2008年06月13日

イジュの花洗う雨

GW後から7月上旬にかけて、
沖縄は梅雨(今年は5月22日に梅雨入り)になり、
例年観光客が落ち込む時期になります。

本土では梅雨といえば
「紫陽花(あじさい)」
をイメージするように、
沖縄本島では「イジュ(伊集)」というツバキ科の花が
梅雨の時期に花を咲かせることで、
やんばるでは、梅雨を
「イジュの花洗う雨」
と表現することがあるのです。

イジュは、ヒマラヤから中国南部、
遠く琉球列島を経て小笠原までのラインに
分布しているようで、
奄美大島から八重山までの琉球列島で分布しているイジュは
琉球固有種といわれ、
樹高は20mに達する常緑高木で、
5月中旬〜6月の梅雨の時期に一斉に花を咲かせるのですが、
コーヒー山にもたくさん自生していて花盛りです。

イジュの花1.JPG

観光客が少ない時期に咲く花ですから、
本土の方では認知度がイマイチ低いかもしれませんが、
イジュの花は白梅を大きくしたような感じで
直径は4〜5cmくらいあって
一斉に咲いているのでよく目立ちます。

沖縄自動車道でも金武町あたりから北の道路沿いで
今の時期、白い花が咲いていたらイジュのはずです。

葉は細長い楕円形で表面は光沢があり、
先がとがって下向きになっていて
雨を逃がすようになっています。

果実や樹皮には毒があり、
昔は粉末にして海に投げて魚を捕るのに使われたそうですが、
「ヤギや牛が誤って食べて死んだ」
という話も聞きました。

イジュの花2.JPG


沖縄ではかつて1609年に
薩摩藩による琉球侵略がありましたが、
それ以降、琉球に入ってきたヤマトの歌と区別するために、
それまであった「ウタ」は
「琉歌(りゅうか)」といわれるようになった、
といわれていますが、
琉歌は、和歌の「五七五七七」と違って
「八・八・八・六」(計30音)の定型短歌で、
すべて沖縄の三線(さんしん)にのせて歌われる歌で
古典的な歌の多くは、
沖縄の古典舞踊と結びついているようです。

琉歌の半数以上は作者名が不明なのも特長で、
コーヒー山の与那から北に約6kmほどの
辺野喜(べのき)という集落にある石碑には
「辺野喜節(びぬちぶし)」
が掘られています。

「伊集(イジュ)の木の花や(ヌキヌハナヤ) 
 あんきよらさ咲きゆり(アンチュラササチュイ)
 わぬも伊集のごと(ワヌンイジュヌグトゥ) 
 真白咲かな(マシラサカナ)」


「伊集(イジュ)の木の花は、あんなにきれいに咲いている。
 私も伊集の花のように真っ白に美しく咲きたいものだ」

という、
伊集の木の花の清純な美しさに憧れて、
自分もそのように美しくありたいと願う女心を歌った内容で、
辺野喜集落では、
子供の満産祝い(誕生後7日目のお祝い)の祝宴の座で
歌われていた時代があったそうです。


明日のやんばるの天気予報では「弱雨小雨」らしいですが、
早朝から苗木を運搬して伐採と移植作業をする予定です。

イジュの花3.JPG
posted by COFFEE CHERRY at 19:36| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 移転準備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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