2012年10月30日

沖縄でのコーヒー栽培者をタイプ別に考える

沖縄諸島は大小160の島々があり、
そのうち人が住んでいる離島は48あるといわれています。

本島から石垣島までは約411km、
東京を那覇として考えれば、石垣島は神戸の先くらいに相当し
広範囲にあちこちに島が点在しています。
もちろん尖閣諸島も沖縄諸島に属する離島です。

沖縄諸島はハワイと同じ海洋性亜熱帯という、
気候的にはコーヒー栽培が充分出来るのですが、
気象的には“台風”が最大のネックになり、
「沖縄諸島であれば、どこでも自由にコーヒー栽培が出来る」
わけではありません。

また、本島だけを考えても、
一部で島尻(しまじり)マージという中性土壌がありますが、
金武町以北と南部では、大まかに分けると
北部が国頭(くにがみ)マージという酸性土壌、
南部がジャーカルというアルカリ土壌で、
土壌の性質も大きく異なります。
(「マージ」とは“真土”、つまり赤土のことです)

コーヒーは果樹の部類に入りますから、
当然酸性や弱酸性土壌に適しますが、
酸性土壌の国頭マージにしても、
大きく分類しても13種類もあるのです。

また海岸沿いでは台風での塩害がありますから、
こうなってくると、気候的にはコーヒー栽培は可能であっても、
土壌や地形、方位なども含めた
「適地適木」
という考え方が必要になるのですが、
これについては、後日書きたいと思います。

今日は、沖縄でコーヒー栽培をしている生産者を
タイプ別に考えてみることにしましょう。

アサギマダラ20121029-1.JPG
 日本本土と南西諸島、台湾といった長距離を往復するアサギマダラです。
 リュウキュウアサギマダラとはまた違うのですが、
 翅の模様が綺麗で、思わず見とれてしまいます。


アサギマダラ20121029-2.JPG
 渡りの調査研究者が翅に日付や研究者の略名、採集場所などを
 英数字で書いたアサギマダラも見かけますが、
 昨日コーヒー山で撮影した蝶には
 何も書かれていないようでした。


JAは一種のフランチャイズのようで、
本部が儲かる仕組みになっていますから、
農家がどんなに頑張っても
「豪邸を建てた」という組合員は
私は聞いたことがありません。

生産者主体の組織には思えないので、
「10年も20年かかっても沖縄ブランドのコーヒーやカカオを作ろう」
という考え方は出てこないようです。

沖縄産バナナは、施肥しなくても、危険な農薬なんか散布しなくても
県内ではどこでも栽培可能ですが、
ちょうどバナナが美味しい時期に台風が来るので、収量が不安定になり、
JAでは県産バナナも敬遠がちです。

バナナは風速20mで倒壊してしまうので、
今年は8月下旬以降の大型台風3連発で、
私のバナナ園もそうですが、県内の大多数のバナナが倒壊してしまいました。

ところが、台風後の市場には、
バナナを持ち込む生産者がいるのです。
落下バナナではなく傷みがない房を出されている方が数人いたのです。

そこでは防風対策がなされているから
大型台風でもバナナが収穫できているのです。
もちろん路地栽培の方もいるはずで、
私はこういう方の防風対策を直接見聞して、
コーヒー栽培にあてはめて考えたいのです。

沖縄では、こういう素晴らしいノウハウを伝えたり
継続したりするのがヘタです。
県産バナナはフィリピンバナナなど海外産に比べて
確実に安全で美味しいのですから、
やり方によっては、本当はもっと拡販されるべきなのに、
その良さが伝わらないのは、とても残念なことです。

沖縄でのコーヒー栽培は、
JAでも無関心、JAに従順な県も当然のごとく無関心です。

県の農水部におけるコーヒー栽培の管轄部署は、
野菜や果樹を管理する園芸振興課ではなく、
「さとうきびとその他」を管理する糖業農産課であることからも
コーヒーに無関心なのは明らかです。

