2014年01月25日

マルハニチロ系のマラチオン混入事件は「木を見て森を見ず」〜3-2

今日も長いダラダラ話なので、
見たくない人は早く退散して下さい。

マルハニチロホールディングスの子会社
「アクリフーズ」群馬工場で製造した冷凍食品から
農薬「マラチオン」が検出された中毒事件は、
群馬県警が、ついに関与したと思われる工場契約社員を特定し、
偽計業務妨害容疑で逮捕する方針を固めたようです。

同社の発表によると、1月20日の時点で、
同社群馬工場生産品対象商品数(想定)640万パックに対し、
回収数は、消費者からの返品が39万9247パックと
同社倉庫に返品済みの流通在庫509万7048パックで、
合計549万6295パック、つまり回収率は「85.9%」に上っています。
(消費者からの問い合わせは、累計95万4713件)

厚生労働省の1月21日の発表によると、
アクリフーズ群馬工場の冷凍食品による
健康被害が疑われる症状の発生件数は、
全国の自治体より公表された資料を取りまとめた累計件数は
「全国で2799件」
だそうですが、
返品回収率が高まったことで、
今後の被害の拡大は、それほど心配しなくても良さそうですね。

アクリフーズは、
「卑劣な犯人が意図的に農薬を混入した」
と、
いわば被害者といわんばかりの態度をとっているように見受けられますが、
同社は消費者からの最初の苦情を把握してから
商品回収の公表まで1か月半も要して
それが被害を拡大させてしまったことは見過ごせません。

被害を過少申告し、商品回収を避けようとする姿勢は
カネボウ化粧品(東京)の美白化粧品による白斑(はくはん)被害問題と同類で、
消費者第一といいながら、実際は利益第一主義だったのですから。

アクリフーズの企業理念は、
「アクリフーズが社会に存在する価値は何か。
 社会的使命、存在意義を定義しました。
 アクリフーズは、「食べる」場面で、
 お客様に美味しい、楽しい、嬉しい、すごいの感動を味わって頂くために、
 冷凍食品の限りない可能性を追求し、
 皆さまの明るく味わい豊かで、安全な食生活に貢献しています」

と冒頭にあり、
その後、
 ・食の感動をひろげる
 ・食の可能性をひろげる
 ・食の安心、安全をひろげる

が書かれています。

最後の「食の安心、安全をひろげる」では以下のように書かれています。
 何よりも身体に良いもの、安心で安全なものを提供することが、
 私たちアクリフーズの最も大切な社会的使命です。
 素材から生産、そしてお客様の口にお運びいただくまで、
 「アクリフーズなら大丈夫」と信頼される揺るぎない食品ブランドになるよう、
 努める所存です。


この立派な理念の通りなら、最初の苦情があった時に、
すぐに調査をして回収を指示していたはずです。

アクリフーズのHPによると
4年前の平成21年にISO22000の認証を取得しています。
ISO22000はISOの食品安全マネジメントシステムの規格で
この規格には
 ・緊急事態対応
 ・トレーサビリティシステム
 ・回収
 ・HACCP

等のシステムを包含していますが、
ISOではハインリッヒの法則を全社員に周知徹底教育されますから
(1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、
 その背景には300の異常が存在する)
それが最も認識していなければならないはずの
経営幹部が欠如していたことになるのです。

もう7年前になりますが、
 ・2007年1月 不二家が消費期限切れの原料を使っていた(JAS法違反)
 ・2007年6月 ミートホープが牛ひき肉の偽装表示(JAS法違反)
 ・2007年8月 石屋製菓が「白い恋人」などの賞味期限を改ざん(JAS法違反)
 ・2007年10月 赤福が消費期限の改ざん(JAS法違反)
 ・2007年10月 比内鶏の産地偽装(JAS法違反)
 ・2007年11月 船場吉兆の原産地表示違反、消費期限改ざん(不正競争防止法違反)

があり、
不二家や赤福はISO認証の立派な老舗で、永く
「消費者に愛されてきた銘菓」
を作り続けてきた企業であるにもかかわらず、
経営幹部の意識改革がなければ、
羊頭狗肉(ようとうくにく)、看板に偽りありと、
かえって不信を買うことになるのです。

