので、
 長い枝をとぐろに刺し込んで道の反対側に飛ばしたら
 画像のように木にからまってしまいました。
 頭から数センチのところに、赤い点のようなものが見えますが
 もしかしたら、私の長靴の底のスパイクピンの痕(あと)で
 私が子供ハブに気づかず踏んづけてしまい、
 それで怒っていたのかもしれませんね。


最強といわれる恐竜ティラノサウルス・レックス(T・レックス)は
約8500万年前の中生代白亜紀に出現した陸生恐竜で
その2000万年後の白亜紀末に恐竜や翼竜、
アンモナイト、海生爬虫類などが大量絶滅するまで
T・レックスは肉食動物の頂点に君臨していたようです。

そんな爬虫類が全盛だった中生代白亜紀ですが、
一部の弱いトカゲたちは、
他の強い肉食動物の標的となって逃げ回るのが精一杯で、
自分たちが安心してエサを探すことが出来ないことで
彼らは地上をあきらめ、
土の中のモグラやネズミをエサにしようと考え、
地中に潜るのに邪魔な手足を退化させて胴体を細長くしたのが
ヘビの始まりといわれています。

コーヒーブログでは爬虫類画像が多く出てきますが
私は爬虫類が好きなのではなく
たまたま出会うことが多いからです。
posted by COFFEE CHERRY at 18:50| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒー山の動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月03日

今日は恵みの雨で「陰雨者時之餘」

倭人在帯方東南大海之中、依山島為国邑。
旧百余国、漢時有朝見者、今使訳所通三十国。
従郡至倭、循海岸水行、歴韓国、
乍南乍東、到其北岸狗邪韓国、七千余里

自郡至女王国万二千余里


倭人は帯方(たいほう、現在のソウル付近)東南大海の中にあり、
山島に依りて国邑(こくゆう、集落の中心)をなす。
旧百余国。漢の時朝見する者あり、今、使訳通ずる所三十国。
郡より倭に至るには、海岸に循って水行し、韓国を歴(へ)て、
乍(しばらく)南し乍(しばらく)東し、
その北岸、狗邪韓(くやかん)国に到る、七千余里。

郡より女王国に至る万二千余里。


というのは、
その考証解読のしかたにより
新井白石の大和(幾内)説や本居宣長の九州説
あるいは木村正昭先生の沖縄説まで入り乱れて
場外乱闘さながらの論争が幾百年繰り広げられながら
真相はまだまだ藪の中のようです。

この書き出しは
「魏志倭人伝」
とされていますが
『魏志倭人伝』
という書物はありません。

邪馬台国は沖縄だった111003.JPG
 木村正昭先生の本。なかなか興味深く
 何度も図書館で借りて読みました。


三世紀後半に晋(しん)朝の修史官・陳寿(ちんじゅ)によって
編集されたといわれる「魏・呉・蜀」の歴史を扱った
あまりにも有名な“三国志”の中に
魏から見た、廻りの諸国について書かれている
「東夷伝(とういでん)」
が魏書にあり、
この中に高句麗(こうくり),馬韓(ばかん),弁韓(べんかん),
辰韓(しんかん)等の諸部族について記した部分があって,
その列伝の最後に、ようやく「倭」について記述した部分が登場し、
この部分が「魏志倭人伝」とよばれているのです。

魏が、ことさら“倭”だけを取り上げて書き記したわけではなく,
東アジア全体の様子を書き残したついでに,
よくわからない倭の事も書き加えた、
という程度なのですが
約二千の漢字で記された、他の東夷の国々のことより
記述が長いわりに抽象的な内容になっていることで、
その考証解釈が難解になっているわけです。

森の卵・比嘉さんのハーブ園111003-1.JPG
 8月上旬に沖縄に大きな被災をもたらした台風9号の前日に、
 東村の比嘉利正さんのハーブ園に伺った時の画像。
 枝葉が茂っています。


もう20年くらい前になりますが、
TBSのテレビ番組『ギミア・ぶれいく』で、
糸井重里氏や石坂浩二を中心としたプロジェクトチームが結成され
壮大な徳川埋蔵金発掘が行われました。
覚えている方も多いはずです。
古文書や金属探知機、風水、スピリチュアルまで動員して
地下数十メートルまで巨大な穴を重機で掘りながら、
廃材や坑道跡とかは見つかるものの、
肝心の金銀財宝は最後まで見つからず、
「ここじゃなかったのかも…」
という落胆させる結論が最終回でしたね。

