2008年08月28日

コーヒー山で優雅に舞うトンボA「リュウキュウハグロトンボ」

「日本は法治国家だ」
というと、
「官治国家とか人治国家じゃないのexclamation&question
という人もいて、
判断はいろいろあると思うのですが、
日本の法治国家としての原点は今から約1,300年前に
「大宝律令」
という
 ・ 律(刑罰法令)
 ・ 令(行政法、民法などの法令)

を制定し、
この完成によって官僚制度が整い、
中央集権の政治体制が出来上がり現在に至っているのです。

北山山頂0823.JPG
 コーヒー山の北山山頂です。
 コーヒー山はひょっこりひょうたん島のような
 ひょうたんを横にしたように山が2つあり、
 標高の高い山が北山で、
 その標高は約350mあるのです。
 コーヒー山の南側から苗木移植をしてきて、
 現在は北山を少し北側に越えるところまで
 苗木移植が進んでいます。


北山山頂から南側斜面0823.JPG
 北山山頂から南側斜面を見下ろしたところです。
 この斜面にもコーヒーの苗木はたくさん植えてあります。
 やがて成木になったときのことを考えて
 植えつける穴を掘るのですが
 自然の木を残しているために、それを避けていると
 どうしてもきれいなラインにならず
 ランダムに植えることになってしまいます。


大宝律令が西暦701年に制定され、
708年には和同開珎という日本最初の通貨が発行されて
710年に都を飛鳥の藤原京から平城京に移されたときから
奈良時代が始まりますが、
その2年後の712年には、
日本最古の歴史書「古事記」が天皇に献上され、
その古事記にはトンボが
「あきづ」
という名前で登場しています。

リュウキュウハグロトンボ2.JPG
 リュウキュウハグロトンボです。
 ハグロ(羽黒)トンボは北海道から九州まで
 生息しているのですが、
 沖縄に棲息するリュウキュウハグロトンボは
 画像からは判りづらいのですが
 ボディが金属光沢しているのが特長です。
 オスの方が青みがかって鮮やかなので、
 この画像のトンボはメスです。
 大きさは胴長約5cmでした。


リュウキュウハグロトンボ4.JPG
 沖縄は動物地理的な区分では東洋区に属するらしく
 北方系の種が主流の日本本土とは異なり、
 沖縄諸島では南方系の種が多く分布しています。
 沖縄で発見されているトンボは84種あり、
 台湾や東南アジアとの共通種が過半数の46種もあり、
 日本本土との共通種はわずか2種しかないのです。
 このリュウキュウハグロトンボも本土のハグロトンボとは
 特に胴体や翅の色が違っています。


前方後円墳で有名な仁徳天皇の娘を皇后にされた
第21代の雄略天皇(古墳時代前の456〜479年に在位)は、
皇位継承の候補者を次々と抹殺して即位したり、
即位後でも強大な権力をバックに反勢力へ迫害をしてみたりと
悪徳大魔王的な面もあった天皇ですが、
奈良県吉野郡の明日香村の南にあった離宮・吉野宮(別荘)の
近くの野原の小村が嶽(をむろがたけ)という山で
イノシシ狩りをしたときにアブにさされてしまうのですが、
ここで

 み吉野の 
 小村が嶽(をむろがたけ)に 
 猪鹿(しし)伏すと
 誰(た)れそ 
 大前(おほまへ)に奏(まを)す 
 やすみしし 
 我が大君(おおきみ)の 
 猪鹿(しし)待つと
 呉床(あぐら)に坐(いま)し 
 白栲(しろたへ)の
 衣手着(そてき)そなふ 
 手こむらに 
 虻(あむ)かきつき 
 その虻(あむ)を 
 蜻蛉(あきづ)早咋(はやぐ)ひ 
 かくの如(ごと) 
 名(な)に負(お)はむと 
 そらみつ
 倭(やまと=大和の国=奈良県)の国を 
 蜻蛉島(あきづしま)とふ


という歌を詠んだというのです。

その意味は、
「吉野の小村が嶽(をむろがたけ)にイノシシが潜んでいると
 誰が御前(ごぜん)に申し上げたのか。
 我が大君(おおきみ)が、イノシシを待とうとイスに座って
 袖(そで)の部分の腕のふくらみに虻(アブ)が喰いつき、
 その虻(アブ)を蜻蛉(トンボ)が素早く食べてしまった。
 このことを称(たた)えて名を負わせ、
 大和(やまと)の国を秋津嶋(あきづしま)と呼ぶ」

というような内容なのですが、
それから、その野原を阿岐豆野(あきづの)と
いわれるようになったようですが、
「秋津嶋(あきづしま)」
はその後範囲が広がって
(「嶋(しま)」は「島」なのか「州」が正しいのかは
  専門家でないので判りません)

