2009年07月05日

コーヒーの葉が平たい理由を考える

7月4日はアメリカ独立記念日で、
アメリカ合衆国にとって非常に重要な祝日です。
今から233年前の1776年7月4日に
フィラデルフィアの大陸会議で
独立宣言書に署名をした日ですが、
アメリカ合衆国がKingdom of Great Britainからの独立が
正式に認められたのはその7年後の1783年になるのですが、
この翌年の1784年にドイツでは35歳になったゲーテが
植物について徹底的な観察を行い始めた年で
ゲーテは茎と葉を同一の器官ととらえて
「その先端が葉に、基部が茎になる」
と考え、
1790年には
 「(花も含む)植物の地上部が
   茎と葉の変形だけで成り立っている」

ことを説いた
「植物変態論」
を刊行し、
それ以降植物の形態は、
 ・ 茎
 ・ 根
 ・ 葉

の3つで構成されていて、
コーヒーやヒマワリ、アサガオ、サクラなどの
一般的な種子植物では
「花は茎と葉の集まり」
なのだそうです。

コーヒーの葉090704-1.JPG
 コーヒーの葉は
 表面のクチクラ層がピカピカ輝いていて
 見ていて飽きないどころか、
 おもわず話しかけてみたくなります。


当時の日本は
11代将軍・徳川家斉の時代で
「暴れん坊将軍」で名高い
8代将軍吉宗の孫・松平定信が老中になって
祖父の享保の改革を真似た
懐古主義的な寛政の改革を断行して失敗するのですが、
ゲーテが「植物変態論」を刊行した1790年には
松平定信が「鬼平犯科帳」で有名な
火付盗賊改役・長谷川平蔵の提案で
石川島に人足寄場をつくり、
無宿人に職業訓練を行っています。

ついでに、NHKの時代劇「陽炎の辻3」の時代設定は
老中が悪政で名高い田沼意次(おきつぐ)の時代で
大げさの演技の雑賀泰造に命じて
主人公の坂崎磐音(いわね)を抹殺しようと
刺客を次々に送り込んでは失敗するのですが、
老中田沼意次は10代将軍・家治の死と共に
失脚したのが1786年で、
この次の老中が松平定信になりますから、
「陽炎ノ辻―居眠り磐音 江戸双紙 (双葉文庫)」
は小説といえども
時代設定ではゲーテが生きた時代と重なっているのです。

コーヒーの葉090704-2.JPG
 コーヒーの葉を眺めていると
 「いつごろからこういう形になったのexclamation&question
 と聞いてみたくなります。


古植物学の権威西田治文・中央大学教授の
「植物のたどってきた道(NHKブックス)」
によると、
植物が海から陸に上がったのは
「4億7000万年前から4億5000万年前の間」
で、
陸の植物は乾燥から身を守らないといけないので、
それを防ぐため表面に『クチクラ』という
空気や水を通さない特別な層をつくり上げ、
そうすると今度は空気などが通らず
光合成ができなくなるため、
ガス交換をする気孔という穴をつくったことや、
海から陸に上がった理由は、
「光合成に使えるCO2の量は、
 水中よりも空気中の方が多いため、
 徐々に効率のいい陸へ進出していった」

と興味深く書かれていますから、
コーヒーの木を
「数億年の時を経て進化した、現段階では完成された形」
として眺めているだけで、
神聖で崇高なオーラが放たれているような
特別な神々しさを感じ、
同時に、移入種であるコーヒーが
ヤンバルの在来種と仲良く共生してもらえることを
願わずにはいられないのです。

コーヒーの葉090704-3.JPG
 光を効率的に集める楕円形をしたコーヒーの葉は
 また1枚のムダもないはずで、
 人智では及びもつかない繊細で芸術的ながら
 人間より進化した生物なのです。


