2011年12月17日

神秘的で魅力的なコーヒーの葉の並び方

山紫水明処の珈琲山では、いろいろな植物が群生しています。

冬の季節になると森林内の樹木の樹勢が弱まり、
木の種類の判別がしやすくなります。
しかもこの時期に花が咲いていたら、さらに判りやすいです。
縁に細かな鋸歯(きょし)が並び
クチクラ層でピカピカした厚手の葉は
ヤマツバキ(ヤブツバキ)で、
これから赤やピンクの花を咲かせます。
タネには良質の油(椿油)が含まれていますが、
搾油(さくゆ)して精製するなんて、
なかなか出来ませんが、
新鮮な葉には、タンニン、クロロフィルなどが含まれているようで、
葉をするつぶし、切り傷、擦り傷、おできなどの患部に塗布すると
効果があるようですし、
花を乾燥させて煎じると、
滋養強壮、健胃・整腸に効果があるらしいです。

コーヒー山に自生する在来植物の多くには
きっと漢方薬的な効能があるはずですし、
また、山を歩き回っていても
木の名前を知っていたり、
その樹木や植物の生態を知っていると楽しいですよね。

そういう木の種類の判別基準のひとつが
「茎に葉がどのようについているか」
という葉序(ようじょ)で
葉が対生(たいせい)についているのか、
互生(ごせい)についているのかは
大事な目安になります。

葉の根元にあたるところは節(ふし)と呼ばれているのですが、
互生(ごせい)というのは、
茎の節に1枚の葉が互い違いに出ていることで、
珈琲山の代表的な照葉樹林である
ブナ科のスダジイ(イタジイ)やイジュを始めとして
樹木の多くはこれに該当します。

1つの節に茎をはさむように2枚の葉が左右対称につく対生樹木は、
クスノハカエデ.(カエデ科)やゴモジュ(スイカズラ科)、
シマタゴ(モクセイ科)などわりと少なく、
コーヒーは、その対生で葉がついているのが特長です。

コーヒーの枝葉111217.JPG
 コーヒーの葉は幹に左右対称の対生(たいせい)に付いている。

樹木は、枝に多数の葉を付けた方が
たくさんの光を受けられるのですが、
葉と葉の重なり合いがあまりに多いと、
下の方にある葉には
上方の葉の隙間を透過した光しか当たらなくなるので、
受光効率が悪くなります。
そこで、コーヒーの葉序は、
葉と茎を接続している小さな柄、
つまり葉柄(ようへい)部分を少し伸ばし
葉どうしの重なり合いが少なるように
葉身を互いに離れるように付けているのです。

重なり合うコーヒーの枝葉111217.JPG
 コーヒーの枝葉は成木になるにしたがい密集してしまいます。
 陽が当たらない葉は、当然光合成がしにくくなります。


さらに、
光合成をするという葉の役割の面から
葉身の上面が上空を見上げるように並び
受光効率が高まるように並んでいて、
茎と葉身はほぼ一つの平面を形成しているわけです。
天狗のアイテムの団扇(うちわ)はヤツデの葉ですが、
コーヒーの枝葉も、ひとつの面状になっているのです。

毎日見ていると何かと見過ごしがちですが、
注意深く観察すると、
コーヒーは、なかなか神秘的で魅力的な木なのです。
まさに
「たかがコーヒー、されどコーヒー」で、
コーヒーはなかなか侮れません。
日々、コーヒーはいろいろなヒントを出してくれているのに、
私がなかなか気づいてあげられないのが、もどかしいところです。

コーヒーの枝葉111217-2.JPG
 緑色の若い茎は、動きやすいように断面が凹型になっていて
 その枝に付いている葉と同じ面を形成するために
 90度近く茎をねじる。
 ねじりの修正が終わると、茎の断面は円形状になる。


posted by COFFEE CHERRY at 18:14| 沖縄 ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | コーヒーの基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月22日