もう10年以上前のことですが、
私が県の、その時は糖業課だったかな、そこで
「沖縄でのコーヒー栽培に関する資料がほしい」
というと
「県内では小規模すぎて統計にまとめていない」
という返答なので、
「コーヒー栽培について知っている方は?」
というと、
「詳しい人はいないし、ここはさとうきびが主体の課なので、
 種々雑多の農産物の調査まではとてもやっている時間は無い」

という、お決まりの言い訳の返答、
民間語に和訳すると
「コーヒーなんか関心ない」
という意味なのです。

そういうわけで、
県も農業試験場もJAも無関心のコーヒー栽培を、
発芽するまででも1〜2カ月、初収穫まででも5年以上かかり、
それを脅威の台風が襲来する土地で作るということは
良い意味でも悪い意味でも、
一風変わった人しかやらないのは至極当然かもしれません。

三途の川の賽の河原では、小石を積み上げて塔を作ろうとすると
絶えず鬼に崩されるのですが、
やがてそこへ地蔵菩薩が現れて子供は救われます。
失敗を積み重ねながら、3歩進んで2歩以上下がるような
微々力前進をしているコーヒー栽培者は、私以外にもいます。
いつか地蔵菩薩が現れなくても、
次の世代に託せるような土台を創り上げられる日が必ず来ると
私は確信しています。

横倒しのコーヒー20121029.JPG
 コーヒー山では、まれにこういった倒木が
 コーヒーを横倒しにしまっていることがありますが、
 こういう場合は、倒木を持ち上げれば、
 コーヒーは元に戻ろうとしますので、直すのは簡単なのです。
 幹が折れてはいません、というより、
 細いから簡単に折れるようで、なかなか折れません。
 直し方は、根元を踏み固めるのではなく、
 幹を垂直に戻して、あちこちに落ちている枝などで
 幹を支えてあげるのです。
 場合によっては根元に土を補充しますが、
 靴裏でパンパンと踏み固めると根切れを起こす可能性があり、
 また根の呼吸を阻害させる要因になりますから、
 根元を踏み固めることはしないのです。


県内のコーヒー栽培者は
それぞれで理念や方針、栽培方法が違いますが、
大まかに分類すると、下記のようになります。

1あくまで純粋な沖縄産にこだわる
「海外産と混ぜると意味が無い」という、徹底して沖縄産にこだわるタイプ。
ここでは下記のようにさらに2つに分かれます。
 @ 良いモノ作りを目指す
  同じ作るなら最高の、究極の豆を作り上げようという考え方で、
  私以外にもいますが、かなりの少数派です。
 A 実が出来さえすればいい
  沖縄産にこだわるほとんどの生産者はここに該当します。
  「とにかく実さえ出来ればいいんだ」という考え方です。
  自分では作らず、人任せにするブローカー的なのもここに入りますが、
  生産者が複数いて、その実を混ぜこぜにしてしまうなら、
  品質的には安定しないはずですが、
  こういう人に限って「こだわり」や「限定」などを誇張して
  うまく使い分けするようです。

2海外産とブレンドOK
 焙煎機を持っていたりカフェなどの店舗を経営していて、
 コーヒーは栽培するけど、海外産とブレンドすることを
 前提にしているというタイプです。
 ここでも下記のように二分します。
 B ブレンドであることを正直に公表する
   沖縄産は少量生産のためということもあるでしょうが、
  「味を良くするため」にブレンドする、という考え方で、間違ってはいません。
 C 海外産とのブレンドは伏せ、自称「沖縄産100%」と偽装する
   農園があちこちに分散しているような見せ方をしたり、
   その場しのぎの適当な数字で説明しながら、
   本当は大量の海外産で水増しした豆を「沖縄産100%」と言って売る人が
   ほんのひと握りですが実際にいるのです。
   これはもう詐欺で、いつか自業自得の結果に陥ることになると思いますが、
   沖縄産コーヒーの信頼を損ねる行為なので、とても迷惑な存在なのです。
   いつか塀の中に入るか、閻魔様に舌を抜かれることでしょう。
   また、こういう人に限ってイニシアチブを取りたがるんですよね。
   山城先生や和宇慶先生、足立浩志さんは探究心旺盛で謙虚でしたけど、
   真反対な人です。