立派な会社の社長室には、
仰々しく企業理念や社訓などが額縁に入れられて掲げられていますが、
いくらそれを暗唱したところで、それを遵守出来ないなら、
それは過去の遺物、化石に他なりません。
草葉の陰で創業者は泣いていることでしょう。

昨年、大阪の新阪急ホテルから始まった食品偽装でも
ホテル
 ・大阪新阪急ホテル
 ・ザ・リッツ・カールトン大阪
 ・シェラトン 都ホテル大阪
 ・天王寺都ホテル
 ・大阪国際交流センターホテル
 ・宝塚ホテル
 ・ウェスティン 都ホテル京都
 ・名鉄グランドホテル
 ・帝国ホテル
 ・ホテルオークラ
 ・椿山荘
 ・ハイアットリージェンシー東京
 ・都ホテル ニューアルカイック
 ・沖縄都ホテル
 ・奈良万葉若草の宿三笠
 ・大和屋本店旅館
 ・山のホテル
 ・箱根ハイランドホテル
 ・宮崎フェニックスリゾート シーガイア
 …


百貨店
 ・高島屋
 ・三越伊勢丹
 ・大丸松坂屋
 ・小田急百貨店
 ・そごう西武
 ・東武百貨店
 ・東急百貨店
 ・松屋
 ・丸井
 ・京王百貨店
 ・銀座三越
 …


日本を代表するホテルや百貨店、レストランなどが、
次々と偽装表示を公表しました。
(懲りない不二家は2007年の不祥事に続き、レストラン63店で、
 小さい牛肉を接着したステーキを「成形肉」と表示せずに提供しています)

一流の「お・も・て・な・し」をしているはずの立派なホテルや百貨店、大企業や
老舗、ISO認証企業などが食品偽装するようでは、
消費者は何を信じていいのか判らない、情けない時代になり下がり、
同時に、企業CMに惑わされることなく、
消費者がますます賢くなければいけない時代に入った、といえそうです。

白い恋人や赤福の2007年の食品偽装の、
さらに7年前の2000年(平成12年)3月、
雪印乳業大樹工場(北海道)で停電事故が起き、
脱脂粉乳の原料が高温のまま放置されたことで
黄色ブドウ球菌の毒素が大量発生。
この原料を再溶解した低脂肪乳などを同社大阪工場が原料として
乳児用粉ミルク「メガミルク」を製造、出荷し、
6月には最初の食中毒患者の届け出が保健所にありましたが、
雪印乳業(株)は事件直後の対応に手間取り、
商品の回収や消費者への告知に時間を要したため、
被害は13,420人に及んでしまいました。

その波紋が治まらない、2年後の2002年(平成14年)1月、
雪印乳業の子会社・雪印食品の牛肉偽装による交付金不正受給が発覚し、
親会社の雪印乳業は廃業・解散に至ったのですが、
そのグループ子会社として分社化していたのが雪印冷凍食品で、
「雪印の名前が社名にあると再建の足手まとい」
とばかりに、
2002年10月に「株式会社アクリフーズ」に社名を変更し、
2003年にニチロ(現マルハニチロ)に買収されて
アクリフーズは現在に至っているのです。
私は当初agricultureから「アグリフーズ」と社名を名付けたと思っていたのですが、
「アクリフーズ」なんですね。

社名はコロコロ変わっても、悪しき伝統はしっかり受け継いでいたことが
今回の被害を拡大させた主因といわれてもしょうがないのです。

同社は茨城県邑楽(おうら)郡大泉町、
地図で見ると埼玉県行田市の北、群馬県足利市の南、
栃木県佐野市の南西(佐野市というと西さんのご自宅があるところですね)に位置して、
太平洋戦争前、陸軍の九七式戦闘機や四式戦闘機「疾風」、一式戦闘機「隼」など
終戦までに計2万9925機の航空機を生産した中島飛行機があった軍事産業の拠点地で、
(三菱が設計した零戦の全体の約2/3も中島飛行機が生産)
それが戦後、三洋電機や富士重工業の工場になったようです。

大泉町にはアクリフーズの他に、
富士重工業大泉工場や味の素冷凍食品関東工場、
三洋電機東京製作所、凸版印刷群馬工場など大手の工場があり、
ブラジルやペリー出身の日系人も多く、
町の全人口の約15%近くが日系人が占めているようです。