コーヒーの葉がピカピカツヤツヤしている理由とは



「キューティーハニー」
は、
アンドロイドの如月ハニーが主人公のアニメでしたが、
「キューティクル」
というと、
シャンプーやリンスのCMで
髪の毛を顕微鏡でヘビのように拡大して
「髪の毛の表皮にあたる魚のウロコのような組織」
だと説明されています。

コーヒーの葉1.JPG

一方、植物のツバキ(椿)という名は
「艶葉木」
が語源ともいわれているように、
ツバキの葉の表面はツヤツヤしているのですが、
葉の光沢は表面に
「クチクラ」
という蝋(ロウ)を主成分とするワックス層があるために
葉がピカピカツヤツヤしているのですが、
クチクラ(Cuticula)は英語読みで
「キューティクル(Cuticle)」
といって、クチクラもキューティクルもどちらも
「内部の組織の乾燥や外部物質から守る働き」
をしているわけです。

コーヒーの葉2.JPG

また、昆虫(特に甲虫)でもクチクラは外骨格を構成し、
また軟体動物の殻や卵の表面を覆う生体物質でも
「クチクラ層」が覆っているそうで、
ヒトは「キューティクル」、
動植物は「クチクラ」と区別しているようですね。

コーヒーの葉3.JPG

「クチクラ」が発達した葉を持つ植物は
日当たりの良い場所や乾燥地、海岸地に成育するものに多く、
コーヒーノキはその必要十分条件を満たして
ピカピカツヤツヤしているわけです。

コーヒーの葉4.JPG

この透明で水を通さないクチクラ層は、
 ・ 雨水が内部に侵入するのを防ぐ
 ・ 雨水に細胞内の水溶性物質がしみ出すのを防ぐ
 ・ 乾燥したときに水分が蒸発したりするのを防ぐ
 ・ 紫外線による障害を防ぐ
 ・ 細菌・菌類などの病原体の侵入を防ぐ
 ・ 自動車の排気ガスを防ぐ
 ・ 傷害から守る

などの働きがあって、
葉だけでなく茎や種子の表面が
水を弾くのもこのためで、
コーヒーは発芽さえしてしまえば、
弱々しい外見に似合わず
想像以上に強い樹木なのです。

コーヒーの葉5.JPG

それでも、
この天然保護コーティングも雨などで徐々に取れてゆくので、
人工的に水をあげるときは、出来るだけ葉や幹を濡らさずに
根ぎわの周りに水をかけるようにした方が良さそうです。

近所のヤシ0722.JPG
 近所のみごとなヤシです

落葉樹のように冬でも葉を落とすことがなく、
一年中緑みどりしているコーヒーの木は
「常緑広葉樹」
ですが、
日がさすとキラキラ輝く、
葉の表面がクチクラ層で覆われた樹木は
「照葉樹」
ともよばれていますから、
コーヒーは
「常緑照葉樹」
でもあるわけです。

与那海岸0719−4.JPG
 7月19日の夕方に撮影した与那の海岸です。
 沖合いに伊是名島が遠くかすんで見えます。

posted by COFFEE CHERRY at 15:40| 沖縄 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | コーヒーの基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月07日

市場や園芸店で売られているコーヒー苗木の選択ポイント

コーヒー苗木を観賞用として
「コーヒーノキ」
として売られているのを、時々見かけます。

ここで買う方もいると思いますので、
選び方をアドバイスしておきましょう。
・ 幹が真直ぐな苗木を選ぶ
・ 節間が短い苗木を選ぶ
・ 葉が緑緑して健康な苗木を選ぶ
・ 鉢の底から根が出ていない苗木を選ぶ

(鉢と苗木の大きさのバランスにもよる、
売られている苗木の鉢は一般的に小さい)

など、
およそ当たり前のポイントが並びましたが、
これだと少し抽象的ですから、
具体的なサンプルで見てみましょう。

以下の2つの苗木は、
GW連休前に植栽市で売られていたコーヒー苗木です。

070422コーヒー苗木3−1.JPG
大きい方の苗木は人の背丈ほどにも成長していて、
花芽もついていましたが…
・ 苗木が大きいわりには鉢が小さすぎる
鉢の中を、根がグルグル巻きにパンパンに張っていて、
  今は元気そうでも、先々不健康になり
  病害虫に侵される可能性が高い