また、栽培者ではないのですが、
3沖縄ではコーヒー栽培はムリ派
という方々もいます。
 D「コーヒーは熱帯地域で生産」というコーヒーベルト論を盲信し、
  「コーヒー豆は既存の熱帯産が一番」と思い込んでいる

   仏教徒にキリスト教やイスラム教の信仰を勧めてもムダなように、
   沖縄産がいかに安全に作れるとか鮮度の違いを説いても、
   議論、討論で解かり合うことはなく永久に平行線なので
   お互いに距離を置いて、お互いに相手にせず、
   お互いに「Going my way」が一番なのです。
 E 過去コーヒー栽培にチャレンジしたものの失敗した人たち
   一度や二度の失敗で退散し「沖縄ではコーヒー栽培はムリ」というのは、
   私から言えば「負け犬の遠吠え」にしか聞こえません。
   ムリだと思ったらそれまでなのです。
   即席ラーメンをつくるようにはいきません。
   簡単に早期に出来るなら誰でも栽培しているはずです。
   難関だからこそ挑戦する価値があるのです。

県内でのコーヒー栽培者のタイプ別分類は上記の通りです。
@〜Bまでの栽培者には、どうか温かく見守っていただければ嬉しいです。

オスプレイ20121029-1.JPG
 米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイです。
 米軍普天間飛行場に配備され、
 県内25市町村の上空を日常的に飛行していて、
 昨夕は国頭村上空も、何度も円を描くように大きく旋回していました。
 とにかく速いので、なかなか撮影出来ません。
 ものすごい飛行音です。


オスプレイ20121029-2.JPG
 オスプレイの下側です。説明しないと何だかわかりませんよね。
 画像下は十字架ではなく、コンクリの柱から出た錆びた鉄骨です。
 もし墜落するなら海上で落ちてほしい。
 政府専用機にお奨めです。
 政府や官僚の家族もいつでも自由に乗れるパスを発行したらいいです。

posted by COFFEE CHERRY at 15:14| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 国内のコーヒー栽培 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月31日

西原町の玉那覇コーヒー農園が機内誌に掲載されました

20日の大寒や26日の旧正月が過ぎて、
年末からの短い冬も終わったようで
沖縄はひと雨ごとに暖かくなり
昨日は日中気温が23℃もありました。

重機の道090124.JPG
 コーヒー山の大回廊・重機の道です。
 右はまだポットに入っている
 植え付け待機中のコーヒー苗木たちです。


コーヒー山の1月の作業は、
年末からは植え付け作業は中断していて、
栽培地拡張の伐採作業を中心に行っていますが、
気温の様子を見ながらになりますが、
2月の中旬頃からは
苗木移植作業が再開出来ると思われます。

北山山麓090124.JPG
 成育が順調な北山山麓のコーヒー苗木たち

ANAグループ機内誌「翼の王国」1月号に
西原町の玉那覇コーヒー農園が掲載され、
私ごとのように嬉しく思っています。

翼の王国.JPG
 ANAグループ機内誌「翼の王国」1月号

昨秋、地元ローカル紙の琉球新報に
玉那覇さんのコーヒー農園が掲載されたことと、
その後、ラジオ番組でも取材されていたことが
掲載につながったものと思われます。

記事全体.JPG
 25ページに掲載された記事です。

晴天の日に、バナナを背景に取り入れた写真は
亜熱帯らしくて、なかなか素敵ですね。
私はコーヒーとバナナの組み合わせが好きなのです。

記事の写真.JPG
 玉那覇さんはふだんは
 オレンジ色のツナギを着ているのですが、
 撮影用に買い換えたのでしょうか…


記事の写真2.JPG
 玉那覇コーヒー園の赤い実と
 天日干しのコーヒー生豆ですね。


ついでに記事4段も拡大してご紹介しておきましょう。
横画面では字が細かくなるので
読みにくいと思いますが、
縦画面にさせていただきました。
以下、ご興味のある方はご覧下さい。

記事1段目.JPG

記事2段目.JPG

記事3段目.JPG

記事4段目.JPG

玉那覇コーヒー園についての過去の記事もご覧下さい。
上の行をクリックするとご覧になれるはずです。

posted by COFFEE CHERRY at 12:22| 沖縄 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 国内のコーヒー栽培 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月11日