三洋電機では最盛期は1万人以上の従業員を抱え、
年間数億円の法人税を納入していたようですが、
三洋の業績不振とともに工場の雇用環境も悪化し、
三洋は2009年(平成21年)パナソニックに買収されて以降、
昨年2013年5月には旧三洋の人員9割を削減するリストラ計画が発表されました。

企業城下町は、その企業が発展している時は好景気に沸きますが、
衰退期はOK牧場の決闘シーンの砂ぼこりが舞うような、
平家物語の冒頭部分、
 祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
 娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらは(わ)す。
 おごれる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。
 たけき者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ。

を感じてしまいます。
企業城下町は全国にありますが、
千葉県浦安市のオリエンタルランドのように
勢いがある企業があればいいですけどね。

アクリフーズの現在の従業員は294人、
その雇用形態は約8割がパートと嘱託(半年更新の期間工)で、
同社は中国山東省にも生産拠点があり、
そこから派遣された中国人研修生も含め外国人は11人だそうです。

朝5時〜23時の交代制、月給基本給14万2000円、
大手の工場の作業風景は、チャップリンの映画で、
機械に操られ人間の尊厳が失われるという「モダン・タイムス」を
私は連想してしまいます。
チャップリンが機械工になり、ネジを締める単調な作業ばかりすることで、
休憩中もその癖が治らず、上司の鼻や社長秘書のスカートのボタンを締めようとしたり、
道行く女性の服のボタンを締めようとしたりして病院に送られ、
工場はクビになる、という場面を。

アクリフーズ群馬工場では、現在生産ラインはストップ、
従業員は返品回収された商品の検査業務をしているようです。

経営幹部は保身を考え、しわ寄せは従業員に回る、という
いつもながらの構図ですね。
アクリフーズの夕張工場の製品からは異物の混入は見つかっていないのですが、
同社製冷凍食品の販売不振に伴い、
夕張工場でも減産と従業員の自宅待機も始まっているようです。

ところで、PB(プライベートブランド)商品というと、
ナショナルブランドとほぼ同品質の製品を、
より安価に仕入れることが出来て利益率が高まるために、
大手のスーパーやコンビニ、家電やホームセンター、ディスカウントストアなど
あらゆる分野で見かけるようになりましたが、
例えばセブンイレブンのPB商品「セブンプレミアム」は
必ず製造業社名入りになっています。
「誰が作ったか分からないのではお客様の信頼は得づらい」
という考え方なんですね。

「そんなの当たり前でしょう」
と思われるでしょうけど、
「安全・安心」を売りにしているイオンや西友などのPB商品の裏には
製造会社名が記されていないのです。

今回のアクリフーズ冷凍商品の回収に際しても、消費者の多くは、
PB商品も返品回収対象だとしたら、
製造会社名が記されていないと判りようがないですよね。
PB商品の製造会社の明記義務付けも
法の改正をすべきだと思います。

昨年の食品偽装では、
クマエビを「車海老」、バナメイエビを「芝海老」、
インドエビを「大正海老」と表記していたことも
消費者を欺いたのだから立派な詐欺だと思いますが、
まだメスを入れていない食材があるのです。
それは「お米」です。

魚沼産コシヒカリが、魚沼地区の生産量の数十倍が
全国に出回っているのは有名な話ですよね。

ブレンド米には内訳表示が法的に義務化されていないことで、
ブレンドした米の産地や生産年もきちんと表示しなくていいというのですから、
本来食用には向かない加工米や超古米などをブレンドしても
合法的に「国産米」として出荷出来てしまうのです。

日本人の主食のお米偽装は、根が深く歴史も長く、
いわばパンドラの箱なのです。

こうしたなか、存在感の薄い消費者庁は、来月から半年ほどの間、
食品表示の監視を担当する農林水産省の食品表示Gメンと、
お米の産地表示を監視する米穀流通監視官の合わせた約200人に、
消費者庁の職員を兼務させて、
外食のメニューについても監視させることにしたようです。

食品表示Gメンたちが、
「違反の疑いがあるケースを見つけた場合は、
 消費者庁が立ち入り検査をするなど必要な調査を行った上で、
 再発防止を命令するなどの措置を取る」
というのですが、
結果は期待薄でしょう。
こういうことは昨年の食品偽装前にやっておくべきことだからです。