070422コーヒー苗木3−2.JPG
・幹が真直ぐでない
  発芽後1年前後のあたりに
  折れそうになったことがあるなどして、
  幹が枝分かれしたり、斜めになっている
  台風などの強風で、この幹の部分から
  引き裂かれるように折れる可能性が高い


070422コーヒー苗木3−3.JPG
また、小さい方の苗木は、緑緑して一見元気そうですが
・ 幹が複数本出ている
  コーヒーの実は、落花生のように
  種が合わさっているのですが、
  実のまま植えると、この苗木のように
  2本いっぺんに発芽することがあり、
  これを移植しても、必要以上に枝が張ってこすれ合い、
  どちらかの幹が成育不良になる可能性が高い
  また、根も密植え状態になってしまう

など、
「今、元気かどうかexclamation&question
も大事ですが、
『先々、どうなりそうかexclamation&question
を見越して選ばないといけないと思うのです。


苗木を露地に移植するときには、
特に、深く植えすぎないように注意しないといけません。

鉢での地表面より深く植えて、幹を必要以上に土で盛ると、
根が“窒息”状態になって弱ることがあり、
意外とコーヒーはデリケートな木なのです。

売り場の担当者には、
 ・ 品種はなにかexclamation&question
 ・ 実が成るのかならないのかexclamation&question
 ・ 開花の時期はexclamation&question
など、
疑問をどんどん質問して下さい。

ほとんどの園芸担当の方は
「アラビカ種で、実がつく」
程度のことしか知らないはずです。


070426許田道の駅のハイビスカス2−1.JPG
     許田道の駅で売られていたハイビスカス
posted by COFFEE CHERRY at 15:14| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月25日

コーヒー栽培におけるリスク回避

沖縄のコーヒー栽培は、
一言でいえば「台風との闘い」ですから、
コーヒー栽培におけるリスクは、
・ 台風から、コーヒーをいかに守るか
・ 被害を最小限度に抑えるには、どうしたらよいか
・ 万一被害に遭ったときの対処
・ リスク分散のために、栽培農地を近辺で数箇所に分けることが
可能かどうか

などを考える必要があります。


まず、台風について考えてみましょう。

台風は、高温の海水から発生する
膨大な水蒸気をエネルギー源として発生・成長する
巨大な空気の渦で、
海水温度と大きな関係があります。

「台風がその姿を維持できる海水温度は26℃が限度で、
26℃を超えると台風は発達し、
26℃以下になると台風は海面から熱を奪えず衰弱する」

ということが知られていて、
フィリピンの南東海域で発生した熱帯低気圧が
発達しながら北西に進み、
大陸で発達する高気圧に押されて
ほぼ琉球列島沿いに北上するのが、
沖縄通過型台風の特徴です。

9月16日に台風13号が、
西表島で最大瞬間風速69.9メートル、
石垣島(登野城)で67.0メートを観測し、
沖縄本島の西側の東シナ海を通過してから、
沖縄本島は、だいぶ涼しくなりましたので、
沖縄本島近海の海水温度も下がっているはずですから、
琉球列島への台風は、今年は峠を越えたのかもしれません。

沖縄気象台の資料で、
那覇市と石垣島地方を比較してみると(1951〜2006年)、
・ 沖縄本島(那覇市)
  215個の台風が接近した
  1966年の9個を最大に、平均して毎年3.8個の
  台風が接近している
  昨年は観測史上、台風接近数はゼロ
  今年も、那覇市が暴風域に入っていない