前置きが長くなりましたので今日の本題に戻りましょう。
植物が生長するためには、光エネルギーが必要です。

光エネルギーを使って光合成を行う葉の工場は
個々の細胞ですから
葉は、これらの工場がたくさん集まった光合成の大工場群、
つまり一大コンビナートというわけですが、
それは葉が光エネルギーを
最も吸収しやすい形をしているからで、
植物は茎や主幹という支柱で太陽の光に近づき、
葉という受光装置で光を吸収する構造となっていて、
ということは葉は光を吸収しやすい形、
つまり基本的に平面状の形になっているのです。

平面状の形の葉には、
円形やハート形、楕円形、線形など
いろいろな形があり、
コーヒーは楕円形の形をしていますが、
葉の形や大きさは、
葉の大きさや強さと密接な関係があるようです。

葉は平面状であれば三角形でも円形でも正方形でも
あるいは座布団や畳ほどの大きさだとしても
理屈としては有り得るのですが、
葉は光を受ける器官ですから、
光に垂直に向いていることが望ましく、
例えばA4の大きさの四角い紙の角を持って
紙の平面を垂直に持ち上げようとすると
紙は地面と平行になる前に先が垂れ下がってしまいますから
垂れ下がらないようにするには小さく切る必要があり、
面積を出来る限り大きく残すように切るためには
手で持っている部分は大きくて
手から離れるにしたがって
だんだん小さく先細りするように切ると
楕円型や卵形の形といった実際の葉の形になるわけです。

コーヒーの葉090704-4.JPG
 葉の工場で酸素を作ることを「光合成」といい
 ここで作られた酸素を吸って、
 また植物が作った栄養を食べて
 動物や昆虫が生きていることを考えると
 植物の葉は地球の中で一番大事な工場といえそうです。


枝から葉柄という部分だけで葉は枝とつながっているので
植物の種類によって
葉の形が工夫されていったのだと思いますが、
さらに面積を大きくするためには、
薄い紙より段ボールのような厚い紙にした方が
より強度が増して垂れ下がりにくくなるのですが、
今度は葉の重さも増して
枝や茎と葉の結合部に大きな力がかかり、
葉が厚かったり大きかったりする植物は
葉柄も太くなっているわけです。

葉には葉脈という
水分や養分が流れる管が走っていますが
この葉脈も、葉が垂れ下がらないように
役立っているのです。

コーヒー山の発芽090704-1.JPG
 梅雨の影響と思いますが、
 昨年10月25日にコーヒー山に種植えしたムンド・ノーボが、
 なんと8ヶ月も経って次々に発芽してきました。
 秋植えは冬を経由するために
 どうしても発芽まで時間がかかってしまいますね。


コーヒー山の発芽090704-2.JPG
 こちらは春植えしたムンド・ノーボで、
 種をつぶした時のベトベト状の液が付いたまま
 種植えしたものですが、
 こういう自然に近い方法の方が発芽率も
 圧倒的に高いようです。


こうしてコーヒーの葉を眺めると、
長さが10cm内外の楕円形の形をして
表面がクチクラ層でコーティングされていて、
さらに葉の外側が波打ってデコボコしているのですが、
葉の外周が波打っている理由は、
私の個人的見解ですが
光をさらに効率的に受けられるような
仕組みになっているのではないかと思うのです。
日中は真上から、朝夕は斜め横から、
というように差し込んでくる光を
より効率的に得るために
また、コーヒーの原産地の緯度や高度、
土壌などの地質的環境や
気象的環境なども相まって
現在の葉の形まで進化してきたのかな、
と思うと、
「コーヒーってすごいんだな」
と、ますます感嘆してしまうのです。

コーヒー山090704.JPG
 7月4日(土曜日)のコーヒー山の林床地です。
 梅雨明け後5日間雨が降りませんでしたが
 この日は時おり恵みのにわか雨があったり
 陽が差し込んだりしましたが、
 黒ポリポット苗木の移植が順調に出来ました。

posted by COFFEE CHERRY at 23:58| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーから学ぶ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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