2011年03月17日

昨年末の脱穀テストの様子

赤とか黄色に完熟したコーヒー豆は、
果皮や果肉を取り除いても
パーチメントとシルバースキンという
二重の皮に包まれていますから
その脱穀をして、ようやく“生豆”になります。

果皮や果肉の除去は、
海外のコーヒー生産国では
「パルパー」
という、
収穫した実の果肉を除去する簡単な原理の機械を通しますが、
沖縄でのコーヒー栽培は零細農家しかいませんから
器用な人が自家製で作る程度で、
ほとんどがボウル状の容器に収穫した実を入れて
スリこぎ棒で押しつぶすとか
スーパーなどで売っている5kgのお米袋の中に
コーヒーの実を入れて足で踏むとか
あるいは指で1粒ずつつぶすという、
およそ発展途上国より原始的な作業をするのが
沖縄式の現状なのです。

「パルパー」の目的は、
実をすりつぶして実と果皮や果肉とを分離させることですから、
掃除用のコロコロ粘着テープの円筒形のスペアを2つ並べて
その円筒形に豆が引っ掛かる溝が掘ってあり、
その円筒形を回転させた間に実を通過させる、
というのが基本的なパルパーの原理ですから
要するに初期の洗濯機の洗濯槽の洗濯物を、
洗濯機の上に付いているハンドルで廻して
洗濯物を絞っていた要領なのですが、
言うのは簡単でも私が作ることは出来ないのですが、
わりと簡単な構造原理なのです。

コーヒー山では、先々の話ですが
1本の成木から4kgの実が収穫され、
成木が2,500本だとすると
実の収量は10トンにもなりますから
とても指で押しつぶす数量ではなく、
パルパーの機械化が必要になりますが、
この機械は、長野県のお米の精米機メーカーの
(株)細川製作所様に依頼しています。

(株)細川製作所様では、
すでに「珈琲豆脱穀機」という    
パーチメント付きの豆を脱穀する機械を開発されていて、

これはすでに私も購入させて頂きましたが、驚異的な高性能で、
パーチメント豆の皮が徐々に剥がされていく様子が見えて
宝石の翡翠(ひすい)のような生豆に姿を代え、
1粒1粒が愛(いと)おしく感じられるのです。

この「珈琲豆脱穀機」は、
剥がされた皮と翡翠のような生豆が
別々に取り出せることも特長で便利です。

「精米したてのお米は美味しい」
なら
「脱穀したての生豆を焙煎して飲めば美味しい」
はずですよね。
脱穀したての生豆や焙煎豆を提供出来る沖縄産コーヒー豆は
今後活路を見いだせるものと、私は期待しています。
もちろん海外産と混ぜないで、沖縄産ピュアで高品質化を目指せば、
の話ですから、私はそれを徹底的に目指しますが。

以下は、
昨年末に東村の渡嘉敷さん宅で
(株)細川製作所様の技術スタッフの方々と一緒に
脱穀テストを行った時の画像です。

脱穀テスト1012-1.JPG
 PC-1型という1号機です。
 これは400gを脱穀する小型の卓上高性能機械です。
 海外の生豆よりもずっときれいに皮が剥けます。


脱穀テスト1012-2.JPG
 ややピンボケですが、上の蓋(ふた)を取り
 パーチメント付き豆を投入したところです。


脱穀テスト1012-3.JPG
 豆が循環して脱穀が行われる様子が見えます。

脱穀テスト1012-4.JPG
 今回テストしたパーチメント付き豆は
 渡嘉敷さんのアマレロ種で行いましたが、
 収穫後天気が悪く、充分に天日乾燥出来ていない
 水分含有量がかなり高い状態で行ったために
 テスト中に豆がつぶれたり、
 また本来の翡翠(ひすい)の深い緑色ではなく
 灰色に近い色になったりと、今回のテストは散々でしたが、
 「パーチメント付きの豆は充分に天日乾燥させないとダメ」
 という教訓が得られたのは参考になりました。


脱穀テスト1012-5.JPG
 前述のPC-1型が一度に400gしか脱穀できないことで、
 将来的にトン単位の収量が見込めるコーヒー山は
 もっと大型の脱穀機械が必要なために
 (株)細川製作所様に開発依頼し、画像の「PC-2」型という
 4〜7kgの脱穀機のテスト1号機を早速お借りしました。
 洗濯機や精米機のような姿が特長的ですね。


脱穀テスト1012-6.JPG
 年末の脱穀テストの日程をまず決めてから
 逆算して実の収穫や天日乾燥期間などを決めたのですが、
 コーヒー山の収量はまだ微量なために
 渡嘉敷コーヒー農園に協力して頂いて
 脱穀テストを行いました。
 今年は沖縄産のコーヒー豆がなぜか不作で
 画像のデモ2型機に合わせた4kg以上が準備できず
 3kg前後での、しかも水分含有量が多い豆でのテストになり
 結果は1号機と同様でしたが、
 投入数量が少くても豆が欠けることも判り、
 例えば、
 「100g程度の少量でも脱穀出来るようなタイプも必要なのかな」
 と感じました。


(株)細川製作所様に
「お米の精米機にパーチメント付き豆を入れたらどうなるのか?」
と単純な質問をしたところ
「コーヒー豆が割れる」
とのことでした。
脱穀する豆に合わせた脱穀機械が必要なようです。

卓越した技術をお持ちの(株)細川製作所様が
コーヒーの加工機械に進出されたことは
今後の沖縄産コーヒーの生産において
大きな進展に寄与されることは確実です。

国頭中学校.JPG
 国頭(くにがみ)村の辺土名(へんとな)という集落は、
 村役場がある人口500人強の“首都”(国頭村全体の1割)です。
 信号も数機あるし、隣の集落には
 コンビニ(ファミマとローソン)だって2軒もあります。
 画面には映っていませんが小さな漁港もあります。
 建物は国頭中学校の体育館で、
 砂浜は人口ビーチのはずです。
 コーヒー山は画面左側の防波堤の上の山のさらに奥の方です。

posted by COFFEE CHERRY at 13:44| 沖縄 ☁| Comment(6) | TrackBack(0) | コーヒー豆の生豆までの加工 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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