2011年05月25日

ヤンバルのコンロンカはコーヒーの親戚

沖縄の梅雨は
「那覇ハーリーに始まり、糸満ハーレーで終わる」
といわれていて、
那覇ハーリーは観光化されて例年5月のGW中に行われ、
今年は5月3〜5日に行われました。
今年の沖縄地方の梅雨入りは平年より早く
4月30日でしたから、まあだいたい合っていますよね。

糸満ハーレーは例年、旧暦の5月4日に行われますが、
今年は6月5日(日曜)のようですから、
平年に比べて雨量が多い今年の沖縄の梅雨も
来月上旬には明けるのでしょうか。

国頭(くにがみ)村の東西の横断道路(県道2号線)や
太平洋側の県道70号線には、
「沖縄の梅雨の花」
として知られる
イジュやコンロンカが咲き乱れています。

イジュ110521-1.JPG
 沖縄本島では金武町より北の酸性土壌
 国頭マージでしか生えない、
 照葉樹のツバキ科 ヒメツバキ属で、
 沖縄では西表島にもイジュの原生林があるそうです。


イジュ110521-2.JPG
 ジメジメ・ジトジトの何かとマイナスイメージの多い梅雨でも
 イジュの白い花はひときわ明るく目立っています。
 梅雨の見かたを変えれば、雨で綺麗に洗われた新緑や
 新芽を出して成長する森林の息吹といった
 自然の恵みを感じることが出来る時期ですし、
 何より肌に優しい湿度も豊富な時期ともいえるわけです。


イジュ110521-3.JPG
 「綺麗な花には毒がある」、「綺麗なバラにはトゲがある」
 あるいは「毒ある花は美しい」など、いろいろ言い方はあるように、
 イジュにも“毒”があります。
 サポニンという毒で、この樹皮を袋に入れて
 叩いて樹液を出して川の上流に漬けると
 川下の魚が浮かび上がってくるそうで、
 昔はこういった使い方をしていたようです。


イジュ110521-4.JPG
 イジュは花には毒性はないようで、
 蝶やミツバチを始めとした虫たちが集まってきます。
 本島北部の養蜂農家では貴重な蜜源として
 「イジュのハチミツ」も販売されています。
 画像は林床地にバタバタと落ちている
 イジュの花です。


コンロンカは、
南西諸島から台湾にかけて自生していて、
「常緑半蔓性低木」
という、
直立性またはつる性の低木で、
「白い葉」
が最初に目に入り、とにかく目立ちます。

コンロンカ110521-1.JPG
 コーヒーやジャスミンなど、白い花はよくありますが、
 黄色い花の周りの「白い葉?」も綺麗です。


「白い葉」に見えるのは
葉ではなく、“苞(ほう)”という
花やつぼみの基部にあり
それらを保護するための葉っぱ状のもので
本当の花は、黄色い綺麗な星形の筒状花です。

コンロンカ110521-2.JPG
 白い葉っぱのような“苞(ほう)”は、
 花部の周りに5枚つくようです。


コンロンカ110521-3.JPG
 コンロンカの白い苞を見ていると、
 クリスマスのポインセチアの赤い葉を思い出してしまいます。


コンロンカは
「アカネ科コンロンカ属」
ですから
コーヒーやクチナシ、ノニ(ヤエヤマアオキ)の親戚なのです。

コーヒーノキは
「アカネ科コーヒーノキ属」
クチナシは
「アカネ科クチナシ属」
で、
ともに「アカネ科」の仲間になります。
コーヒー山にはクチナシも自生しています。

アカネ科植物は
熱帯系の草本や低木で、
アルカロイドを含む種が多いのが特長で
コーヒーノキのカフェインはアルカロイドという
一種の“毒”なのです。
そのためにイノシシ被害もありません。
鳥害が少ないのもそのせいかもしれません。

アカネ科キナ属のキナの樹皮には
マラリヤ特効薬キニーネというアルカロイドを含んでいます。

植物図鑑や百科事典、ネットのWikipediaなどで花名を調べると
分類(科、属)や学名、和名などが書いてありますが、
地球上の全ての生物の種は、永い時間の経過とともに
増えたり減ったり、絶滅したりを繰りかえして現在に至っています。

すべての生物は、
1種類の生物から順々に
樹木の幹からたくさんの枝が次々に分かれていくように
枝分かれ的に進化してきたと考えられていますが、
生物の進化的関係を樹木的に表現した図を
「系統樹」
といい、
根本的な最初の大分類を“界”といっています。

アリストテレスから中世までの分類では、
 ・動物界
 ・植物界

の2種類に分けていましたが(二界説)、
その後、三界説、四界説と増えて
18世紀になって、スウェーデンの博物学者カール・リンネが
五界説
 ・動物界
 ・植物界
 ・菌界
 ・原生生物界
 ・モネラ界

 (細胞核を持たない原核生物の全てを含む生物界)
を提唱し、
「界・門・綱・目・科・属・種」
というような
今日の生物分類法の主流が創り出されました。

「コーヒーノキ」
でいえば、
 ・植物界
 ・被子植物門
 ・双子葉植物網
 ・アカネ目
 ・アカネ科
 ・コーヒーノキ属


私たち「人間」は、
 ・動物界
 ・脊椎動物門
 ・哺乳綱
 ・霊長目
 ・ヒト科
 ・ヒト属
 ・ヒト 
となっています。

中山110520.JPG
 コーヒー山の真ん中の山に
 昨年8月31日の台風7号で
 直角に折れた木がそのままになっていて
 (まだ生きているために切断できない)
 台風のすさまじさを物語っています。


そういうわけで、
「コンロンカやクチナシはコーヒーの親戚」
になるといっても、
「それでも、ちょっと違うでしょう」
という方には、
例えば、
「ナス科」
 ・唐辛子
 ・ピーマン
 ・パプリカ

はスパイス系で何となく似ていませんか?

あるいは、
「ユリ科」
 ・ネギ
 ・ニラ
 ・ラッキョウ
 ・ニンニク
 ・タマネギ

だって似ているでしょう。

「シソ科」
 ・バジル
 ・ミント
 ・タイム
 ・セージ
 ・バジリコ
 ・ローズマリー
 ・シソ

も何となくハーブの同類っぽいですよね。

でも
「バラ科」
 ・バラ
 ・リンゴ
 ・梨
 ・ビワ
 ・アンズ
 ・ピラカンサ
 ・桜
 ・梅
 ・桃

こうなってくると、科目といっても
さすがに幅広いことが判ってきますね。

重機の道110520.JPG
 コーヒー山の中腹を南北に走る平坦の道には
 ハワイコナのモッカ種の苗木ポットが
 1,000個ほど置いてあるかな、
 苗木たちは移植まで
 コーヒー山の環境に慣れ親しんでもらっています。


台風2号が沖縄に接近中です。
今のところ28日(土曜日)21時頃に
沖縄本島南端に到達する速度で進んでいますが…、
困ったものです。
posted by COFFEE CHERRY at 23:54| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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