「大和の国=本州」
から
「大和の国=日本国」
となって、
軍歌でも、その歌詞には
「秋津州(あきづしま)」
が多く登場していましたね。

リュウキュウハグロトンボ5.JPG
 トンボの語源は
 翅(はね)が透明で棒が飛んでいるように見えるので
 「飛ぶ棒」とか
 稲穂の穂が飛んでいるように見えることで
 「飛ぶ穂」とか
 諸説あって、決定打はないようです。


"トンボ"を「蜻蛉(あきづ)」と書いたものは
古事記の後の日本書紀や万葉集にも多数登場するのですが、
それらの話は長くなるのでカットしましょう。

リュウキュウハグロトンボ6.JPG
 このトンボは山間部の清流付近に棲息すると
 いわれていますが、
 渓流はコーヒー山から数百mも離れているはずで
 どうやって来たのでしょうかexclamation&question
 バナナロードの未開拓エリアの水たまり付近で
 この種のトンボをいつも見かけますが
 撮影時は夕方近くでしたからフラッシュ撮影で
 残念ながら見事な金属光沢が消えてしまいました。もうやだ〜(悲しい顔)


話は変わりますが、
私の住む南風原(はえばる)町の「南風」は
梅雨や夏の風を表わしますが、
隣接する東風平(こちんだ)は、
「東風」を“こち”と読み、
これは西暦901年に菅原道真が
九州の太宰府に左遷されることになったときに、
京の自宅で彼が大事にしていた庭の紅梅に別れを惜しんで
 「東風(こち)吹かば 匂ひをこせよ 梅の花 
  主なしとて 春な忘れそ」

(春になって東風が吹いたら、その風に乗せて梅の花の春を
 私が流されてゆく西の大宰府まで送ってほしい。
 主がいないからといって春を忘れてはいけないよ)

と詠んだ歌にも
「東風(こち)」が出てきて、
この場合は
「東風(こち)=都から吹く風」
として使われましたが
奈良時代の「東風=こち」が沖縄の地名で
昔から使われているのも不思議な気がしています。

オオシオカラトンボ.JPG
 北海道から沖縄まで全国どこでも見かける
 シオカラ(塩辛)トンボをひと回り大きくしたような
 オオシオカラトンボが
 山深いやんばるのコーヒー山でもよく出会います。
 このトンボはコーヒーの苗木付近を旋回していました。


オオシオカラトンボ1.JPG
 沖縄に棲息するオオシオカラトンボが
 亜種なのかどうかわかりませんが、
 メスはくすんだ黄色なので、
 この水色のオオシオカラトンボは
 オスということになりますね。
 コーヒーにとっての益虫でも害虫でもタダの虫でも、
 トンボは小さい昆虫であれば容赦なく
 捕獲して食べてしまいます。


要するに
日本は古墳時代あたりから
「秋津嶋(あきづしま)」
と呼ばれていましたが、
「蜻蛉洲(あきづしま)」
と書かれることもあるように
「日本は昔からトンボと縁がある国」
だということを言いたかったのですが
話がずいぶん長くなってしまいました。もうやだ〜(悲しい顔)

オオシオカラトンボ2.JPG
 トンボの4枚の翅には、それぞれに筋肉が付いていて
 独立して動かすことが出来るそうで、
 そのために飛行能力が優れていて、
 速く飛ぶこともホバリングも出来るのだそうです。


オオシオカラトンボ4.JPG
 トンボが翅を羽ばたく回数は1秒間に20〜30 回も可能らしく
 オオシオカラトンボはどうだか判りませんが、
 速いトンボの時速は80km/時にも達するのだそうです。


そういえば、ペルーのナスカの地上絵にも
トンボがあったような気がしますが…

コーヒー山付近0823.JPG
 コーヒー山のあたりは山々が連なっていて自然の宝庫です。
 沖縄は雪は降らないのでイエティはいないでしょうが、
 ビッグフットなんか出て来てもおかしくないような
 山深さなのです。
 こういう田舎で一番怖いのはビッグフットでもなければ
 ハブでもなく、ドロボー的な人間なのです。
 広大な国頭(くにがみ)村には警察官は
 わずかに6〜7人程度しかいませんし、
 通報しても到着するまで30分以上かかりますし、
 山深いことで携帯電話が通じないエリアも多く、
 好き勝手に農産物をトラックに積み上げるのを見つけても
 「頼まれてやってきた」と言って、
 黙々と作業を続けるようなパターンが多いらしく、
 盗賊は複数だし通報したとたんに反撃されることを考えると
 泣き寝入りすることが多いそうですから、
 黒沢明監督の「七人の侍」の
 弱い無防備の村みたいなところがあるのです。
 農産物だけでなく苗木や若木などの樹木の盗人も多く、
 そういうこともあってコーヒー山でも
 鉄製の門を取り付けざるを得なかったわけです。


posted by COFFEE CHERRY at 11:03| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒー山の動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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