大分県でのコーヒー栽培の取り組み

移転準備をしている中で、昔の資料が出てきました。

「遊休地で大分産のコーヒー栽培をする」
という取り組みを、
“多角経営の中で生かせる農産物”
という位置付けでスタートさせたプロジェクトの資料です。

昨年、6月11日に記述したときは、
この資料が見当たらなかったので、具体的に書けないでいました。



「大分産コーヒーを栽培し、それを飲む会」
というグループ名で、
二宮 敏さんという方がリーダーとなり、
会員は大分県内のコーヒー愛飲家有志13名で構成され、
会員の所有している畑のビニールハウス(約3a)に、
平成9年10月にブラジルから仕入れた2品種の種を発芽させ、
生育させた苗木100本を平成11年4月に移植されたようです。

この会では、平成8年頃から、
「多角経営の中に生かせる農業を取り入れること」
を考えて、
日本でも愛飲家の多いコーヒーに着目し、
準備を進めていたようです。

九州では、長崎県のスコーコーヒーパークで、
コーヒーは栽培されているのですが、
ここは観光スポットであって、
農業としての取組みではないことから、
チャレンジしたようですね。

この会では、
 ・ 1年半でコーヒー豆として使えるまでに成育する
 ・ 1本の木から、コーヒー4kg(焙煎後)が収穫できる
   (1杯飲むときは10g程度の豆だとすると、4万杯の計算)
 ・ 「大分産コーヒー」としての販売
 ・ コーヒーの実の果肉を加工品(ジャムなど)にする
 ・ 観葉植物としても商品化に取り組み

という考えでいたようです。

同会の二宮代表は、当時、
「コーヒー栽培には温度管理が最も重要ですが、
 将来は品種改良で大分でも露地栽培が出来るようにしたい。
 また、自営業者が多角経営の一環として農業に取組むことは、
 農業以外でも遊休地の活用やハウスの再利用の
 一端を担えるのではないか」

というコメントを出されていました。


大分県でのコーヒーの取り組みは、
それ以降、プッツリと途切れてしまいますので、
このプロジェクトがうまく進んでいるのか、
挫折したのかは不明です。

8年前のプロジェクトですから、
うまくコーヒーの木が生育していれば、
実として10s以上の収穫があるかもしれません。

二宮様の連絡先は判っていますので、
私が移転後に落ち着いたら、
その後の状況を聞いてみようと思います。

私も、今は自分自身のことで精一杯で、
まず、無事にコーヒー苗木を移植させ、
私を信じて戴いた方々に、
安心して戴くことが先決ですからね。


本土でのコーヒー栽培の取組みは、
最初から“ハウス栽培”が必要条件になり、
日照不足と逆行しますから、
私はなかなか難しいと思います。
posted by COFFEE CHERRY at 14:00| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 国内のコーヒー栽培 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月07日

屋久島のコーヒー栽培

農薬や除草剤、化学肥料を使用しない栽培方法は、
割合「安全」なのですが、“安心”ではないのです。

有機の“認証”を「安心マーク」として、
消費者との“信頼”が得られるような
システムになっているからです。

零細農家が、“認証”を取得しようとすると、
その煩雑な手続きや土壌検査などの認証費用の負担が
重くのしかかってきます。

沖縄でも、3千坪程度の農家が“認証”を取得しようとすると、
20〜30万円も費用がかかり、
それが全額、取得しようとする農家が負担することになっていて、
そのために尻込みする農家が多いのが現状です。

“認証”マークは、確かに「信頼の証(あかし)」ですが、
認証審査機関でも、審査が厳しいところや甘いところがあり、
また、“認証”シールを「偽造」する業者もいて、
必ずしも、消費者が思っているような“安心”ではない、
と個人的に思っています。

「“認証”マークがあるから安心、なければ心配」
というより、
私が目指しているのは、
「〇〇さんが作った農産物は安心」
という、
至極単純なものです。

この方法は
理解して戴くまでは、時間がかかりますが、
理解さえして戴ければ
“認証”マークの有無は関係ないはずだと、
考えています。

エクアドルで認証を得ていない
“有機栽培”コーヒーの小農家が、
数年前に日本にやってきて、
販路拡大のため九州地区で
「フィエスタ・エクアドル」
を行ったそうです。