・ 石垣島地方
  233個の台風が接近した
  平均して毎年4.2個の台風が接近している
  昨年、今年と直撃して甚大な被害を及ぼすケースが目立つ


沖縄気象台による、
石垣島や宮古島など先島地方への台風接近が多い理由については、
・ 大陸高気圧が平年より西に張り出したことで、
  先島地方寄りにコースをとった
・ 気流の変化や熱帯付近での対流活動、
  海水温の上昇などの原因が考えられるが、
  なぜ大陸高気圧が西よりになったのかは特定できない
としているように、
北半球全体の大気の流れやエルニーニョなどの異
常気象などとの関連もあって、
ここ1〜2年の傾向だけでは、
大きな流れが変わったとは言えませんから、
沖縄でのコーヒー栽培は、
ハイビスカスやカボックなどの防風柵か、
防風ネットによる防風対策が必須条件になるのです。

そのうえで、台風の被害が遭ったときの対処として、
スペア苗木を常時鉢植えで準備しておくことが必要です。

リスク分散として、
圃場を近辺で数箇所に分散させることも考えられますが、
その分管理が面倒になりますから、
出来る限り1枚の畑で、
より堅固な防風柵を作り上げることに
集中した方が得策と想われます。

posted by COFFEE CHERRY at 13:45| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(1) | コーヒーの基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月05日

コーヒー栽培の素朴な疑問〜その2

コーヒーの木の植え付け距離について
コーヒーの木は、
放っておくとアセロラやグァバの木と同様に、
約8メートルくらいの高さにまで成長し、
枝葉も大きく分かれて、幹が細いためにはしごも掛けられず、
収穫不能になってしまいます。

そのために、手摘み収穫のために、
高さを2メートルくらいでピンチして高さを押さえ、
枝葉を横に広げるように、
おおむね1坪当たり1本の植栽が行われています。

コーヒーの木は、ご存知のように
・ アラビカ種
・ ロブスタ種
・ リベリカ種
の3原種があり、
品質価値が最も高いとされるアラビカ種が、
圧倒的に多くて7〜8割を占めているようで、
沖縄のコーヒー生産者も、すべてアラビカ種を栽培しています。

文献によると、
アラビカ種の植え付け距離は、
・ ロブスタ種の1.5倍
・ リベリカ種の2倍

という、
やや離し気味に植えるように書かれています。

沖縄は“台風の通り道”という、特殊な環境にあるために、
「防風対策」は必須条件になるのですが、
私は、文献とは違って、
「お茶畑のように、
 コーヒーの木も付け気味に植えることによって、
 単体で風に当てるより、
 強度が増すのではないか」

とも考えています。

強風下のコーヒーの木は、
枝葉が重なってこすれあい、葉や実が落ちてしまいますから、
この“植え付け距離”というのは、適当ではなく、
細心の“微妙さ”が要求される部分であることは
百も承知なのですが、
お茶畑的な配列は、
一部の区域で栽培してみようと考えているのです。


posted by COFFEE CHERRY at 15:19| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月04日

コーヒー栽培の素朴な疑問

コーヒー栽培は、山の斜面や高原など“標高”が高いほど適しているのかexclamation&question
コーヒーの木は熱帯果樹ですから、
基本的にバナナが露地栽培できる地域で栽培できます。

具体的には、赤道を中心に、
北半球、南半球のそれぞれ25緯度くらいの、
だいたい南北の両回帰線の内側の熱帯と亜熱帯の一帯を、
コーヒー栽培の適した“コーヒーベルト”とか
“コーヒーゾーン”と呼んでいて、
世界の3分の1くらいの国々がコーヒーを栽培しているのです。

この“コーヒーベルト”地帯には、
もちろん沖縄や小笠原も入りますし、
鹿児島に連なる南西諸島のどこが北限なのかよく分かりませんが、
種子島が「島バナナの露地栽培の北限」という
表現を使っているところをみると、
どうやらこのあたりがコーヒー栽培の北限とも
言えるのかもしれません。