番組では
幕末の大政奉還当時勘定奉行だった小栗忠順が
「赤城山に埋めた」
と決めつけたのですが、
明治時代から3代にわたって財宝発掘に挑戦している方が
小さい東照権現像とか銅板を発見しているとか
古文書を歴史学者が解読したり
怪しげな霊能者たちが祈禱(きとう)してみたり
あげくには
「利根川をさかのぼる船から、何かを赤城山中へ運び込むのを見た」
というような昔の伝承まで引っ張り出してきて
重機であちこちダイナミックに掘り進めて、
ついには巨大な穴を掘っただけで、
重機操作の会社だけが大儲けしたような印象でしたが
インパクトがある企画でした。

銀行が無い昔は、財宝はどこかに隠すしかないのですが、
後の子孫以外に発見されないように隠すのですから
証拠も根拠も論拠があるはずがなく、
偽証やウワサ、ウソの古文書など
推定の域を出ないのですから、
冷静に考えれば見つかるわけないのです。
といいながら、私も最後まで番組を観ていたのですが。

この番組で言ったのかどうか忘れましたが
童謡「かごめかごめ」の歌詞は
「囲め囲め、囲った中の鳥居はいついつ出やる…」
というような、
どこかの神社の中というようなニュアンスで
埋蔵金の在り処を示しているサイン、という説もあるようですから
どじょう政権も増税やムダな朝霞・国家公務員宿舎建設を避けて
税外収入の一環として
徳川埋蔵金発掘に挑戦してみてもいいかもしれません。

森の卵・比嘉さんのハーブ園111003-2.JPG
 先週末に東村の比嘉利正さんのハーブ園に伺った時の画像。
 覆っていた枝葉が台風で飛ばされ、新しい葉が出始めています。
 さながら床屋さんに行ってスッキリしたような感じですね。
 コーヒー山もこれと同様の現象ですが、
 猛烈な台風の被災もなく木々が残っているのは奇跡的なのです。
 これは比嘉さんのハーブ園が、開拓時に周りよりも一段低くしてあり
 防風対策がしてあるからです。



脱線が長くなりましたが、
中国の二十四史の1つ「三国志」の魏書の中に
「王粛伝(おうしゅくでん)」
という魏の儒学者・王粛伝(おうしゅく)の言葉が記されています。

魏略曰、云々、人有從學者、遇不肯ヘ而云、
必當先讀百遍、言讀書百遍而義自見、
從學者云、苦渇無日、遇言、當以三餘、
或問三餘之意、
遇言、冬者歳之餘、夜者日之餘、陰雨時者之餘也
 

魏略に曰く、云々、人に從學者の有り、
遇のヘ(おし)へ肯(がえん)ず而(しか)して云わく、
必らず先(ま)ず讀(よ)むこと百遍を當(あ)たるなり、
讀書百遍而(しか)して義を自ら見ると言う、
從學者の云わく、渇く日の無くして苦なりと、
遇の言わく、三餘(さんよ、三余)を以って當(あ)たるべし、
或るもの三餘之意を問ふ、
遇の言わく、冬は歳之餘、夜は日之餘、陰雨の時は之の餘也



森の卵・比嘉さんのハーブ園111003-3.JPG
 東村の「森のハーブガーデン 森のたまご屋さん」の卵は  
 沖縄一、日本一というより世界一の卵です。
 EMとか木酢とかを配合飼料に微量混ぜたくらいで
 “こだわり”と称するゴマカシ卵の次元とはかけ離れた、
 比嘉利正さんが自身で納得するまで突き詰めた独自の
 安全な薬草やサプリメントで育てた究極の卵です。
 田園調布で1個150円の卵が売られていることを
 初めて知った時は驚きましたが、
 比嘉さんの卵はこの種の卵と比較するべきではありません。
 ウソだと思ったら、試しに食べてみたら判りますよ。
 特に卵かけご飯にすれば。
 発送可能な箱や運送会社が最近決まったようで
 本土からの受注も可能になりましたが、
 注残が数百箱あるそうで、なかなか入手困難でもあります。
 
 画像はシークワーサーです。
 比嘉利正さんの理念は
 「自然の森林をイメージして、そこで安全な飼育と栽培をする」
 ところにあり私の理念と重なる部分が多いのですが、
 ハーブ園での栽培でも、安全な鶏糞がないので、
 「それなら自分で安全な鶏糞を作りだそう」
 ということで、安全なエサ作りと飼育方法で行った
 卵や鶏糞ですから、もう他の類似品とは違うのです。