このイベントで、
コーヒー生産者が屋久島にも行ったのですが、
イベントに参加した屋久島の有機マンゴー生産者グループは、
エクアドルのコーヒー生産者が持参した
インタグコーヒーの種を屋久島で栽培し、
このコーヒーがうまく育ったら、
エクアドルのインタグコーヒーとブレンドして、
屋久島特産「エコヴィレッジ・ブレンドコーヒー」として
売り出すことを思い立ったのだそうです。

約1kgのコーヒーの種を、
マンゴーハウスと露地でテストしたようですが、
「コーヒーの種が悪かったのか、
  どちらもうまく栽培出来なかった」
と、
結果だけを先日お聞きしました。

「種を発芽させ、それをポットに移し、
  高さ30cm程度になったら移植する」
という方法であれば、
・ 移植の時期が冬場だった
・ シェードツリーにこだわって、陰で栽培して日照をさえぎった
・ 生豆だった
・ 水やりを充分しなかった
などが原因でしょうかexclamation&question

「種が悪かったのかも」
というのは発酵・腐敗しかけていたのでしょうかexclamation&question

本土でも、ハウスではコーヒーの栽培が可能ですから、
屋久島で栽培できないはずはありません。

うまくゆかなかった原因は、私は
「原因は栽培工程か栽培環境にある」
と想像しているのですが、
真相はどうだったのでしょうか。


台風3号が、ゆっくりと沖縄本島に接近しています。

コーヒー園やバナナ園などに行って、
支柱を立てたりネットを張ったりして、
準備に手間取っています。

そのため、コナ・コーヒーの続編は
明日に延期させて戴きました。

 昨年12月のコーヒーのタ.jpg

posted by COFFEE CHERRY at 20:40| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(1) | 国内のコーヒー栽培 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月14日

徳島県のコーヒー栽培

徳島県板野郡の「コーヒー豆の豆工房」という、
焙煎豆と生豆を販売されているお店の
店主・佐賀俊太(としお)さんが、
ハウスでのコーヒー栽培に取組まれています。


HPを拝見しますと、
コーヒー栽培に真摯に情熱的に取組まれている様子が
伝わってきます。

こういう情熱的な方や熱帯農業理論に詳しい方が、
国内のコーヒー栽培に
もっともっと増えてくることを願ってやみません。

佐賀さんは、アラビカ種だけでなく、
ロブスタ種まで栽培実験をされていますが、
国内でのロブスタ種の栽培は、
沖縄でも例がないはずですから、
国内では佐賀さんだけが取組んでいる可能性が高いと思われます。

私は、本島北部に拠点を移しますが、
そこでは世界の著名なコーヒーの苗木を栽培するつもりでいます。
(栽培の環境が変わることで、
 “味”も若干変わる可能性があると思っています)

もちろん、
ロブスタ種やリベリカ種も栽培するつもりですが、
現在は私のところでもロブスタ種の苗木は1本もありません。
(後日、「フィリピンのコーヒー栽培」を書きますが、
 フィリピンでのコーヒー栽培の復活はリベリカ種ですから、
 リベリカ種の種の入手も今後は可能になりそうです)


本土でのコーヒー栽培での問題は、主に
・ 気温(外気温と土の温度)
・ 日照
が上げられますが、
本土のハウスでコーヒーを栽培するときは、厳密に考えると、
・ 冬場に温度を上げるのに、重油を焚いたとき、
  ハウス内に発生した二酸化炭素が作物の内部に深く浸透し、
  それが人体にどういう影響が出るのかが解明されていない
・ 外気温は管理できても、土中温度の管理はどうするのか
・ 水やりをスプリンクラーに頼ると、
  根付きがしっかりしない可能性がある
・ 熱帯植物なので、本土では日照不足になる
などの問題がありますし、
何より、木が“病弱”になるのではないかと危惧しています。

