キノボリトカゲが載っているのを発見しました。
スピルバーグ監督の映画
「ジュラシックパーク」
に登場する“恐竜”を思い出すような姿をしていますが、
1980年代のTV‐CMでお茶の間の人気者になった
エリマキトカゲの仲間なのです。
キノボリトカゲは、
亜熱帯の動物なわりに暑さは苦手のようで、
直射日光は避けて木陰で生息していて、
危険を感じると、
素早く木をラセン状に回って逃げてしまいます。
また、恐竜同様に昼行性の肉食系ですから、
蛾の幼虫やマイマイ、バッタ、アリといった害虫だけでなく、
セミなどのタダの虫や
カエル、カマキリ、クモ、テントウムシ、
ミミズなどの益虫まで、
生きている昆虫なら何でも食餌にしています。
昨夕は、コーヒーの苗木の葉の上に載っているところに
出会いましたが、
キノボリトカゲはコーヒーの木に対して、
直接的には利害関係はありません。
キノボリトカゲの天敵は、
・ ネコ
・ マングース
・ ヘビ
・ 人間
です。
これまで、
住宅地の緑地から山地まで広く生息する普通種だったのが、
除草剤や農薬散布する農地が多い環境悪化的側面や
ペット用に乱獲されたり、
捨てネコやマングースに捕獲されたりして
個体が減少した人為的側面などで、
近年絶滅が危惧されるようになったようで、
・ 環境省のレッドデータブックでは、絶滅危惧U類
・ 沖縄県のレッドデータブックでも、絶滅危惧U類
に
「オキナワキノボリトカゲ」
として登録されています。
レッドデータブック(RDB)とは、
絶滅のおそれのある野生の動物や植物の
種名のリストを記載したデータブックのことで、
これらの危機の度合いを
いくつかのカテゴリーにランク分けしていることが特長です。
環境省によるレッドデータのカテゴリー
・ 絶滅 Extinct (EX)
・ 野生絶滅 Extinct in the Wild (EW)
・ 絶滅危惧 Threatened
・ 絶滅危惧I類 (CR+EN)
・ 絶滅危惧IA類 Critically Endangered (CR)
ごく近い将来に野生絶滅の危険性が極めて高い
・ 絶滅危惧IB類 Endangered (EN)
近い将来に野生絶滅の危険性が高い
・ 絶滅危惧II類 Vulnerable (VU)
絶滅の危険が増大している種
・ 準絶滅危惧 Near Threatened (NT)
存続基盤が脆弱な種
・ 情報不足 Data Deficient (DD)
評価する情報が不足している種
・ 絶滅のおそれのある地域個体群
Threatened Local Population (LP)
地域的に孤立している個体群で、
絶滅のおそれが高いもの
付属資料として扱われている
過去の参考記事
2005年7月29日 沖縄といえば「キノボリトカゲ」
今朝の自宅庭のアカバナー