「魏・呉・蜀」三国時代の魏の国の董遇(とうぐう)という、
たいへんな勉強家がいて、多くの弟子が彼のもとに集いました。
彼は弟子に学問を教える時は
文書の読み方を教えるだけで、解読解説はせず
弟子に何度も何度も繰り返し本を読ませました。

彼は
「読書百遍自(おの)ずから通ず」
と言い、
「何度も反復して内容を音読することによって
 書物が表したい意味を、自然に自分の中で消化することができる」

と考えていたのです。

たしかに、私も受験生の頃や中間・期末テストの前に
徹夜で丸暗記した知識は、テスト終了とともに、
いつしか右から左式に忘れてしまいましたが、
その後コーヒー栽培に取り組むうちに
不勉強が思い知らされて、多くの本を読むようになりました。
何度も何度も読むうちに、徐々に核心に触れる部分が
知識として判りかけてくるような気がしますし、
自ら考えて理解できた知識は忘れにくいし、
さらにもっと知りたくなってくるものです。

董遇はまた学問をするにあたって
「“三余”を利用すべし」
と主張しました。

「冬者歳之余、夜者日之余、陰雨者時之余」
の三つの“余”です。

つまり
 ・冬者歳之余
  冬の時期の、天も震え地も凍るような天候の時には、
  外では何もできないので時間が余る

 ・夜者日之余
  夜は暗くて何かしようとしてもできないことが多いが、
  ほとんどの人々は家で休んだり寝たりしている

 ・陰雨者時之余
  雨が降ったり、天候が悪いときは、
  活動が不便でただ家で暇をもてあましている

ということで、
董遇は
「やる気があれば時間はいくらでも見つけることが出来る。
 農作業(仕事)の出来ない冬(歳の余)と夜(日の余)と
 雨(時の余)の“三余”を利用して
 学問に費やし、かつ何度も繰り返して本を読み込めば
 必ずその成果が出てくる」

といっているのです。

沖縄農業は夏野菜やハウスの果樹などを除くと、
10〜5月がメインですから、
沖縄の冬は
「農作業をむしろしないといけない季節」
なので、
沖縄では“夜”と“雨”の「二余」を有効利用しないといけないのです。


国頭村伊江付近の海岸111003.JPG
 サスペンスドラマの約束ごとといえば「海辺の崖」で、
 主人公と犯人、有力な登場人物が人為的に崖に配置されて
 主役が犯人を説得し、犯人がとうとうとすべてを告白するまで、
 周りは立ちすくして自供を聞き、やがて警察が到着するのが
 お決まりのパターンですが、
 国頭村の東海岸でも風光明媚な崖があちこちにあります。
posted by COFFEE CHERRY at 19:26| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの品質を高めるための考え方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月02日

コーヒーの希少種のタネ植えと育苗に炭粉を活用

童話「はなさかじいさん」は日本人であれば誰でも知っているはずですが、
私も人やモノの名前がすぐに思い出せなくなりつつあり
あらすじも断片的にしか思い出せなくなりました。

自信はないのですが、おそらくあらすじは、
たしかこんな感じだったと思います。
 ・親切でやさしいおじいさんの家の隣に意地悪じいさんが住んでいた
  (正直じいさんだったかな、童謡が正直じいさんだったような…)
 ・やさしいおじいさんは犬を飼っていた
 ・その犬は裏の畑で「ここ掘れ、ワンワン」と鳴き、
  やさしいおじいさんがそこを掘ったところ、大判小判がザクザク出てきた
 ・その話を聞いた隣の意地悪なおじいさんは、その犬を借りて、
  自分の家の裏畑に連れていき、犬に「さあ、鳴け」とけしかけ、
  しぶしぶ犬が鳴いた場所を掘るとガラクタがたくさん出てきて、
  怒った意地悪じいさんは、犬を殺してやさしいおじいさんに遺体を返す
 ・やさしいおじいさんは落胆し、犬を埋めて墓(or塚)をつくり、
  その上に1本の木を植える
 ・その木は一晩で(or数日で)大木となり、
  やさしいおじいさんはその木を切って臼(うす)を作り、お餅をつく
 ・するとお餅をつくたびに、また大判小判がザクザクこぼれ出てきた
 ・それを知った意地悪じいさんは、その臼をかりて、自分もお餅をつくが、
  お餅をつくたびにガラクタがザクザク出てきたので、
  またまた怒った意地悪じいさんは臼を焼いてしまう
 ・やさしいおじいさんは灰となった臼を持ち帰り、その灰を冬の枯れた木に撒く
  (冬じゃなくて春だったかも)
 ・すると、桜や梅の花があたり一面に咲いた
 ・そこにちょうど殿様が通りかかり、殿様はあまりの不思議さと見事さを喜び、
  やさしいおじいさんにたくさんの褒美をあげた
 ・それを見ていた隣の意地悪じいさんは、自分も殿様から褒美をもらおうと画策し、
  殿様の行列を待ち構えて、やさしいおじいさんが残した灰を枯れ木に撒いた
 ・しかし枯れ木に花は咲かないどころか、
  撒いた灰がお殿さまの目に入るアクシデントに
 ・怒った殿様は意地悪じいさんを牢屋に入れてしまう