「標高が高くて、
 寒暖の差がある地域のコーヒーの実は締まって高品質」

という、表現を今までずいぶん長いこと見てきて、
「そんなものなのかなexclamation&question
と、漠然と納得していたのですが、
自分自身でコーヒーを栽培するようになり、
コーヒーの性質が少しずつ分かるようになるに連れて、
「こんなこと、誰が言い出したんだろうexclamation&question
「何を根拠にしているんだろうexclamation&question

と、疑問に思うようになりました。

私は、沖縄のように標高が低くても、
・ 年平均気温
・ 年最低気温
・ 降雨量
・ 土壌pH
・ 土壌成分
・ 日照条件

など、
「コーヒー栽培の種々の環境条件がそろい、
栽培地域に適した品種で、
木の健康に配慮して栽培すれば、
上質のコーヒーが栽培できる」

と確信しているのです。

posted by COFFEE CHERRY at 09:59| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月01日

コーヒーの白い花

コーヒーの花は繊細でデリケートな白い色をしていますが、
開花後わずか2〜3日で散ってしまいます。
 コーヒーの花4.jpg
花の大きさは1円玉程度で、
淡いジャスミンに似た芳香を放ちます。

柔らかい花にはマイマイ(カタツムリ)も寄ってきて
食べてしまうこともあります。
 コーヒーの花.JPG
アラビカ種は自家受粉で花が咲き、その花びらは5弁ですが、
ロブスタ種も5弁、
リベリカ種は7〜9弁あるそうです。

 コーヒーの花5.jpg

花の咲く時期は、
沖縄では概ね4月〜8月くらいに集中しています。

 コーヒーの花2.jpg

開花後は確実に結実し、
6〜8ヶ月の間に徐々に果実が大きくなり、
緑色から黄色、赤色と変色し、成熟してゆきます。

さらに放っておくと、
干しブドウのように黒くカピカピになって朽ちてしまい、
こうなると生豆にも種植えにも出来なくなりますので、
赤いうちに収穫しないといけません。

取り忘れた果実が、朽ちる前に自然に落下して、
発芽してくることも、とても多いです。

赤い果実の色や大きさがサクランボに似ているので、
「チェリー」とか「コーヒー・チェリー」と
呼ばれていることは、ご存知の通りです。

 コーヒーの花3.jpg

posted by COFFEE CHERRY at 00:28| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月17日

コーヒー生産地で農薬や殺虫剤を使う理由

コーヒーの木は、基本的には肥料は要らず、
放任で10m近くまで大きくなる高木で、
収穫しやすいように栽培管理的に
手を伸ばして届く高さ(約2m)に
ピンチ(中心の芽を摘む「摘芯」)しています。

そのためコーヒーの木は、
ピンチさえすれば高さは自由に設定出来るのです。

肥沃な、水はけの良い土壌であれば、
高品質なコーヒー豆が取れるはずですが、
問題なのはコーヒーの木の寿命が割合長いことです。

しかも、
コーヒーだけを同じ場所で数百年も繰り返して植えていると、
どうなるでしょうかexclamation&question

“連作障害(れんさくしょうがい)”といって、
特定の土壌成分が不足することで
次第に生育不良となっていく現象になります。

コーヒーの歴史が古いアフリカや
中南米のコーヒー農場で発生する病害虫が、
沖縄で発生していないのは、
沖縄のコーヒーが、
まだ始まったばかりだというように思われます。

沖縄のコーヒー栽培ではまだ“連作障害”がないからですね。

私が理想とする農耕のありかたは、
中世ヨーロッパ農業の“三圃式”
あるいは“四圃式”という農耕方式で、
・ 家畜(牛、ヤギ、うさぎ、鶏など)を放牧し、
  雑草を食べさせ家畜ふん堆肥で地力を増す
・ 農作物の栽培
・ 休耕地として寝かせる
などといった耕区を分けて、
毎年順繰りに移動していく農耕方式に憧れているのですが、
コーヒーは1年草作物ではありませんから、
コーヒーが実を付けて木がヘトヘトになった頃合に、
必要な量だけ、必要な有機成分を補充(追肥)していく、
という考え方が
コーヒーの“品質”を高めるに当たって
必要条件になるものと考えています。

