2009年03月05日

コーヒー苗木移植の再開

沖縄は12月から梅雨前までの降雨量が少ないのですが、
東シナ海に発生した前線の影響で、
今日も明け方から恵みの雨が降っていて、
ひと雨ごとに春が近づいているのを
実感出来るようになりました。

濃霧に包まれるコーヒー山.JPG
濃霧に包まれたコーヒー山の入口部分です。
この後、霧雨になりました。
このポッカリとした約2千坪は
剪定した“ひこばえ”の成長が急で
山が復元を急いでくれています。


今日は二十四節季の
「啓蟄(けいちつ)」
で、
江戸時代の後期、
徳川家斉(いえなり)が15歳で第11代将軍に就任した
天明7年(1787年)に出版された暦の解説書
「暦便覧」
によると、
啓蟄(けいちつ)は、
「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出れば也」
という、
「大地が暖まって、冬の間地中にいた虫が穴から出てくる頃」
とされています。

バナナロード沿いの松.JPG
コーヒー山の入口部分には松の大木が並んでいます。
この松は東側(画像左)の枝が折れていて、
西側の枝が残っていますから、
この地形では過去に何度も
東側からの強風があったことがわかるのです。
コーヒー山では地形ごとに大木の姿を見て
風の流れを読むようにして伐採しています。


古代中国で太陰太陽暦を使用していた時代に、
季節を現すための工夫として
太陽の黄道(こうどう)上の視位置を24等分して、
365日 ÷ 24 = 15.20
約15日ごとに季節を表わす名称が付けたものが
「二十四節季(にじゅうしせっき)」
ですから、
今日から15日後の3月20日が
「春分(しゅんぶん)」
となるのですが、
その15日間を、さらに細かく5日ごとに3等分したのが
「七十二候(しちじゅうにこう)」
で、
それぞれ5日ごとに
「初候、次候、末候」
という分類になっています。

バナナロード090227.JPG
山の所有者が30年前に自ら作った私道で、
コーヒー山では「バナナロード」と呼んでいますが、
山に来るたびにこの道路の頑強さには感嘆してしまいます。
この道を作るだけでも相当な難儀だったと思いますが、
この道路から重機を入れ、
山を縦横無尽に開拓されたそうですから、
そのバイタリティには敬意を払うのは当然ですが、
これがあってコーヒー山のあちこちが平坦になっているので
他の山とは地形が違い、
コーヒー栽培に最適な環境になっているのです。


啓蟄(けいちつ)では、
・ 初候(3月5日〜9日)
「蟄虫啓戸(ちっちゅう こを ひらく)」
冬蘢りの虫が出て来る
・ 次候(3月10日〜14日)
「桃始笑(もも はじめて わらう)」
桃の花が咲き始める
・ 末候(3月15日〜19日)
「菜虫化蝶(なむし ちょうと けす)」
青虫が羽化して紋白蝶になる
となっていますが、
沖縄では桃の花が咲くのは毎年2月で、
東北・北海道では4月下旬〜5月上旬というように、
季節の事象は地域で時期が異なりますから、
沖縄の気候風土に合わせた
「沖縄での二十四節気」
を、
コーヒー山での虫たちを観察しながら
いずれ作成するつもりなのですが、
コーヒー山では厳冬期でも
「オキナワキノボリトカゲ」
の子供たちと何度も遭遇していました。

キノボリトカゲ090227−1.JPG
 冬に見かけるオキナワキノボリトカゲの子供は
 全長3〜10cmと、大人の約20cmの半分以下で
 自衛隊の斑点型迷彩のような擬態色をしています。
 時々もう少し濃いバージョンも見かけますが、
 オスとメスの違いなのかもしれません。


オキナワキノボリトカゲは夏ごろに卵を数個産んで、
約2ヶ月で孵化するといわれていますから
ヘビや鳥などから逃れられた子供たちが
厳冬期では凍えてスローモーになりながらも
懸命に生き抜こうとしている姿は元気をもらえるのです。

キノボリトカゲ090227−2.JPG
 ふつうのトカゲと比べるとオキナワキノボリトカゲは
 「ミニ・恐竜」のようでとても愛嬌があります。
 冬の時期は地表をゆっくり歩いたり
 木の幹で動かなかったりと
 動きが鈍いので鳥のピンポイント攻撃に
 遭いやすいのではないかと心配してしまいます。