というような話だったでしょうか、
おばあさんも登場していたかもしれませんが、まあいいや。

ストーリーとしては
「情けは人のためならず」
ということの教えだったと思いますが、
花咲かじいさんが
「枯れ木に花を咲かせましょう」
と言いながら灰を撒き、
枯れ木に美しい花を咲かせた
というのは、
単に
「童話の話でしょ?」
とは言い切れず、一理あるのです。

草や枝木、木材など植物を燃やした灰は
「「草木灰(そうもくばい)」
といわれていて
 ・カリウム
 ・カルシウム
 ・マグネシウム
 ・マンガン
 ・ケイ素
 ・鉄
 ・ゲルマニウム

など、
肥料成分が含まれています。
(窒素は0%)

カリウムのほとんどが水溶性なので
土と混ぜると比較的植物に早く吸収されるといわれていますし、
木材を多く含む灰はアルカリ性が強くなり、
微々たるものでしょうが土壌改良という期待も出来るかもしれません。

枯れた木を生き返らせることは不可能にしても
元気がない木であれば、
植物の灰をかけることによって
復活して花を咲かせることも有り得るかもしれませんから、
「枯れ木に花を咲かせましょう」
というのは、
理にかなっていると思うのです。

なぜ花咲かじいさんかというと、
先日希少なコーヒーのタネを頂いて、
タネ植えを行っていますが、
「灰もいいけど、炭粉を表土に撒きたい」
と以前から思っていたからです。

今回、希少なタネを頂いたことで
炭粉をどうしても入手したくなったのです。

土のう袋111002.JPG
 炭焼きの方から直接買った炭粉。
 土のう袋にパンパンに詰まって1袋800円。
 重量は30kgはありそうで重いです。
 やんばるの伐採した木ということですから
 スダジイが中心なのだと思います。


もちろん、
「灰と炭は字は似ているものの作り方や性質が少し違う」
ということは何となく理解しているつもりですが、
コーヒー山やタネ植えでは
「草木灰よりも炭の方が効果が長続きするかも」
という単純な動機で、
草木灰よりも炭の方に興味がありました。

実際には、炭の効果というのは農業の世界でも
厳密には明らかになってはいないのですが、
「炭を撒いた方が良い」
ということは昔から経験的に知られています。

開封111002.JPG
 炭を入れた土のう袋を触るとゴツゴツしていたので
 A品以外の不良の炭や割れた炭、掃き集めた炭のmixで
 完全な「パウダー状の炭粉じゃないな」と思っていましたが、
 開封してみると厚さ数ミリの板きれ状の炭が入っていました。


炭のメリットは
 @保水効果
 ・炭はたくさんの細孔に水分を蓄え土の保水力をUP
  炭の表面積は1g当たり200〜400uあるといわれています
 ・水やりの手間を省き、干ばつに効果
 A有用微生物に住みかを提供する
 ・有機物を分解する有用微生物や、不溶性のリンを溶かし出して、
  植物の根に供給してくれるVA菌根菌などの住みかになる
 B肥料の保持、ミネラルの供給
 ・過剰な肥料を保持して雨水などでの流忘を防ぎ、利用率を高める
 ・炭化したことでミネラル分も溶解して植物に効果がある
 C通気性を高める
 ・炭の細孔には空気(酸素)も豊富にあり、微生物や植物の根の酸欠を防ぐ
 D遮光
 ・光をさえぎり、また冬場はマルチのように表土に撒けば、
  太陽光を吸収して遠赤外線を出して、地温上昇に役立つ可能性もある

といった一般的な「炭の効用」は
いろいろな本にも載っていますが
「貝殻を粉砕して焼き、炭にして使う」
という方法もあるようです。
貝殻はカルシウムやホウ素、ミネラルを含んでいますが、
雨水での溶解量は微々たるものなので、
貝殻をクラッシュして焼いて炭にして
貝殻焼性カルシウム、つまり
「水溶性ミネラル資材」
として植物に与える、というのですが、
ここまでは私は出来ない、というかする必要性がありません。
これなら海岸のコーラルを、塩分は無視して
花咲かじいさんのようにバラ撒いた方が簡単で楽ちんですからね。