バナナは北海道の植物園でも房がなりますが、
その味は、沖縄産とは比較になりません。

観賞用であれば、
コーヒーでもバナナでも本土で栽培可能ですが、
品質的な観点で見た場合では、
はたして問題はないのでしょうか。

「日本のリンゴの木を、
 ケニアのキリマンジャロやハワイ島のマウナケア、
 ニュージーランドのマウントクックで栽培する」

という発想をしたときに、
単純に気温や気候的な問題だけではないように思えるのです。

posted by COFFEE CHERRY at 12:30| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 国内のコーヒー栽培 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月11日

大分県のコーヒー栽培

大分県では、
5〜6年前にビニールハウスでの栽培テストをしていたことを
ネットで見つけ、
九州の方からもその噂を聞いたことがありましたが、
いつしか聞かれなくなりました。

大分県といっても、
県庁の農水部や農業試験場、JAではなく、
農業法人か学校だったように記憶していますが、
定かではありません。

立ち消えかと思っていましたら、
昨年、知人を介して、
大分県から1万本のコーヒー苗
(双葉になったもの、1本200円)の発注オファーがあり、
発芽床が私の自宅に送られてきました。

大量注文ですと、前金を戴かないとなりませんし、
残金の支払い方法や納品方法が
はっきりしていないと不安ですから、
まだ着手出来ていないのです。

発注先が
5〜6年前の栽培テストをしていた方々かどうかは不明です。

コーヒー栽培への取り組み希望者がいることだけは
確かなようですが、
現況の栽培の実態についてはよくわかりません。


本土で、コーヒーをハウス栽培する場合は、
・ 土壌
・ 日照
・ 温度(外気温と土の温度)
に、
特に注意しなければいけないと思います。


「コーヒーが栽培できる地域=バナナが栽培できる地域」
と、考えると、
本土の温室バナナは、特に日照が不足していますので、
沖縄産の同品種と比較すると格段に味が落ちます。

コーヒーを“シェード・ツリー”と決めてかかると、
本土では特に、味が落ちるだけでなく、
木が病弱になるものと思います。

中南米の大生産地のコーヒーを基に書かれた“文献”は、
あくまでも参考にとどめて、
その地域の気候風土に合った栽培方法を
確立して行くべきだと考えています。

posted by COFFEE CHERRY at 00:35| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 国内のコーヒー栽培 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月31日

長崎県のコーヒー栽培

長崎空港から程近い場所に
「長崎スコーコーヒーパーク」
(大村市寿古町、年中無休・入園無料)

という観光施設があり、
ここでは鉄骨ガラスハウス内でコーヒー栽培が行われています。

「スコー」は、町の名前(寿古)をカタカナにしたものです。

「なぜ、長崎なのかexclamation&question
というのは、
日本のコーヒーの伝来が、
徳川の鎖国時代の寛永18年に長崎の出島に
オランダ人によって持ち込まれた、
ということだと思います。

歴史書によると、
当時は薬とも飲物とも書かれていたり、
最初に飲んだのは遠山の金さんの父親(当時・長崎奉行)だった、
という説もありますね。

同パークは1982年に、
日本初の「コーヒー園」として開園されたのだそうです。

当時は沖縄コーヒーの創始者・和宇慶朝伝さんの
コーヒー農園はすでにオープンしていましたが、
どちらかというと興味がある人が訪ねてくる、
という程度のものでしたし、
沖縄本島東村のヒロコーヒー・足立弘志さんは、
当時まだハワイのコナ・コーヒーで修行中でしたから、
確かに「コーヒー園」としての開園は、
日本で初めてだったはずです。

 西日本新聞ミのWebより.jpg

同パークではアラビカ種が
約200本植えられているようですが、
高さ4メートル前後にまでなっているものもある、
といいますから、
ピンチは充分されていないようです。

コーヒーの木は、放置すると6〜8mみの成長してしまい、
収穫はしにくくなりますから、
そのために高さ2mでピンチしてしまうのです。

同パークでの収穫時期は4月〜8月中旬くらいまでのようです。

収穫量はよく分かりませんが、
生豆換算で数百キログラム程度ではないでしょうか。

私はまだ行ったことはないのですが、
聞いたところでは、同パークでのコーヒーは、
収穫量の関係で輸入品と混ぜているとの話もありました。

沖縄でも一部のコーヒー栽培者は、輸入品と混ぜています。
もちろん、それを秘密にはしていません。

でも、私は、せっかく国産コーヒーを生産したのなら、
輸入コーヒーとは混ぜないでほしいのです。

国産大豆でも輸入大豆と混ぜないでしょう。

堂々と、その品質で勝負してほしいのです。

posted by COFFEE CHERRY at 14:14| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 国内のコーヒー栽培 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月26日