要は、
「栽培管理の徹底」という基本的で当たり前のことが
求められているのです。

ブラジル、コロンビア、ジャマイカ、インドネシア、
エチオピアなどコーヒーの名生産地は、
私が調べた範囲内では、
相当数の農場が化学肥料と農薬を使用していました。

コーヒーの栽培中に使われている農薬は、
・ 除草剤
・ 殺鼠剤
・ 殺虫剤
で、
大規模な空中散布が行われている国や
無料で農薬を配布している国もあり、
安易に使用されているのが現実なのです。

これはコーヒーだけでなく、バナナでも同様でした。

「有機栽培」表示ではない農作物は、
“除草剤+農薬”栽培だと思っていた方が良いでしょう。

「有機栽培」表示は、
それはそれでまた問題点があるのですが、
それは後日書く予定でいます。

消費者は、
とかく最終的な“味”や“形”で判断しがちですが、
特に口から入る農作物については、
・ どうやって加工されたのかexclamation&question
・ どうやって栽培されたのかexclamation&question
・ 添加物の有無はexclamation&question
・ いつ作られたのかexclamation&question
などを“吟味”する「真贋の目」を養ってほしいと思います。

ショッピングセンターのコーヒー豆販売店を見るたびに、
「いつ焙煎したんだろうexclamation&question
と見入ってしまいます。

店員の方は商品知識も乏しく、
「2割引」での“得”を力説するのが精一杯のようでは、
とても“買う勇気”が出ないのです。

 0605コーヒーのタ.JPG

posted by COFFEE CHERRY at 13:10| 沖縄 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月15日

沖縄コーヒーが“幻のコーヒー”と言われる理由

コーヒー生豆の世界的な取引高は、
今や石油に次ぐ大きなもので、
日本は米国、ドイツに次いで世界3位の
コーヒー消費国となっているのです。

2004〜2005年度の国別コーヒー消費国ランキング
1位  米国
2位  ドイツ
3位  日本
4位  イタリア
5位  フランス
6位  スペイン
7位  英国
8位  オランダ
9位  アルジェリア
10位 ベルギー・ルクセンブルク

もっともイタリアやフランスなどより日本が上位の理由は、
嗜好品としての伸びだけではなくて、
日本は“コーヒー缶”市場が熱いからなんですね。

ともかく、
昨年2005年度の日本のコーヒー豆輸入通関実績は、
41万3,282トン
で、
ここ数年年間40万トン前後で推移しています。

沖縄コーヒーは、
第一人者が恩納村の山城武徳先生、
2番目が東村の足立浩志さんが専業で、
その他10名足らずが生産しているのですが、
現在はいずれも小規模のため、
合計してもせいぜい年間3〜4トンのはずです。

 収穫したコーヒーのタ.jpg

国内では、小笠原でも4件の農家が
小規模でコーヒー栽培を営んでいたり、
徳之島や本土でもさらに小規模で栽培されていますが、
それらを合算しても、
数字的にはさほど変わらないと思います。

沖縄や小笠原などを含めた“国産”を年間4トンと仮定しますと、
国産比率は
4トン ÷ 41万3,282トン=0.001%

となります。

これでは、“希少”とか“幻”と
言われるのも無理はないですよね。

“希少”と言われる大豆でも、
国産比率が2〜3%ですから、
いかに“希少性”なのか
お分かり戴けることと思います。

沖縄人であっても、
沖縄県内でコーヒーが栽培されていることを
知らない人が多いのですから。

現在、沖縄コーヒーは、
ごく一部のコーヒー通・リピーターだけに
限定されて消費されていますから、
取次依頼はよくあるのですが、
余分に出せる生豆は存在しないのです。

そのため、
沖縄コーヒーの入手を希望される方には、
現在はオーナー制か契約栽培しか方法がないのです。

posted by COFFEE CHERRY at 12:07| 沖縄 ☀| Comment(3) | TrackBack(0) | コーヒーの基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月11日

“コーヒーベルト”とは?