オキナワキノボリトカゲはもちろん爬虫類ですから
分類上の
「爬虫綱(はちゅうこう)有鱗目(ゆうりんもく)」
では
トカゲはヘビと仲間同士になり、
トカゲが出始めたということは
同時にヘビも活動し始めたことになり、
コーヒー山での作業も油断禁物になるわけです。

沖縄では毎年ヘビ咬症被害が100名前後いますから
この「100選」には入らないようにしないといけません。

大人のキノボリトカゲ.JPG
 大人のオキナワキノボリトカゲはこんな感じです。
 ますます「ミニ・恐竜」化していますが、
 頭部がもっと大きなタイプや背中がゴツゴツして
 イグアナっぽいようなタイプもいます。


昨年末から中断していたコーヒーの苗木の植え付けは
先週の2月27日(金曜)から再開しました。

イッペー090303−1.JPG
 那覇市の漫湖公園では
 「イッペー」が満開に咲いていました。
 「イッペー」はノウゼンカズラ科の木ですが
 南米原産の落葉高木で
 春に葉を出す前に花を咲かせます。
 約20年前にオリオンビール社が、
 「花の国際交流事業」として
 南米から苗木を持ち込んだのが
 沖縄で普及するきっかけだったようですが、
 沖縄では黄色の花が主流です。
 トランペットのような形状の通り、
 英語名ではGolden trumpet treeとなっています。
 (和名ではコガネノウゼンといいます)


現在のコーヒー苗木の移植場所は
バナナロードに隣接した林床地で
ここは北側にまだまだ植えられる場所はあるのですが、
重機の道の1段下にも並行して割り合い平坦なエリアもあって
当面栽培面積的には困らないはずです。

イッペー090303−2.JPG
 南米原産の「イッペー」は
 ブラジルの国花のイペー(Ipe)のことですが
 (アルゼンチンやパラグアイでは「ラパーチョ」)
 南米ではモモイロノウゼンというピンクの花が多いようで
 “南米の桜”と言われているそうです。
 沖縄方言で「イッペー」というのは
 「とっても、たくさん」という意味だそうで
 ブラジルのIpeと混同して
 「イッペー」になったのでしょう。
 我が家の庭の我が家のイッペイは
 数年前の台風で被害があってから
 まだ咲いていませんが花の色はピンクです。

posted by COFFEE CHERRY at 15:03| 沖縄 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 移転準備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
雪の少なくなった札幌の人は、気温5℃で<春ウララのしあわせ〜>と書いていました。
沖縄では<ひと雨ごとに春が近づいている>んですか?(笑。)
もう気温はどの位になっているのでしょう。
関東に住んでいる自分の感覚では、札幌はまだまだ真冬、沖縄はもう初夏?!
春の訪れを感じるのは、地域によって結構違うものですね。
良く考えてみると、気温よりも太陽の光の具合で、春を感じているような気もします。
関東の春はあともう少しかな。

「七十二候」や「オキナワキノボリトカゲ」、「イッペー」等、色々勉強になりました。

Posted by カムイ at 2009年03月06日 00:15
ブラジルではイペー(Ipe)、アルゼンチン、パラグアイではラパーチョ(Lapacho)と呼ばれるタベブイア(Tabebuia)には色々な種類があります。

ピンクのタベブイアでは、タベブイア・インペティギノーサ(Tabebuia impetiginosa、葉の縁にギザギザがある)、タベブイア・ロセア(Tabebuia rosea、モモイロノウゼンともいう。葉の縁が滑らか。中米に多く分布)、タベブイア・ヘプタフィラ(Tabebuia heptaphylla、パラグアイからアルゼンチン辺りに分布し、比較的耐寒性がある。T. impetiginosa に比べて枝ぶりが密で、葉や花が小ぶり。成長が遅い)などがあります。

黄花のタベブイアにはタベブイア・クリソトリカ(Tabebuia chrysotricha、コガネノウゼンともいう)、タベブイア・クリサンタ(Tabebuia chrysantha、キバナノウゼンともいう。主に中米〜南米北部に分布)、タベブイア・アウレア(Tabebuia aurea、ギンヨウノウゼンともいう。パラグアイ、アルゼンチン北部、ブラジルのパンタナール地方に分布。葉が細長く夾竹桃のような形をしていて、少し白みがかった緑)などがあります。
Posted by para at 2010年02月07日 00:17
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