沖縄のコーヒー栽培でも、
「実物見本を見せて注文を取り、実際に消費者に渡すのはニセモノ」
という古典的な詐欺の手口をするところがあり、
純粋に沖縄産を目指す生産者からすると大迷惑なところがまだあるのです。
くわばらくわばら。
posted by COFFEE CHERRY at 17:41| 沖縄 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | コーヒーの品質を高めるための考え方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月08日

マルハニチロ系のマラチオン混入事件は「木を見て森を見ず」〜3-1

食品大手マルハニチロホールディングスの子会社
アクリフーズ群馬工場で製造された冷凍食品に、
農薬マラチオンが意図的に混入され、
被害者地域が広範囲に及び、
年末から世間を騒がせています。
沖縄でも被害者が出始めています。

マラチオンは、
ダニ、アブラムシ、アザミウマ、ウンカなどに即効性があるとされている殺虫剤として、
「マラソン」と呼ばれることもあり、
ホームセンターや園芸店では「マラバッサ乳剤」という名称で売られていて、
誰でも自由に買えることが出来るのです。

食品製造ラインでは有機リン酸系農薬なんか使うはずがないので、
誰かが悪意を持って故意に混入させたことは間違いなさそうですし、
犯行現場は包装工程らしいので、
そこに出入りしている関係者の中に犯人がいるとするなら、
事件自体の解決は近そうです。

この工場での生産は市販用と業務用の商品を合わせて
年間8000万パックに上り、
回収対象は640万パックになっているそうです。

 8000万個÷365日=日産21.9万個
 640万個÷21.9万個=29.22日
約1カ月前の製造出荷分を回収対象にしているようですね。

回収といっても卸や販売店舗だけではなく
いつ頃買い置きしたのか不明の消費者宅の冷凍庫も対象になるし、
その後の信頼回復までを考えると
企業としては今後極めて深刻な問題になりそうです。

似たようなことは6年前の2008年にもありましたね。
JTグループの食品会社・JTフーズが、
中国の天洋食品が製造した餃子を輸入し、
日本生活協同組合連合会(生協、CO−OP)が販売し、
この冷凍餃子を食べた方が下痢や嘔吐など激しい中毒症状を訴えて
日本中を震撼させた、あの中国製ギョーザ中毒事件です。
事件後、JTブランドの冷凍食品は販売不振になり、
冷凍食品部門を加ト吉に譲渡するに至りました。
名前を変えて信頼回復を急ぐのではなくて、
「JTグループがどう変わったのか?」
が、信頼回復につながるはずですが。

この時の混入農薬も、メタミドホスなどの有機リン系殺虫剤でした。
マラチオン殺虫剤は誰でも買えますが、
メタミドホスは、日本では毒性が強いと判断されて農薬登録に至らず、
使用禁止、というより入手は困難です。
海外では農業用殺虫剤として(効能はマラチオンと同等)、
中国、米国、南米、オーストラリアなどで、かつて広範に使用され、
中国でも毒性が強いとして2003年に使用制限、
2007年に中国全域で農業での使用と販売を禁止、
2008年に前述の「ギョウザ中毒事件」があり、
2009年以降は輸出品も含めてメタミドホスの生産が禁止されたものの、
まだまだ中国では既製品はあちこちに無造作に置いてあるようですから、
また知ってか知らずか使われて、いつか問題になることでしょう。

今から19年前の1995年(平成7年)3月20日に、
国家転覆を目論んだ麻原彰晃(被告)率いるオウム真理教軍団が
東京の営団地下鉄で使ったことで有名になった「サリン」もこの有機リン系です。
毒ガス兵器で有名なVXガスも同様です。
言ってみれば、マラチオンやメタミドホスという物質は、
サリンやVXガスの親戚なわけです。

ちなみに致死量では、LD50が
・サリン  0.1〜0.01(mg/kg)
 (ガスとしての致死濃度は1㎥あたり100mg)
・VXガス  0.015(mg/kg)
 (ガスとしての致死量は1㎥あたり0.15mg)
・メタミドホス  10〜30(mg/kg)
・マラチオン  250〜600(mg/kg)