炭を出す111002.JPG
 板チョコをスライスしたような炭を板の上に出しました。
 このままでは使いにくいので、粉砕しなければいけません。


また、東海大学では、
光線や電磁波などの波動を、
炭が音波や超音波に変換して発すると、
その音波を好む細菌が増殖し、
それらが他の細菌に影響して別の菌も増殖し、
「炭があることで微生物が活性化し、増殖する」
という研究が行われているようで、
この研究論文も見てみたいものです。

自然界で音波や超音波を出すのは炭だけでなく
河川や海辺の黒っぽい砂でも出しているし、
炭になっていない樹木や切り出した材木でも
植物の種類によって様々な音を出しているらしく
山川草木、渓声山色のほとんどすべてが
光やその他の電磁波を、音波や超音波に変換して
生きている細胞に働きかけ活性化を促す、
という研究論文があるようですから、
私には清々しいフィトンチッドの香りしか判りませんが
森林はさながら交響楽団るんるんのようなものなのかもしれませんね。

U字溝で粉砕111002.JPG
 自宅周辺には掘り起こしたU字溝があちこちに置いてあり、
 「おそらく、もう誰も使わないんだろうな」
 と独断で判断して、1個無断拝借してきました。
 基礎部分にブロックを置いて、その上にU字溝を置きました。
 上下反対と思われるかもしれませんが、
 逆U字にすると、小槌(こづち)で炭を叩いた時に
 炭が飛んで行ってしまうために、この置き方にしました。


松尾芭蕉が元禄2年(1689年)5月27日(旧暦なので、新暦に直すと7月13日)に、
の立石寺に参詣した際に詠んだ俳句
「閑(しずか)さや 岩にしみ入る 蝉(せみ)の声」

「奥の細道」に収録されている、あまりにも有名な俳句ですが
コーヒー山では、これを少し変えて
「閑(しずか)さや フィトンチッドと 炭の声」
としたいところです。

ふるいにかける111002.JPG
 一輪車に土を載せておき、
 小槌(こづち)で叩いた炭を網にかけて
 ふるいにかけて細かくなった炭が土に落ちる仕組みですが、
 我ながら、なかなか原始的でアナログな作業です。


posted by COFFEE CHERRY at 17:44| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの品質を高めるための考え方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月01日

雨水止めと穴掘りの作業

コーヒー山はスダジイなどの中高木の枝葉が森林を覆い、
地面の乾燥を防いでくれているのですが、
水道はもちろん、井戸もありませんから、
大きな黒バケツを山のあちこちに配置して
雨水を溜めこんでいます。

せっかく貴重な雨が降っても、
水は高いところから低いところに流れてしまいますから
地形的に傾斜地の山では
養分を含んだ貴重な水が道路まで流れ出てしまうのを
指をくわえて見ているだけでは忍びがたく
「棚田」をイメージして、
丸太などの廃材を雨水止めに置いて
雨水を止め、腐葉土をかけて保水させるような取り組みを行っています。

雨水止め111001.JPG
 コーヒー山の南西側の重機の道沿いです。
 画像右が山頂で左が斜面で下がっています。
 この傾斜地を分割して、
 ここよりさらに南側ではムンド・ノーボ、
 その手前がブルボンアマレロと苗木を植えていて
 この左側はハワイコナのモッカ種を植える予定です。
 雨水がダーダカ流れないように、
 画像のように廃材で雨水を“通せんぼ”をするわけです。
 これを斜面に何段階もすることによって
 少しでも雨水の流出を防ぎたいと考えています。
 特に谷のように雨水流出が集中する場所から優先して行っています。
 古代中国の春秋時代の斉(せい)の宰相・管中(かんちゅう)は
 「善く国を治める者は、必ずまず水を治める」
 といわれたそうですが、
 コーヒー山では、うまく水が治まるでしょうか。
 穴掘り画像はマンネリで珍しくないので今日はカット。


シンジュサンの繭111001.JPG
 先日の夜に自宅で出会ったシンジュサン(神樹蚕)ですが、  
 どうやらその繭(まゆ)らしいのを
 今日の作業中にクヌギの木の下で見つけました。
 作業中なので、あいにくスケールを持っていませんでしたが、
 大きさは親指大です。
 すでに中の住人は外に出て行ったようですね。
posted by COFFEE CHERRY at 23:04| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの品質を高めるための考え方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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