徳之島のコーヒー栽培

本土最南端である九州の鹿児島県から台湾までに点在する
南西諸島の総延長は約1,200kmに渡り、
東シナ海と太平洋を分けています。
  徳之島1.gif
沖縄本島の那覇市を中心に地理的な位置関係を簡単に説明しますと、
・ 那覇市〜鹿児島市  660km
・ 那覇市〜台北市   630km
で、
南西諸島のだいたい中心に沖縄本島の那覇市がある、
とご理解下さい。

沖縄本島の最北端・辺戸岬から北へ、
・ 辺戸岬から23kmで与論島(ここから鹿児島県)
・ 与論島から40kmで沖永良部(おきのえらぶ)島
・ 沖永良部島から60kmで徳之島 
という順で連なり、奄美大島へと至るのです。

南西諸島の気候は琉球諸島と同じ亜熱帯性気候に属し、
年中を通して暖かく、
沖縄同様に台風の通り道で、被害も大きいのが特徴的です。

そのため、
バナナ、パパイヤ、パイナップルなどの熱帯植物でも
露地栽培が可能ですから、コーヒーも栽培できるのですね。

このブログでは、
「沖縄本島が露地栽培の北限地」
と決め付けていますが、
実際のところは、
沖縄本島より約120km離れた徳之島でも
露地栽培できているわけですから、
コーヒーの栽培北限地は、
徳之島なのか、奄美大島なのか、
種子島なのかよくわからないので、
「沖縄本島が露地栽培の北限地」ということにしておこう、
という意味合いでもありますから、
そのあたりはご容赦下さい。


日本離島センターの「離島統計年鑑」によりますと、
離島の大きな順位では、
1位 佐渡
2位 奄美大島
3位 対馬
4位 屋久島
5位 種子島
6位 福江島
7位 徳之島
になっています。
(沖縄本島は「離島」ではないようです)

 徳之島2.gif

奄美大島とともに
アマミノクロウサギの生息地として知られる徳之島の
コーヒー栽培では2つの取組みを聞いています。

1つは、養護学校が5〜6年前に
ハウスでコーヒー栽培に取組んでいましたが、
最近は聞かなくなりました。

現在、徳之島コーヒーというと、
吉玉誠一さんが取組んでいるコーヒーのことを指します。

吉玉さんは、約20年前に大阪から徳之島に移住され、
苦労の末にコーヒー栽培を専業にされています。

全体の栽培数量や生産量はわかりませんが、
約300〜500本くらいでしょうか。

とすると、
コーヒーの木の年齢と本数にもよりますが、
生産量は実で約1〜1.5トンくらい、
生豆換算で約400s前後の生産量と思われます。

防風対策などについても、
どういう方針で考えられているのかはよく分かりません。

吉玉さんのコーヒーの木は、
徳之島に隣接する宇検島のコーヒーの木を基に
増やしているそうですから、
おそらくアラビカ種と思われますが、
具体的な品種も明らかではありません。

吉玉さんのポリシーも、
「農薬を使用しない」
という“安全”に徹して居られるようです。

吉玉さんは
「日本のコーヒー生産の草分け」
と言われているそうですから、
沖縄のコーヒー栽培の歴史はご存知ないようです。


沖縄でも徳之島でもどこでも同じだと思いますが、
行政は成功したら飛びつくのではなく、
努力をしようとしているときに支援してほしいものです。

コーヒーのような個性的な農業は、
産業だけでなく観光や村おこしにも結びつくものですから、
「実績がないものには支援できない」
と突き放さず、
真贋の目を持って先を見通してほしいと思っています。

 コーヒーの成木.jpg


posted by COFFEE CHERRY at 11:53| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 国内のコーヒー栽培 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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