この聞きなれない「LD50」というのは
「急性毒性半数致死量」(単位「mg/kg」)
といって
いくらなんでも致死量の人体実験は出来ないので、
ラットやマウスなどの動物実験を行うのですが、「LD50」は
「実験動物に毒物を投与したときに、半数が死亡する体重1kgあたりの用量(mg)」
をいうようで、
LD50値は、毒性を示す用量による表示ですから、
値が小さいほど毒性が高いことになります。

「1kg中に○mg配合されている」
というのを○mg/kgと表示します。
1mg/kg=重量での含有率100万分の1(=1ppm)、1kg=100万mg、
昨日7日のNewsでは
「昨年10月5日製造の「チーズがのび〜る!グラタンコロ!」の衣部分で
 2万6千ppmのマラチオンを検出」
と書いてありましたから、
この衣部分のマラチオンは38.5mg/kg、
マラチオンの致死量は250〜600 mg/kg、
つまり「死にはしないけど、かなり危険」といえるでしょう。

LD50には、
皮下注射・筋肉注射・静脈注射・腹腔内注射・経口投与などがあり、
それぞれで数値が異なり、また動物によっても数値が違うようですから、
あくまで目安のアバウトな数値です。
ちなみに、ヘビ毒の毒性比較をする場合には、
咬まれたことを想定して、皮下注射で動物実験をするようです。

さて、その皮下LD50で比較する「日本三大毒蛇」の毒性は次のようです。
当然ながらLD50の数値が小さいほど毒性は強いことになります。

日本三大毒ヘビ
・ヤマカガシ  5.3 (mg/kg)
・マムシ  16 (mg/kg)
・ハブ  54 (mg/kg)
(毒性はヤマカガシが一番強く、マムシの約3倍、ハブの約10倍の強い毒性がありました。
 ハブ毒が最強と思っていましたから意外でした。
 ちなみにコブラ毒は0.5 mg/kgでヤマカガシの10倍、ハブの108倍と、さらに強烈です。)

天然毒素
・ボツリヌス毒素  0.00000032(mg/kg)
・テトロドトキシン(フグ毒)  0.0085(mg/kg)
・ニコチン(タバコ)  24(mg/kg)

医薬品
・ジギタリス  0.4(mg/kg)
(ホームセンターや園芸店で草花として売られていますがいいのかな?
 スズランも0.30mg/kgで猛毒ですよ。)
・モルヒネ  120-250(mg/kg)
・アスピリン  400(mg/kg)

食品
・カプサイシン(唐辛子の辛み成分) 60-75(mg/kg)
(唐辛子には1gあたりに3mgのカプサイシンが含まれているので、
 体重50kgの人が3000mg以上摂取すると命の危険がある、
 つまり1kgの唐辛子を食べると危険ということになりますから、
 キムチはそこまで食べないでしょうけど、
 カプサイシンダイエットは、サプリメントでは
 早期効果を期待して大量に飲むと危険が伴うということはいえそうです。)
・カフェイン  174-192(mg/kg)
・食塩  3,000-3,500(mg/kg)

さて、ここでカフェインが登場しました。
カフェインも多量に摂取すると死に至るのですが、
コーヒー=カフェイン
ではなく、
純粋なカフェインという物質としての話なので心配はいりません。

カフェインはアルカロイドという、植物の毒ですが、
人間には覚醒作用や解熱鎮痛作用があり、
眠気、倦怠感、頭痛に対する効果があることは間違いないので。
何にでも言えることですが
「百薬の長も、摂り過ぎは百毒になる」
ということなのです。

「LD50=174mg/kg」
は、
「体重1kgあたり174mgのカフェインを摂取すると、
 50%の確率で成人が亡くなる」

という意味ですから、
体重50kgの成人では、
174mg×50kg = 8700mg = 8.7g

料理やお菓子作りの時に、
大さじ、小さじとか出てきますが、
この量の目安は、
・小さじ 5g(すりきり一杯)
・大さじ 15g
といわれているので、
「体重50kgの成人は、カフェイン8.7g、小さじ大盛りで、50%の確率で亡くなる」
というのです。

コーヒーのカフェイン含有量は、
全日本コーヒー協会のHP資料によると
「コーヒー100mlには約60mg。紅茶、煎茶などにも含まれています。」
と書かれています。
(玉露は100mlあたり約120mgとコーヒーの2倍!)