コーヒーの本というと、
・ 美味しく飲む入れ方
・ コーヒー豆の種類と選び方
・ 焙煎のやり方
などは多いのですが、
栽培上の文献となると、
探すのに大変な努力が必要となりますし、
見つかったとしても、中南米のデータに基づく記述になっています。

そのため、同じような記述や言い回しになっていますし、
沖縄にそぐわない内容になっています。

文献が少ない理由の1つは、
コーヒーの生産地が開発途上国であることが上げられます。

コーヒーのタ2.jpg
コーヒーが露地栽培可能な熱帯・亜熱帯地域では、
当然バナナも露地栽培が可能なわけですが、
バナナに関する文献もとても少ないのです。


 コーヒーベルト.gif
 (地図はSUNTORYの飲物図鑑より引用しました)

コーヒーはアカネ科に属する常緑樹で、
赤道を中心に南北の両回帰線(南北23.4度)の内側の
熱帯と亜熱帯の一部を、コーヒー栽培に適した
“コーヒーベルト”とか“コーヒーゾーン”と呼ばれていて、
世界の約70カ国で栽培されている、といわれています。


文献上では、
・ 年平均気温23℃
・ 降雨量1,600mm
・ 土壌pH4.5〜6.0の弱酸性土壌(7.0が中性)
・ 水はけの良い土壌
が栽培の必要条件とされています。

日本では沖縄本島、小笠原諸島が
ホノルルやマイアミとほぼ同緯度の海洋性亜熱帯気候で、
露地栽培におけるコーヒー栽培の北限地でもあるのです。


沖縄県の参考数字
・ 降雨量:年間2,300mm
・ 緯度:26度
     (国頭村奥・26度50分、那覇・26度14分)
・ 平均気温:22.4度(那覇市)

沖縄は珊瑚礁の隆起による島で、
(例;マージは海底100m、ジャーカルは海底300mの土壌)
沖縄本島は、南部はアルカリ土壌、
中北部はアルカリ土壌と弱酸性土壌が入り組んでいます。

一般に、果樹栽培には弱酸性土壌が適しますが、
コーヒーの場合は、弱アルカリ土壌でも
充分に開花し実を付けることが実証されています。

また宮古島平良市(アルカリ土壌)でも
ハワイのコナコーヒーの種子から発芽・栽培して
実を付けていることが確認されており、
本土の土壌と比較してカルシウム、マグネシウムなどの
ミネラル成分が多い沖縄の土壌では
コーヒーの露地栽培は適していると言えます。

コーヒー圃場.jpg
コーヒーは、
「高地の方で高級品が収穫されている」
と誤解されていますが、
必ずしもそうとは限らず、
標高が低くても地形的に上記の環境が揃い、
栽培地域に適した品種で栽培すれば
上質のコーヒーが収穫できることも既に確認しています。

コーヒーノキは約40種あるそうですが、
大きく分けると
・ アラビカ種(主に中南米) 70〜80%
  酸味、香り、コクの3点のバランスがとれている
・ ロブスタ種(主に東南アジア) 20〜30%
  主に、インスタントコーヒーの主原料
・ リベリカ種(アフリカの一部) 微量
       (欧州向けで日本には輸入されていない)
の3種類になり、
沖縄ではアラビカ種だけが栽培されています。

このアラビカ種には、さらに数十の品種があるのです。

時々果樹園などで売られているコーヒーノキ(アラビカ種)は、
・ アラビカ種らしいが品種は不明
・ 開花し、実が付くかどうかの保証は出来ない
と、ある通販業者で言われましたので、
あくまで「観賞用」のようです。

コーヒーのタ1.jpg
ミネラル成分が豊富な沖縄では
堆肥や有機ぼかし肥料等を使った土壌作りや
追肥の適正な時期と量、防風対策などによって、
収穫量を上げることは充分に可能と思われます。
posted by COFFEE CHERRY at 11:17| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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