「コーヒーカップ1杯は何グラムか?」
というと、
・エスプレッソカップ 20〜30cc
・デミタスカップ   60〜80cc
・レギュラー  100〜120cc
・マグカップ  180〜220cc
・カフェオレボウル 220〜250cc
などと、カップによって容量は違いますが、
私はマグカップで飲むので
ここでは
「マグカップ1杯200ml」
としておきましょう。

全日本コーヒー協会によるカフェイン含有量で換算すると、
「マグカップ1杯200mlのコーヒーのカフェイン量は120mg」
となり、
マグカップでコーヒーを何杯飲んだら
致死量「8.7g」に達するのかというと、
8.7g=8700mg
8700mg÷120mg=72.5杯

「1杯200mlのマグカップでコーヒーを72.5杯飲むと、
 成人の50%が死に至る」

というのですが、
カフェインは、
「摂取してから血中濃度が最高に達するまでの時間は30分〜2時間」
「血中消失半減期は4時間半〜7時間」
といわれているので、
「成人の50%が死に至るマグカップコーヒー72.5杯は、
 数時間内に飲んだら危険」

という前提なのです。

例えば4時間でマグカップコーヒー72.5杯を飲むとすると、
4時間×60分÷72.5杯=3.31
つまり、3分19秒に1杯ずつ4時間も飲み続ける、しかもマグカップで…。
そんなこと出来る人いないでしょう。

玉露のカフェイン含有量がコーヒーの2倍といっても、
玉露をマグカップで6分48秒に1杯ずつ4時間も
(合計36杯と4分の1杯)飲めるわけがないので、
「お茶やコーヒーでのカフェイン摂取は心配要らない」
といえましょう。


我が家では9歳になったラブラドール・レドリバーが家族として一緒に暮らしています。
彼は昨秋から、また腰を悪くして後ろ足で立てず、
室内では土下座状態で移動するので、
要介護状態になっています。

もちろん家族なので、日夜手厚い介護は当然ですが、
彼に以前、ノミ・ダニの駆除のために、フロントラインという、
首筋に滴下するタイプの駆除液を使っていたことがありました。

それを使うと、彼は苦しみ悶えていたのですが、
たしかにノミ・ダニの駆除効果は完全ではありませんが、
認められたために継続して、時々使っていたのです。

でも、これも成分を調べてみると、
「フェニルピラゾール系殺虫剤」
という医薬用外劇物で、
人体の皮膚に塗ると、すぐに吸収されて危険なものだと判り、
以降の使用は中止しました。

フェニルピラゾール系殺虫剤のLD50は、
・急性経口毒性(マウス) 1,366mg/kg 
・急性経皮毒性(ラット) 2,000mg/kg

我が家の犬は肥満大型犬なので成人並みの体重ですが、
ふつうの犬の体重が10kgとすると、
皮膚に20g、ヤクルト1本が65ccなので
ヤクルトの3分の1程度を体重10kgの犬に塗るだけで、
半数が死ぬ可能性がある危険な劇薬なのです。

説明書には
「安全でやさしい」
ようなことが書かれているのですが。

世知辛い世の中ですから、
身の回りには危険がいっぱいです。
特に口に入るものには相当な用心が必要です。


ここまでを1回目にしておきましょう。

ヤンバルクイナ20140103.JPG
 我が家の庭のブロック塀に、ヤンバルクイナのつがいが姿を表したところです。
 ここは西側ですが、南側、北側にはまた別のヤンバルクイナがやって来ます。
 目的はマイマイやミミズなどの捕食と、水浴びです。
 我が家近郊はヤンバルクイナの大繁殖地なので、
 カラスの次に目にする野鳥、というより
 せっかくタネ植えしたタネ、特に希少なカカオなども
 プランターを突いて食べてしまうので、害鳥の部類に入ります。
 今日は玄関前に彼らの糞があり、
 人の気配が無いと何羽か判りませんが、
 平気で庭に入り込んでいるようです。
 このあたりは元々彼らの居住区であって、
 彼らからすると私は怪しい侵入者ですから
 仲良く共生していきたいものです。
 彼らはとても警戒心が強く、よく見かけるものの、
 なかなか撮影出来ないのです。
තୀ㗝
posted by COFFEE CHERRY at 21:12| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーから学ぶ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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